やる夫と学ぶ教科書にほとんど載ってない三池炭鉱の歴史




「エネルギー革命」





=エネルギー革命=


　　 ／￣￣＼
　／　ノ　　⌒ ＼
　|　 （●）（●）　|
.　|　　（__人__）　 |　だが朝鮮戦争休戦頃から、
　 |　　 ｀ ⌒´　　ﾉ 　　石炭産業は急坂を転げ落ちるように
.　 |　　　　　　 　 } 　　衰退していく。
.　 ヽ　　　　　 　 } 　　　　　　
　　 ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　＼
　　　/　　　 く　　＼　　　　　　　 ＼
　　　|　　　　 ＼ 　 ＼ 　 　　　　　　＼
　 　 |　　　　|ヽ、二⌒)､　 　 　　　　　 ＼



　　　 　_＿＿＿＿　　　　　　　.
　　.：／ーﾆ三─:u:ヾ：　　　　　　　 な、何事だお……。
　： ﾂ（○）三（○ ）|il:＼　　　　　　
　.：|i　(（__人__）:::u:::i||::::|：　　　　 明治以来の日本を支え続けた石炭に、
　 ：.＼　|r┬-| :::::U:::;:ﾂ　　　　　　　 いったい何が起きたんだお……。
　　： ﾂ　`ー'´　 :::::::::::＼　




　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　 （ ○）（○）　　背景には石炭から石油への転換、
　　　　　　　　　　|　　　　 （__人__）　　いわゆる「エネルギー革命」があった。
　 　 　 　 　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
　 　 　 　 　 　　　 |　　　　　　 　 }　　そしてこれは、世界的な現象だった。
　 　 　 　 　　　 　 ヽ　　　　　 　 }
　　　　　　　　　　　 ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::




　　　　　　　　　＿ ..　--=＝ニ¨ ｀ヽ- ―-　、
　　　　 　 .._ﾆ-‐ｧ―――-　　　:.‐'´　　　..　 ＼
　　 　 ／´　 ／:ィ／:_. -　´　 .:/　　ヽ:　 ＼:.. {:. ヽ
　　　 {　＼/∠ -'_二　 :／/ .:/　ヽ:　 lヽ:.　 ヽ:.＼:|
　　　　　 /´ フ´　 .:／/ /　:/　 |　}　 |:. ﾄ:.　　l:.　 ＼_
　　　　　/　/ .:ｨ　:/　/ノ :/ |　/ { :|:. ∧ :!|:.　　l:.　｀ヽ￣´
　　　　　　/／i　:/ ／　 ｨ /{ .:!:ハｫ:7 丁｢｢:. }:. | l　! ﾄヽ
　 　 　 　 /　 | ..:!/イ7´丁ミヽﾄ{　/'ｧz=≠トv　.ト:　| |　|
　　　　　　　　| /| ../|{ fr筰ﾐﾄ　 ´　´ﾔぅ刈ｲ:　 ﾄ.}: :|!|　　　石油の本格的な発展は19世紀後半から。
　　　　　　　 ∧! !:/ 小.｀辷:ﾘ　　　　 ｀フ7′/.:ﾚ } ハ
　　　　　　　　　 /{ｲ:/ハ　　　　'_　　/´/:. 　 /l: /′　　　　
　　　　　　　　 / ´ |l j　.:.＼ 　 ‘ﾆ’　 /: ,.. ノ}//　　　　　それまでは燃料油といえば鯨油で、
　　　　　　　　ハ￣￣￣｀ヽl＞ｭ.. _ イ:イｲﾑハ{ _ノ{_　　世界最大の捕鯨国はアメリカだった。
　　　　　　 ﾉ￣￣￣　 ‐- ､ ヽ/}　　|/_j_.ゝ┴‐´三弐
　　　　　≦三三三-＿ _　　＼ト／´__.. -=＝―――｀i､
　　　　　 l!　　　　　　　￣｀ヽzzzzf´￣　　　　　　　　 lト}
　　　　　rﾍ　　　　　　　　　　|　 _ |　　　　　　　　　　 l| {
　　　　 ﾉ､__i!　　　　　　　 fヽ !　| ﾊ　　　　　　　　　　 |ハ
　 　 　 {　__,､!　　　 　 　 _|　{｜ !　|　　　　 __　　　　　|　 !
　　　　 ヽ ノ{_l!　　　　　 }ﾊ、 ヽハ. ヽ　　/´'/　　　　　lト.､|
　　　　　 ﾄ、 _,l!＿＿＿ {.　l＼ ｀ ｰ　 ＼j　 {　　　　＿_j-:､:＼
　　　　　 ﾚ|　　　{ﾄ:ヽヽ:｀ヽ._￣｀　　　 　 　 |-‐ニ-――-､::ヽ|
　　 　 _ 上L._　　ヽ＼＼ヽ:ト.二、　　　　　 {´_: -‐　￣ ｀ﾄ､:ヽ{
　 ／´:.:.:.:.:.:＿｀ヽ　}/ ＞｀-/７く_＞ 、　　 　 ｀　ー‐- ､　!　ヽ:}
　⌒ヽ-　´{　　｀ヽ:＼{:.:,.孑{zトミ:.:｀ヽミヽ、　　　　 　 　 ├‐ ´
　　　　　　 ＼ 　 ﾉ７ｧﾆj彳_/:{｀ヽ〉_/｀j┬ ＼　　　　　　 j
　　　　　　　　￣ /:ﾘ: : : : /:.:.|￣ ￣｀ Lト､　 ト､　 　 　 /
　　　　　　　　／:／ : : : / : :j : : : : : : : | : : ￣:} ｀　ー‐'




　　　　 ／　/　　　 ｀ﾄ 、',　　　 ヽ
　＼　 /　 /　　　　　-ト y　 i　　 ｌ＼　　　　　
　　　　l ﾊ l /　　　　　● l　 }-、 !　 ＼　　幕末の日本に黒船がやって来たのも、
　　　　l/i yi ●　 　 　,　⊂⊃ l　,!/.　　＼　　　　　捕鯨船の補給基地を作るという
　― 　　ﾚvl⊃　 r´｀´ヽ　 l　 }´/　ヽ　　　＼　　　　　目論見があったにょろ。
　　　　　　i　、　　ヽ、_,ﾉ　 j　ト ~、　　　 　　ヽ
. ｒ- ,_　　　」　ヽ , _＿__,. イll 　lヽ＝_____　
. l、　 ~'''TTﾄ、 ﾊ,ヽ　 l===l l　l　　　　//- .,
　 ヽ、　 .l l l ',　', ＼ヽ l￣l l　l　　　//
　　　 ｀ｰ.l_l_l__',　',__　＼yV/ﾚ　　〈ー'ヽ








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　 | ￣＼　　　　　　　　　　||　/ヽ　　　``ヽ
　 |（＊）＼　　　　　　　　　||//￣'￣￣ヽ...＼
　│　　　 ＼　　　　　　　　||i`| _,＿,||,＿,、 i/
　　＼　　　　＼_＿＿＿＿凸=:..ﾆ/ヽ二|'ー!|
＿＿／＼　　　　　　　　　| （|　　,.レ,..、　　）　　　開国して燃料、水、食料よこせｺﾞﾙｧ!!
￣￣￣￣＼　　　　　　　 |　 !　''E≡ﾖi　./'
　　　　　　　　　＼　　　　＼　ヽ `!　!'　,../ ＼
　　＿＿＿＿＿＿＿／　　　　　　＼ ￣￣￣＼＿＿＿＿＿ 　　　　　　　
　／／￣＼￣￣￣＼￣＼エアロ　　＼＿＿＿_＼ ￣＼￣＼＼
　￣　＼((器)　＼((器))　　＼　ペリーﾚΓ |（■ヽ○）|＼((器))　＼((器))
　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿ |二二二二|　　　ペリー→ヘリ……






　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┌┐
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /~'７;; |/~''7　　　〜〜〜　　　　　　　〜〜〜
　　　　　〜〜〜〜　　　　　　　　（　 （￣|　 （
　　　　　　　　　　　　　　　　　､___｀t-'ーｲゝ-i　　　　　　　　　　　　　┌┐ 　　　　　太平の　眠りを覚ます　上喜撰
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ]￣二二二７　　　　　　　　　　 /~'７;; |/~''7
〜〜〜〜　　　〜〜　""〜〜〜〜　　〜〜〜〜〜　　　　　　　（　 （￣|　 （ 　　　　たった四はいで　夜も寝られず
　　　　　　　　┌┐　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､___｀t-'ーｲゝ-i
　　　　　　 /~'７;; |/~''7　　　　　〜〜〜　　　　　　　　　　　　　ヽ]￣二二二７
　　　　　　（　 （￣|　 （　　　　　　　　　　　　　　　　　""〜〜〜〜　　〜〜〜〜〜
　　　　､___｀t-'ーｲゝ-i　　　　〜〜　　　　　　　　　　┌┐　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　ヽ]￣二二二７　　　　　　　　　　　　　　 /~'７;; |/~''7　　　　　〜〜〜　　　　　
""〜〜〜〜　　〜〜〜〜〜　　〜　　　　　　　（　 （￣|　 （　　　　　　　　　　　〜〜〜〜〜
　　　　　　〜　　　　　　　　　　　　　　　　　　､___｀t-'ーｲゝ-i　　　　〜〜　　
〜〜　　　　　　　〜〜　　　　　　　　　　　　　　ヽ]￣二二二７　　　　　　　　
　　　　　〜〜〜　　　　　　　　〜〜　""〜〜〜〜　　〜〜〜〜〜　　〜　　〜〜〜










＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|
|;';';';';';';.:.:. : : 　 : : : : .:.:.:.:ヽ、　　　 　 　 　 　 　 　 　 |　　　ところが1859年、
|;';';';';';';'.: : : : .＿___.: : : : ;;彳　　　　　　　　　 　 　 　 |
lヽ;';';';';';.: . '"´　 .:;::ﾞ": :(ﾞ:='ﾍ　　　　　　 　 　 　 　 　 |　　　僕の出身地のペンシルベニアで
|　>;=ｰ:'.: .　''ｰ＝": : .　＼: :l 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　　　油田の採掘が始まりました。
l　||:ｆ:ﾊ :.:.:.: : . .　　 :r :　　:〉:|　　　　　　　r:､　　　 　 |
l　ヽﾞｰ_ : :.: :．: . 　 .‘ｰ',;こミl　　 　 <:ヽ　ﾉ∠-=　 　 |
| 　 `ｰPﾍ.: : : : : 　 ;;∠ -‐'ｲ　　　　/´　冫ﾆ,-､　　　|　　　　石油の時代の幕開けです。
|　　　,｣: :　:､ : : : . . : ｀ ー;;'|　　　　l:|,ｲ_/:ム ﾜ Ｌ.__　|
|　 ／lﾉ: 　 . :｀: : :ｰ‐┬i…'ﾞ　　　　 〉 厂L々クﾉ`ｰ'　|
|／　 ﾄ､:　　 : : : :.:.:.:.::|: ＼､__　　　 ｀´　　｀ﾞｰ'′　　│
|　　　|　＼　 : : : :.::.:.::|:　　＼ ヽ､　　 　 ｒｰっ　 　 　 |　　当時はロシアとアメリカが巨大産油国でした。
|＿＿.|.　　ヽ　: : : :.:.:.:l| 　 ∧|　 ｀＼.r:､_.〕:｢-=;¬,　│
| 　 l　｀ヽ.　 l　　､: ; : :||　/　　　 　 〈_ﾉう.|:j:只{／ 　 |
|　　l　　 |〉　|　　: : : :/ﾊ |　　l　　 j/ |‘‐']ﾑﾞﾆ′　　 |
|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣ｔ三ｺ 〉￣￣ |
|　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ｀￣¨´　　 　 |





　　　バレル
　　2000├
　　 　 　｜　　　　　　　　 　イヤッッホォォォオオォオウ！
　　1400├　　　　　　　　　　＊　 　　　+　　　　巛 ヽ
　　 　 　｜　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〒　!　　　+
　　1200├　　　　　　　　　　　　　　+　　　　。　 | 　|
　　 　 　｜　　　　　　　　 　　　＊　 　　　+　　 /　/
　　1100├　　　　　　　　　　　　 　 　∧＿∧ /　/
　　 　 　｜　　　　　　　　　　　　　　（´∀｀　/　/
　　1000├　　　　　　　　　　　　 　 ,-　　　　　ｆ 　　　その後も石油は需要を増やし続けるが、
　　 　 　｜　　　　　　　　　　　　　/ ｭﾍ　　　　| 　　　　急激に拡大したのは戦後のこと。
　 　　97├　　 Λ＿Λ 　　　　　〈＿｝ ）　　　|
　　 　 　｜　　/:彡ミ゛ヽ;）ー､　　　　 /　　　　!
　　 　50├　../ :::/:: ヽ、ヽ、 ::i 　　 ./　　,ﾍ　 |
　　 　 　｜　/ :::/;;: 　 ヽ　ヽ ::ｌ　　||| j　　/　| 　| |||
　　 　 　 ￣（_,ノ ￣￣￣ヽ､_ノ￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　戦前　　　　　　　　戦後




　　　　　　　＿＿＿
　　　　　／　　 ヽ､_ ＼
　　　 ／（● ） （● ）　＼ 　　
　　／:::⌒（__人__）⌒:::::　＼　　　戦後に、何が起きたんだお？
　　| 　ｌ^l^lｎー'´　　　　　　 | 　
　　＼ヽ 　 L　　　　　　　 ／ 　　
　　　　 ゝ 　ﾉ 　　　　　　　　　　
　　　／


　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼ 　　　　　
　　　　　　　　　　　　　|　　　 （ ●）（●）　　理由はいくつかあるが
.　　　　　　　　　　　　　|　　　　　（__人__）　　化学繊維やプラスチックなどの素材としての消費が拡大したこと、
　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　火力発電の燃料に使用されるようになったこと、
.　　　　　　　　　　　　　 |　　　 .　　　　}　　　　　　　　　　　　　　　　　そして
.　　　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　 　 }　　　　　　(　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　 　 　_ヽ　　　　　ノ｀ヽ､_　　　　 ）
　 　 　 　 　 　 　 　 _/｜＼ `　､,__ ､小　L　￣ ヽ （
　　　　　 　 　 　 _, ハ　 ＼　｀ ァ､　/ﾍ,レ―‐‐､__i__,）
　 　 　 　 ,　-‐ ´　　 ,ゝ 　 ＼/ _ 又／　 　 ,ヽ＼丁
　　　　　/　　 ヾ. 　 　＼ 　 　, ｲ{｀<　　 ＿ ,ィ 〉〉〉|
　 　 　 /　　｀ﾞヾ＼　　　 ヽ／　ヽ＼｀く´　/ ｀ｰ(/　|
　 　 　 !　　 ´⌒｀ ヽ　　／　　 　 ｀ーヲ｀〈　 　 i 　 !



　　　　　　　　　 _,,､､､,,,_
　　　　　　,､-''"::::::::::::::::::｀ヽ､､,,_
　　　　 ／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::ィ:::::::::::::::::::ヽ
　 　 /::彡ヾ､､-──'''''"　 ｀ヾ:::::::::::::::i
　　 j:::::|　　　　　　　　　　　　 i::::::::::::::|
　　{::::::|　　　　　 　 　 　 　 　 }::::::::::::::|
　　.!::::|　　　　　　＿＿　　 　 |:::::::::::::::|
　　 |::「二ﾆミ､　（　,. -─-､　 ヽ::::::::::::| 　　　　　1950年代に入って
　　 ﾞi:| ,.ェｯっ､}　　-ｪ;ｧ｀ﾞヽﾉ　 |:::::rイ| 　　　　中東地域やアフリカで大規模な油田の
　　　|　　 　 ノ　 ﾊ　　｀`ノヽ　 彡ｲ }/ 　　　　発掘が相次いだこと、などがある！
　　 ,'　　　,. |　　 ヽ ､　　 ＼ヽ　|ノV.!
　　 |､　∠,.ｯ-､_,､- ',､＼　　　　 ﾄ､ノ
　　 ﾞ!ヽ ヾ彡i|川川ミヾヾ） |　 |　| 　　　
　　　ﾞ､ヽ　ヽ┴┴┴'ノ |　/　/　/ 　　　　アラブのアブラが世界を支配する！
　　　 ヽヽ　　￣￣　／／ ／　/_
　　　　/:>､ {　　　　}／ ／ノ//　|:ヽ
　　／::::/ ヽﾞヽ､-- '　／-' ／　　|:::::＼




　　　　　　　　　　　　　_/::::::::::::/
　　　　　　　　　　＿/:::::::::::::/　＿＿＿_
　　　　　　　 ,..::::´:::::::::::::::::::::￣:::::::::::._／
　　　　　　／:::::::::::::::::|　ヽ､:::::;::::::::::::／
　　　　　 /:::::::::::::::::::::|´|ヽ　　　|/_:::.::／
　_ .. -─':::::::::::::::､::|｀'　 　,　　　.!::∠
　｀''　‐-.._:::::::;-‐､｀（●）　　（●）　|::::｀::-､オッス！　オラ石油！
=ﾆ二::::::::::::::::|６ 　 　＼＿＿_／､｜　-──｀ 何だかしらないけど
　　　‐=.二;;;;;｀‐ｔ　　 　＼／　　ノ　　　　　オラなんだかすっげえワクワクしてきたぞ！


　 　 　　　＿＿＿_
　 　　　／⌒　　⌒＼
　　　／（ ●）　〔_//_〕|[l
　 ／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼ 　うはww石油の戦闘力5だお！　ゴミだお！　ゴミだお！
　 |　　　　　|r┬-|　　　　　|
　 ＼ 　　 　 `ー'´ 　 　 ／




　　　　／￣￣￣￣＼
　 　 /　　　u　 　：：　　ヽ
　　/　u　　　＼　 　／　|
(∂| 　　　　　|　･　 ･丿 |　　こ、こないだまで俺と同じレベルだったのに……。
　ヽ|　　 u　 ""　　　""　|
　　 | 　　　　　＿＿_ 　u|
　　　＼u 　　/＿＿/ ／　　　
　　　／ヽ 　 u　 　／＼




　　 ' ,　＼､ 、|　 　 　 　ヽ 　　l / ／　　　 ヽ, 　 ／　/　 /
　 ｀`ヽ　　ヽヽ!　, 　 lj　 　ヽ 　i／ ,　' 　u　　!／　／　　/
　　、　ヽ＼ ｀ l_/ /｀ヽ､　　 ヽ/ ／ ,. ' ´ヽ l ,'／'´　 　／__
　 ､ ヽ、　,へ､/ ,ﾍ｀`ヽ､ヽ. ｀　/ ／,. -‐,´ _!,-､ ／ ／'´／　
　ヽ＼｀` l l^ヽ,',　 ',　　oヽ`､} ﾚ／o 　 ,'　 〉"^l/／'´／
　　 ＼､　l l r'　',　 ー―‐",｀ｰ´`ｰ―‐'　 //_',/_,. -;ｧ　
　　　 ,.ゝ-＼ｰ､ ','"""""　　ﾉ_　゛゛゛゛｀　/'_j /　 ／ 　　消費と供給が一気に大規模化して
　　　　｀`,ゝ-ゝ､_',u 　 　 r====ｮ　　　 /-／_／ 　　　　凄まじいパワーインフレーションだ……。
　　　　　´￣｀`ｰ,ﾍ　　　 `====''　 　 /=''"´
　　　　　　　 　 ,'､ ｀ヽ、,:'　-‐-　　,　'｀`>、
　　　　　　　　 ﾉ`::ｰ-､_＼＿＿,／_,. ::'´:::::冫二ニ７7ｰ-




　　　　　　　　　　　　＿ .- ──── -､..__ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾐﾐ　
　　　　　　　　　 _ ─´　　　　　　　　　　　 ｀＼　　　　　　　　　　　　　　　　 .ﾐﾐﾐ 　
　　　　　　　　／´　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ､　　　　　　　　　　　　　　ﾐﾐﾐ
　　　　　　 /´　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　　　　　　　　　ミミ
　　　　　 /´　　　　　　　＿、、　　　　　　　　 　 　　｀､　　　　　　　　　 　　ミミ　　　
　　　　　|´ 　　　　　,- ￣　　￣|　　　　　　　　　　　　|　　　　　　　　　　　　三　
　　　　 |´ 　　　　　 ヽ、　・　 ..ﾉ　　 　.,─￣ ＼　　　 .|　　　　　　　　　　　　三　　 こ、これが真の石油パワーか！
　　　　.| 　　　　　　　　──.'´　／. ／　.__...--ヽ　　　 |　　　　　　　　　　　　三　　　
　　　　| 　 -´￣｀ -_　＼　　　／　／　／ヽ、　　　　　 |　 ,-─ヽ,　　　　　　　三 　 　
　 　 　 |　 |　 --＿｀ヽ、　　　　　／ ／　　　|　　　　　 |／.／ﾍ　|　　　　　　　彡 　
　　　　 .|　レ´ ,.- ｀ヽ、ヽ、)　（／ ／・　　　.|　　　　　 .| ／|　 |　.|　　　　　　　.彡　 　　石炭とはもう、
　　　,- ._| 　　.ヽ、　 　 ・ .､.|ヾ ｀'´ヽ_,.---￣＿＿_ 　 .| |, 、ヽ　　|　　　　　　　　彡　　　次元が違いすぎる……。
　　 | 　　.ヽ、　　＼　 ＿__| .,　　ヽ＿- ￣￣￣￣　　 .| 丶 .|　　 |　　　　　　　　　ﾉﾉ
　　 .| ´｀ヽ,.｀、　　　￣＿--　ヽ　　￣　　　　　　　　　.| ,L__ﾉ 　 /　　　　　　　　　　 |.|||.|lll
　　　| 　.´　|.ヽ --─￣　　 / .|_ 　　　　- 、　　　　　 .|　　 　／
　　　 | 　 /∧ ヽ　　　　　,　　 　 ,.--￣ヽ､　　　　　　 | 　 イ´
　　　 .ヽ、 ´ ｀ヽ.|　　　　　 /￣´＿--─' .|　　　　　　| ｀'´　|､＿,--- ､
　　　　　｀ヽ、　　.|　　　　　|￣￣　 .,.- ─|　　 　　 　|　　 　 .|　　　　￣￣─
　　　　　　　 ｀ヽ- .|　　　　 ｀、 /￣'´　　 |　　　　　／　　　　 .|
　　　　　　　　　　　＼　　　　ヽ＿, --─ '　　　　／ｿ|　　　　　｀─---
　　　　　　　　　　　　　|＼　　　　　,　─- 　　／　　.|
　　　　　　　　　　　,　-|　｀ ヽ 、　　　　　　／　　 　 |
　　　　　　　　　-'´　　| 　　　　｀ヽ---─´　　　　　 |　　|
　　　　　　　,-´　　,　'´　　ヽ　　　　　　　　　　　　　| 　 |
　　　　　-￣　　　　　　　　 丶



　　　　　　　　　　　　　　　　,,,iill||||||||||||llii,,,
　　　　　　　　　　　　　　 iｉ||||||||||||||||||||||||||||ii
　　　　　　　　　　　　　 .ii|||||||||||||||||||||||||||||||||ii
　　　　　　　　　　　　　 | ゛!||||||||||||||||||||||||||||!　|
　　　　　　　　　　 　 　 |　　!|||||||||||||||||||||||!.　　|　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　　　 |　　　゛!|||||||||||||! 　 　　|　　　　|
　　　　　　　　　　　　 ┌　　　　　￣￣　　　　　┐　　　|　石油が基幹エネルギー？
　　　　　　　　　　　　　| ］　､─-｡､　 , ｡-‐‐,:　［ |　　＜ 　知ってたはずだろ!?
　　　　　　　　　　　　 └-､　 |￣｀<_,､´￣| 　,.-┘　　　|　ボクがくだらないジョークがキライだってことをさ……。
　　　　　　　　　　　　　　 　ヽ_|　ー≡-７ | /.　 　 　　　|
　　　　　　　　　　　　　　　　　 `i ､_　 _,.-i´　　　　　　　 ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　＿＿＿ -‐' ヽ　￣　／`ｰ-､＿＿＿
　　　　　　　　iiiii|||　　　　ー──--､／--‐──'　　　 |||iiiii





　 l＾ヽ..　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,-，
　.ヽ ；､` ｰ ､_　　　　　　　　　　　 　 　 　 /，|
　　ヽ　　　　,ヽ ｰ- 、　　　　　　　　　 　 /　 |
　　　＼7　　　 __　　`‐-- ､_＿_　　　 _ノ　 `|
　　　　 ＼　；　ヽ>　　　 　　，　￣￣ 　 ･　;|
　　　　　 .ヽ__　 　 __　”， 　．　　/＾ヽ　 ,々|
　　　　　　 ヽゝ　└'′ 　__ 　 　 |::::;;;::|　 ,;；|
　　　　　　　 ヽ　;；　‘’　ヽ,> 　　{:::::;;;::| 　 ,,|
　　　　　　　　/ヽ、 　 　　　　･　ヽ::::;;;:| ;；　|
　　　　　　　 { ニ.ゝ ：　/7　 　 　 ヽ::::/　 ;；|
　　　　　　 　| __,..l、,,,,_ ~　，‘’　,;； ∨;：　 ;|
　　　　　　　.l　__,,..| {｢;｢`‐-､..._____　 |　　__ヽ
　　　　　　　.{‐' __..| {|;;|　：.ヾヽ..l__,ゝ_|_,.ｲ__「
　　　　　　　 ヽ/　,`-,-,< ；．`=≡=´/'=下　　　　だが石油は進歩し続けている！
　　　　　 　 　 ヽ/ ,,/ 　 l、ヽ, ，￣〃= ７′ 　　なんだこのパワーは……。
　　　　　　　　　 'ｰ/ ,;；　|;　}} ,： 丿二ﾌ
　　　　　　　 　 _,./　　　1l` -､_ < ｰ／　　餃子ではもう、この戦いについていけまい……。
　__,-‐rｰ―-rl´　ｉ’　,,;;； | |:::::::::~ｌT′
　　　　　　 　l {_　,;;i 　 　 | |:::::::::;;l| ￣ ＾ヽr､,＿,.-ｒ-､＿
　　　　　　　 　 `ー---、 ｌ,.ゝ:::::/__,.--一'_ﾉ　;; ヽ ヽ
　　　　　　　　　　　　　 ￣￣｀l　　　　　　　 ’ ,;；|　}





　　　　　　　　　　＼,ヽ从从/／
　　　　-―'`'`'``￣~~　　　　 r‐---- 、
　　　　,,,___,､､,､,､,､　　 　 　 　 ｀￣｀ｌ　|　　　　　　 ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　 　 　 　 　 　 ~`／/WwNﾞヽ　/　 |　　　　　　|　　石油なんかチョコになっちゃえー！
　　　　　　　　　　　　　　　　　,.‐ 7 　ノ~ `ｰ-,､　∠＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　 　 ,. -‐┐　　 /　’　　　　　’　 ヽ　　　　　 　 r―-- ､
　　　 　 　 　 　 /　　/　　　,|　　　　　　 　 　 ,.┴-、　　　　 ヽ　 　　 ＼
　　　　　　　 　 {　　,⊃　　 [|　＾ヽ　／⌒　 　 　 [l |　　　　 　と　 　　　 ｝
　 　 　 　 　 　 |_ __ |　　　　{ ~ﾞ　､＿,　　'''ﾞﾞ　　 -r′　　　　 　 `l_ 　 ＿|
　　　　　　　　/ 　 /　　　_,...＼　 `ｰ′ 　 　 　 ノ＾ー--､　　　 ／　　 ／
　　　　　　　　　　 `ｰ　＜ 　 　ゝｰ _,､ ---一＜　　　＿_ `ー-
　　　　　　　　 　 　 　 ｰr￣＾ﾞ＞-〈H/ー-､＿,....-一´
　　　　　　　　　　　 　　　`ー- / /′`ヽ　＼　---‐
　　　　　　　　　　　　　　　　　/ /　　　　＼　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　V　　　 　 　 ヽ _>




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __,,:::========:::,,__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ...‐''ﾞ .　　｀　´　´､ ゝ 　 ''‐...
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..‐´　　　　　　ﾞ 　　　　　　　　 ｀‐..
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　　　　　　　　 　 　 　 　ﾞﾞﾞﾞi;ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞﾞ;lﾞﾞﾞﾞﾞ
　　　　　　　　　　　　　　ﾉi|lli;　i　. .;,　､ 　　 .,,　　　　　　　　　　　　` ;　､　　.;　´ ;,il||iγ
　　　　　　 　 　 　 　 　 /ﾞ||lii|li||,;,.il|i;,　; . ., ,li　　　'　;　　 .`　.;　　　　il,.;;.:||i　.i| :;il|l||;(ﾞ
　　　　　 　　　　　　　 　　｀;;i|l|li||lｌｌ|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,..　.il　｀,　　,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|liiﾞゝ
　　　　　　　　　　　 　　　　 ﾞﾞ´`´ﾞ-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lliﾞ/｀ﾞ
　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　´ﾞ｀ﾞ⌒ゞ;iill|||lli|llii:;ﾞi|||||l||ilil||i|llii;|;_ﾞι´ﾟﾞ









　　　　　　　　　＼　,-／　　　　　　＿／　　,,‐''-''ヽ　,,-‐'''‐-､　 ／ノ　　　/　 ﾉ　　／　　／,,-─／
　　　　　　　　　　／　／　　　　　　'" /　　　 ／ ,,-､　/､ヽ＼　 ﾞi;,-''"　 　／ .／　 ／─''''"￣ ,,／
　　　　　　　　／　 ./　/　　　,,,-‐'"-/　　　/ .／　ﾞ"　"＼　 ﾞi;,　 |　､／／ ／　　 "　　　　,,,／
　　　　　　 ／　,-''/　/　　　　,,-''"_ /　　 /／　　　　　　 ヽ　 ｌ　/　　ﾚ'／~　　　　　　　／‐／
　　　　　 /　／　 |　ｌ|　　,,-'"／ﾞ/,」|　　　 /　　　　..::;;;,,,　 ｝　 ／　　 |~　,,-‐,,,-'''　　／／~
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　　　　 /／'"　　 ﾞi;: | /‐' .／,,　,,ﾉ　ﾞi;,.　 |　　　　　_,,-ヾ./／ ﾉ　,-''" ｌ |　　‐'"　　 ,,,-‐二
　　　　 ﾚ'　　　　　ヽｌ:i' .／　　）'､‐,＼ﾞi;:　| ,,,-‐二-┬ナ"　／‐'"‐ 〉　,i'───'''"￣~-''"
　　　　　　　　　,-‐',ヽ|'"　　.／ﾞヽ-ゝ='＼ﾞi,'''ヽ -ﾞ＝‐'　　　'"　,‐'ノ,, ／‐''"　,,-‐'''"~　　おい……
　　　　　　　　/　/ ;;:.　 ──ヽ,　ﾞi;''''''　,　ﾞ "-‐'''''"""　　　　〔＿,／ ﾞヽ'-'"　　　~　　　　おめぇら、ココ
　　　　　　　/　/　　　/ ,;　,,＿｝_　 ﾞ､ ./__,,　　_,,　　　　　　　/　　　　　 ＼
　　　　　 ,;'　 /　,;;;:;:/;:　,,　　　~ ヽ　ヽ.　 ヽニ‐'､　　　　　／ /　　　　　　 ﾞi,_　　　　おかしいんじゃねぇか？　
　　　　.／　　　　　　　 ''　　,ｌ,,,,,,/ 〉　　ﾞヽ､　'''' :;ｌ　　,,-''"　／　　　　　　　 ﾞi.＼
　　　 /　　　　　　　　　　／ ヽ　/　　　　　ﾞヽ､--イ~;;:'" ／／　　　::;:;:;:　　　|　＼
　　　i　　　　　　　　　　/ ￣￣ﾞ"　　　　　　　　　 |;:"　／／　　　　　　　　　　　　ヽ-‐'''"~ｌ|
　　./　　　　ﾞ''''ヽ､,,-‐''"　　　　　　　　　　　　　　.i　／,;'"　　　＿,,,,,,,,,＿,,,-‐'''-''"~



　　　 ∧|ヽN＼|､＿　　　　　':.,
　　　|　 　　　　　　　＼　　　　:'
　　「　　　u　　　　　　　ﾚ､　;::'
　 | 　　　＿＿＿　＿＿　|　,;
　「　　 <　　　　 ∨　　 |/　::'
　|_　 ／　　 ―　　―＿|.,:'　　ﾌﾟｼｭ〜
(∂|_/u 　　＜･>　 [[壊 ﾄ､
　ヽ|　　　　　""　 〉" ￣| |
　　 | 　u　　　＿＿_　　|´　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　＼ 　　 /＿＿/ ／　 ＜　石油……おまえがナンバーワンだ！
　　　／＼　　　　　／＼　　 ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿




　　　　　　　　|　ヽ＼　|　| |　　　　　|　 /　　 /　　　　　|　ヽ　　/　　/　　 |　|　 |　　／ |
　　　　　　 　 |　　ﾞ､ヽﾉ　 | |　　　　　|､/　 / /　　　　　 |　 ﾞ､　　　 /　　　 |　|　 | ／　ｌ |
　　　　　　 　 |　　 ﾞ､ ＼　| |　　　　 　 |　 |　|　　　　　 　|　 ヽ　　　　　　　|　|　 ／　 / |
　　　　　　　　|　　 ＼　＼| |　　　　　 |　 .|　|　　　　 　　 |　 ﾞ､　　　　　　　|　|／　　 / |
　　　　　　　　|　　　 ＼　＼　　　　　 |　 .|　|　　　　　　　 |　　　　　　　　　|／　　　 /　|
　､＼　　　　　| ヽ　　　＼＼＼.　　　 |　 .|　|　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　/　　 /　|　　　　_,,
　 ヽ＼ﾞヽ､　　|　ヽ　　　＼＼ ＼ 　　　　 |　|　　　　　　　　　　　　　　 ／　　/　　　/　|　　　／/
　　ﾞ､　＼　ﾞヽ､|　 ﾞ､　　　 ヽ＼　ヽ　　　　|　|　　　　　　 ＿　　　　 ／　　　/　　　/　 .|　／/　/
　　 ヽ 　､＼＼ |　 ヽ　　　　　 ＼　　　,,-‐'''ﾞヽ、　　　／　　＼　　　　　　/　　 //　　/　／ ／/
　　　ヽヽ ＼＼　|　､ヽ　　　　　　＼／　　,,--､ヽ　 /　　　　　 ＼　　　 ／　　//　　 /／　／/
　　　　ﾞ,ヽ　 ＼ﾞヽ| ヽヽ　　　　　 ／　　 '"　,-､ヽ / ,-､　､　　　　ヽ　 ／　　 ／　/ /　　 ／ /
　　　　＼＼　　　 |　＼＼　　　/　　　　 ／ヽヽ |/ //ヽ　|　　　　 |-─ヽ,,/／　/　/　 ／　/
　　　　　＼＼　　＼　＼＼　　/　 /　 ／ヽヽ＼|// / ∧ |　　　　 |　　　|／　／ /　／　 /
　　　　　　＼＼　　ヽ　 ＼＼/　　/　/　　　　　 ''"~　　 |　|　　　　|　　　ヽ／ ／　／ ／/
　　　　　　　＼＼　　　　　＼|　　|　/　　　　　　　　　　 |　|　　　　|　　　　|／　／　／／
　　　　　＿＿＼　ヽ/ﾞヽ､　　|､　 | |　　　　　　　　　　　 |　|　　　 /　　　　|　 ''",,,-､ ／＿＿,,
　　　　　 ＼ヽ､　＼ | |ヽ､＼ ｌヽ　| |_　　　　 ､　　　　　　| /　　 /　　__　　ﾉ ／,,-､ | ￣,,,-／
　　　　　　　＼　ﾞヽ .| ｌ　　〉､､-､　||__ﾞヽ､　 　 ＼　　　　|/　　／,,-''"_ヾ　ヽ'' ノ､　ｌ/''''"／
　　　　　　　　 ﾞヽ､　 |　 '" ﾉｌ ﾞ､ﾞ､ |　|ﾞ'''ヽ丶､　　　　　 /　 ／-'"-'イ　　 ,' /　ヽ　/_／
　　　　　　　　　　　ﾞﾞヽ　　ヽ､_.ヽヽ|　ヽ＿ヽﾞ,,,ﾞ､ ､ 」 .|/　／-､'ﾉ,,,,-''　　 /,,,,ﾉ　　/"
　　　　　　　　　　　 ＜＼,,　ヽ,-ﾞ､. |　,,,,,,,,二'''─'"'' /／ ﾞ‐'''ニ"---　　/-'　　／＞
　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ'''─ヽﾞ､　　　　 ￣￣　／,　　 ￣　　　　　 /,,,,,,-''""　　　こうしてついに、
　　　　　　　　　　　　　　　　　‖. ヽ　　　　　　　　 /|　　　　　　　　 /'‖　　　　石油は石炭に代わるエネルギー源になったんだ。
　　　　　　　　　　　　　　　　 /─ヽ.ﾞ､　　　　　　 　ﾞ＿,,,,,,,,　　　　　 //二ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　（　　 ）　＼　　　　　 '''　＿,,　　　　　／ （　　）　　　これが「エネルギー革命」だぞ！
　　　　　　　　　　　　　　　　　>|"　　　　ﾞヽ､　　　　　　　　　　／ |　　ﾞﾞﾞ"
　　　　　　　　　　　　　 ＿／　ヽ　　　　　 ＼ヽ､　　　　　　 ／　　|､
　　　　　　　　　 __／￣／　　　 ﾞ　　　　　　　＼ ﾞ''ヽ---‐'"　　 |　| ＼
　　　　　　　　/ヽ/　＼　　　　　　　　　　　 ＼　＼　　　　/　 　 |　|　 ＼
　　　　　,─/　　　＼　＼　　　　　　　　　　　 ＼　 ＼　　　　　　|　　　　ヽ＼










　 　　　＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼
　 ／─　 　 ─　　＼
／ （ ─） 　（ ─） 　 ＼　　　なるほどだお……。
|　 　 （__人__）　 　　 　 |　　けどそれじゃ、日本以外の
＼　　 ⊂ ヽ∩　　　　 <　　　石炭産業も大変だったんじゃないかお？
　 |　 |　 '､＿ ＼　／　 )　　
　 |　 |＿＿＼　 “　 ／
　　＼ ＿＿＿＼_／



　 　／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼ 　　
　|　　　 （ ●）（●） 　いや、ソ連や中国などの社会主義圏では
.　|　　　　 （__人__）　　　石炭の消費が続いていた。
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　
.　 |　　　　　　 　 }　　　　　
.　 ヽ　　　　　 　 }
　　 ヽ　　　　　ノ　　ｍm　　
　　　/　　　￣￣￣　つﾉ　　　
　　　|　　　　|￣￣



　　　　　　　　 ,.．-───-､
　　　　　　　／　　　　　　　　＼ 　　　←中東の人
　　　　　　 ■■■■■■■■
　　　　 　 !　　 ,--───-、　｜　　 ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　
　　　　　 !　　　i '⌒'　 '⌒' i　　 |　 .＜　　我が国には膨大な石油資源があるはずなんだが、
　　　　　 |　　　|　ｪｪ　 ｪｪ　|　　 |　 .　 |　 　探査や発掘には金と技術が必要なんだよなぁ……。
　　　　 　|　　　|　　　,.、 　 |　　　!　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　　　　
　　　　　 !　　　i　r‐-ﾆ-┐ん　　 ヽ　　　
　　　　　/　　　 ! ヽ 二ﾞノ ｲゞ　　　ヽ
　　　　/　　　 イ｀` ｰ一'ヽ〈＿＼　　 >
　　／￣￣ヽ＼＼　　　:::::- ／／ﾉ￣￣`ヽ
　/　　　　　 ヽ ＼＼　　:／／　/　　　　　 ＼
/　　　　　　　 ヽ　＼　／／　 /　　　　　　　 ＼
　　　　　　　　　ヽ　／／　　/　　　　　　|　　　　＼



　　　　　　　　　　　　,、＿_
　　　　　　　　　　　 /ヽ　　　``ヽ
　　　　　　　　　　　//￣'￣￣ヽ.＼ 　　←欧米の人
　　　　　　　　　　 `i |,＿,　,＿,、 i　.>
　　　　　　　　　　　ﾄ|,:ﾆ/ヽ二|'ー!イ.　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　　　　 |￣,.レ,..、　　）7　　　|　それじゃ我々巨大資本が採掘してやるから、
　　　　　　　　　　　　! ''=＝=i　　/'.　　 ＜　独占採掘権寄越しなさい！
　　　　　　　　　　　　ヽ `!　!'　,//＼_　　 |　HAHAHAHA !
　　　　　　　　 ＿,―イ＞`'`‐＜ /　 ＼＿＼＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　 _/　_/　 /`―「_!―'./　　/　　 `―::、
　　　　　 _/　|i　　　|　 ///'　／　　!_　　　　　 ＼
　　　　　ﾉ　　| i　　i'　 ! | |　/　　・'／　i'　　　　イi
　　　　　>　　| |　　|　 | | | /　　 /===i |　　　　／|
　　　　 「　　 |　i　　|　| | ﾚ'　 ／　　　 :|　　　　　 |
　　　　 「`i　 |　ヽ　 |　フ　 ／　　　　　|　　　　　ﾉ
　　　　iｸ　`i‐|　　＼／　／┌::..、 ,‐、」　　　、　!|
　　　　ト三∃|　　／　／　＿ｺ　＼＼＼　　　　　| 　　　セブン・シスターズ
　　　　!＼コ'./　/　／　　E＝=　　）　ヽ !　　　　 | 　　 （欧米の国際石油資本=石油メジャー7社）
　　　　＼＿/　/／　　　iニニ'ｴ／/　　! |　　　　」
　　　　　　 |　 |　　　　　　`ー‐ｴV　　　| |_,,..::‐''ｴ 　　　　エクソン（Exxon）:アメリカ
　　　　　　 |　 |　　　　　　　　　　￣￣//　| 　　　　　　　モービル（Mobile）:アメリカ
　　　　　　 |　 |○　　　　　　　　　　　| i　　| 　　　　　　ガルフ（Gulf）:アメリカ
　　　　　　 |　i　　　　　　○　　　　　 | |　　| 　　　　　　 テキサコ（Texaco）:アメリカ
　　　　　　 |　|　　　　　　　　　　　　　| |　　| 　　　　　　シェブロン（Chevron）:アメリカ
　　　　　　 |　|　　　　　　　　　　　　　| |　　| 　　　　　　ブリティッシュ・ペトロリアム（British Petroleum）:イギリス
　　　　　　 |　i　　　　　　　　　　　　　| |　　| 　　　　　　ロイヤル・ダッチ・シェル（Royal Dutch Shell）:オランダ
　　　　　　 `‐L＿　　　　　　　　　　 _| | _,.:」
　　　　　　　|　 |　`――――――''　| | /
　　　　　　　`i　|　　　　 `i　　　　　　 | |,!



　　　　 　 　 　 　 　 _.　-−-　._
.　　　　　　　　 ,..イ´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:´￣｀丶､
　　　　　　　／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:＼
　　　　　 ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
.　　　 ／:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ﾍ
　　∠:ィ:.:/:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.',:.:.:.:.:ﾊ:.:.:.:.:.:＼
　　　 /:./:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.ﾊ:.:.:|:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.:.:トゝ
.　　　|:.:':.:.:.:.:.:.:.:|:.:∧:.:.:.:.:!､:.:.!.､:._｣',...Ｌ:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.Ｎ
.　　　l:.:l:.:.:.:|:.:.:下'ト ヽ:.:.:|　ｘ|'´＼! ',:l:.:.:.:.:.:|:.:.:.:.:.|
　　　 V||:.:.:.Ｖ:.:.|,ｨ=ミ､＼!　　ｨイ¨'ﾄヽ:.:.:.:.:ハ:.:ﾄｿ　　　この7社は世界の石油生産をほぼ独占。
　 　 　 ﾘ､:.:.:.＼|:{ ﾋ,ハ　　　　 ら､j.| |:.:.:.:.,'ノ〉:|′　　カルテルを結んで原油の供給量・価格を支配した。
　 　 　 　 ヽN:.:.:.:| ｰ‐'　　　　　ー-' ,!:.:.:./ｲ/ヾ　　　　
　　　　　 　 l∧:.:.ヽ　　　'_　　　　　/:.:.// '′　　　一方の共産圏では、独自に石油を採掘することが困難だった。
　　　　 　 　 　 ＼:.|｀　 _,..__　.ィ　./:.:./ｰ､　　
　　　　　　　　　　｀rｧ ´　/　 l　 ,./:.:/　 ∧



　 　 ,　'´￣￣ _｀ｰ-､
　 ／　　 〃 " ｀｀ヽ､　＼
/　/　 ﾊ/　　　　　 ＼ﾊﾍ 　⌒ヽ　
|i　!　　ｌ |イ⌒　　 　⌒}ﾊ　⌒ヽ　ヽ
|i　!　 ,从　●　 　　●N⌒i 　 ヽ
|i, !　（,　ｌ⊂⊃　　. 　⊂ｌ'|　l'　　中国にも石油資本は設立されたけど、
|i, ! 　 ﾊｌ　ｊ　　､_,､_,　 ,;'/　j　　本格的に独自採掘が始まるのは、
|i"!　/　'xト_　　__,　イｌ|:::ヽ/　　1950年代後半〜1960年代にかけてにょろ。
|i　ﾚ/⌒}.,:::ﾍ三|::::/ ｌ| |',:ﾊﾞ
|i　ｌ |ヽﾂ ヽ ::∨:／/'i| |>'''
|i l/v人,　 ヽﾑ'ヽ/ ﾉ| |
|iノ, /　 ヽ/|ﾍ>―ｰイリ




　　 ／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ●）（●） 　　石油が消費されながらも
.　|　u 　　 （__人__）　石炭も一定量使用された
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　ヨーロッパの石炭業界では、
.　 |　　　　　　 　 }　　企業整理が行われるようなことは
.　 ヽ　　　　　 　 }　　ほとんどなかった。
　　 ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　
　　　/　　　 く　　＼　　　　　　　
　　　|　　　　 ＼ 　 ＼ 　 　　　　　　
　 　 |　　　　|ヽ、二⌒)､　 　 　





　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,../´ ヽｰ―――--　､
　　　　　 ､ｰ-　..__　　 ＿＿,. ‐'´:/: : : : : : : : : : : : : : : : :｀ヽ､
　　　 　 　 ｀丶､　 ￣ ,..　'´: : : :/: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
　　　　　　　　　,.＞ '´ : : : : : : /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ＼
　　　　　　 ,.　'´／: : : : : :/: : : |: : : : : : : |: : : : : : : : : : : : : : : : : : : ヽ
　　　　　／ ,／: : : : : : : /: : : ,.!: : : : : : : :l : : : : : : : : : : : : ＼ : : : : : ';　　　ちなみにソ連のフルシチョフ、
　　　 ／:,. '/: : : : : : : : /: : : / | : | : : : : : |､: : : : : : : : : : : ヽ: ヽ : : : : |　　イギリスのD.H.ロレンスらは
　　／:／ / : : : : : /: : :l : : /　 |: :l:!: : : : : | ヽ:__: : : : : : : : : :!: : ',: : : : |　　　鉱員の家庭の出身だよ。
　 /／　 /: : : : : :/: : : :!:,. /-､　l: : !: : : : : l ''´＼｀ 丶: : : : : :l: : ﾊ: : : l
　/'　 　/: : : /: : l: : : : |: :/　　　 l: :!: : : : : |　　　＼: : : : : : : |: : : l: : :|
.　 　 　 !: : ,ｲ : : |: : : : |: l _　　　　!:|､: : : : |　　　　 ＼: : : : : ﾄ､: : l: : |
　　　　 |: :/ |: : : |: : : : :!:| ヽ!￣｀ヽl:! ヽ : : |. ´!￣￣ l'７、: : :| ,!: : | : |
　　　　 | /　|: : : ,!: : : /|' ヽ 'r'､__,|　!　 ヽ: :l　 r'､__ﾉ | l:|ヽ: : |´ヽ: ! : |
　 　 　 |/ 　 !: :/ ヽ: : ! |: : '､ヽ___,! 　 　 ヽ: !　ヽ.＿,ﾉ |:|: ヽ: |-‐ﾍ|: : |
　　　　 ＿＿ヽ:|　 ヽ: | |: : : !　　　　'　　　ヽ!　　　　 ･|:|: : ヽ|: |: : : : :|
,. -‐ ' ´＿＿ ｀ 丶､ ヽ! !: : : ヽ､,. -‐ '"￣￣￣ ｀丶＜!:!: : : :|: :l: : : : :|
‐　'"´　　　　｀ヽ､　 ＼ |: : ,. ''´ ,. -‐ ''´￣￣ ｀ '' ‐- ､｀ヽ: : ト ､! : : : |
　　　　　　　　　　＼＿∨´　／　　　　　　　　　　　　　｀'ヾ. |／＞ ､: |
､　チャタレイ夫人　　 ｀ヾ 　　 　 　　　　　　 　 　 　 　 |:l／　／ ヾ、
ヽ　　　　の　　　　　　ヽ　 　ヽ　　　　　　　　　　　　　　r--┴､／　　　',
(｀丶､　　　恋人　　　 ヽ　　 ヽ　　　　　　　 　 　 　 r--｀=-　 ヽ　　 　 !
.〉-｀､´._ 　　 　 　 　　　ヽ　　 ヽ　　　　　 　　　　　　( ' ｰ-　 　 ヽ　　　ヽ
ヽ ---‐'､　　　　 　 　 　 ヽ 　　ヽ　　　　 　 　 　 　 　 ｀丶､　　　 ＼　 　＼







　　 ／￣￣＼　
　／　　 _ノ　　＼　　　
　|　　　 （ ー）（ー）　だが日本のエネルギー転換は、
.　|　u.　　 （__人__）　他の先進国と比較しても
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ 　異様な速さで進められたという。
.　 |　　　　　　 　 }
.　 ヽ　　　　　 　 }　
　　 ヽ　　　　　ノ　 　 　
　 　 i⌒＼ ,__(‐- ､　
　 　 l ＼　巛ー─;＼　
　　 　|　｀ヽ-‐ーく＿）　
.　　　 |　　　　　　l　


　 　　　＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼　　　
　 ／　　＼　　 ,＿＼　　 　
／ 　　 （●）゛ （●） ＼ 　　石油を供給しているのが、
|　 ∪　　 （__人__）　 　 |　　 実質的に欧米資本だとするとだお……。
/　　　　 ∩ノ ⊃　　／
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 | 　　
.＼　“　　／＿＿|　 | 　　
　　＼ ／＿＿＿ ／　




　　　　　　　 ／￣￣＼.　　　　　　　　　 　　　
　　　　　　／　　　　　　＼.........:::::::::::... 　　　　　　|　
　　　　　　|:::::::　:　　　　　 |　.... .........::::::::::...r‐ ' ノ.
　　　　　.　|:::::::::::::　　　　　|　.... .........::::::::＿ ) (_　　
　　　　　　 |::::::::::::: 　 　　　|..　..... ......:::（⊂ﾆﾆ⊃)　　　
　　　　　.　 |:::::::::::::::　　 　 }　　..... ......: ::::｀二⊃ﾉ.　
　　　　　.　 ヽ＿＿__　 　 }　　..... ......: :::: （( ￣
　　　　　　　 r'ﾆﾆヽ._＼. ﾉ..　..... ......: ::::::　 ;;.　　　　
　　　　　 r':ﾆニ:_`ｰ三`:く._　　 　 　 　 　 [l、.
　　　　／: : : : : : :｀,ニ､: :_:_;＞　　　 　 ／,ｨつ　　　
　. 　 /: : : : : : : : / : : : ヽ＼　　　　 ,∠∠Z'_つ 　　　これには、セブン・シスターズに代表される
　　　| : :.:.:.:.:.: . :/: : : : : : l : ヽ.　　 / .r─-'-っ 　　　アメリカの石油メジャーの
　. 　 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.,' ''"￣: : :l: : : :l 　 /　 ）:::厂 ´ 　　激しい圧力があったとみられている……。
　　　 |:.:.:.:.::.:.:.:ｌ -─-: : /:_:_:_:_l　/￣｀Y´
　.　　 |:.:.::.:.::.::l._＿: : : :/::: : : : :l/⌒ヽ: :〉
　　　　|::.:::.::.::l: : : : : : /:::: : : : : |: : : : ﾞ/



　　　　　　　／￣￣￣ ＼　
　　　　　 ／　　 ::＼:::／::::＼
　　　　／　　 （●）::::::（●）　＼　　　そうは言っても、
　　　　|　　　　　（__人__）　 　　|　 　安くて良いエネルギーなら
　　　　＼　　　　 ｀ ⌒´　　　／　　　それを使わない理由はないお！
　　　　　 ￣（⌒`::::　　⌒ヽ 　　　　
　　　　　　　 ヽ:::: ~~⌒γ⌒）　　　
　　　　　　　　 ヽー―'^ー-'
　　　　　　　　　 〉　　 　│



　 　　 ／￣￣＼
　 　／　　 _ノ　　＼
　 　|　　　 （ ー）（ー） 　なお一部には、
.　 　|　　　　 （__人__） 　会社側にとって厄介な存在である
　 　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　労組の勢力を削ぐ為の、
　 　.ｌ^l^lｎ　　　 　　}　　人員削減の格好の名分になった、
.　　 ヽ 　 L　　　 　}　 　　という指摘もある。
　 　　ゝ 　ﾉ　　　ノ　　　　　　　　
　 　／ 　 /　　　＼
　 ／　　 /　　 　 　＼
. /　　 　/　　　　　|ヽ、二⌒)､
　ヽ＿＿ﾉ


　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　 ／ノ　　⌒＼
　　　　　　／（● ） （● ）＼　　　　「労組員」というだけで
　　　　 ／　 　（__人__）　u　 ＼　　削減の対象になるほど、
　 　 　 |　　　　｀ ⌒´　　 　　　|　　　三池労組は勢力を増していたのかお……。
　 　　 　＼　　　　 　 　　　　／　　　　
　 　 　 　 ／　　　　　　　　　＼＿
　 　　 　 |　　　　　　　　　　　　） .|
.　　　　　|　　|　 　 　 　　 /　 /　 |
　　 　 　 | 　 |　　　　 　 /　 / |　 |
　　 　 　 |　　|　　　 　 /　 / 　|　 |
　 　 　 (YYYヾ　　Y　(YYYヽ　|　 |
　　 　　（_＿＿ノ-'-（'＿＿_）_ﾉ＿|
　　　／　　　　　　　　　　　　　 ／




　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　／ _ノ　　　　.＼ 　　　　　_,,
　　　　　　　　　　　　　　　|　（ ●）　（●） |.　　　 　ｌ;ｌ
　　　　　　　　　　　　　　.　|　　 （__人__）　 |　　＿,_,|,|_, 　　こうした事情は一面の事実かも知れないが、
　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　｀ ⌒´　　|,　ト-=y 　丶 　　　石炭需要が減少していくという
　　　　　　　　　　　　　　.　 |　　　　　　 　 }　 ヽ `ｉ,￣‐^ｌ 　　時代の動きもまた、事実だった。
　　　　　　　　　　　　　　.　 ヽ　　　　　 　 }　　　ヾ~　`　 ｉ,
　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　ノ　_　　　ヽ、　　 ;ｉ,
　　　　　　　　　　　　　　　 ,,＿,ｉ　　　　　y,ｿﾄ,,__　　ヽ、　　 ;ｉ,
　　　　　　　　　　　　　　 ,/r-'"j　　／ ／　ｉｉ,　`ヽ､-x,,゜r　　;ｉ
　　　　　　　　　　　 ,,／'/__.L、　　　　／ヾ、"ｉ　　　`ヽ　`;ｉ　　ｉ,
　　　　　　　　　　,／　 /_ｉｰﾍ,ヽ､ , ／ｉ"　ヽ、 ｉ　　　　 `、'ｉ　　 ｉヽ、
　　　　　　　　　_,） ヽ　"　　　ﾈﾒ、_ｉｉ"~　　　　　　　　＿Yrｉ　　　ｌ, ヽ、
　　　　　　　 _,,,>t 、ヾ、　　　　ゞ;;/　　　　　　　　　／　 ,¬　　　 V⌒ｌ
　　　　　　 ,y`;,,__　　 ,ｉ　　　　 /ｉｉ'　　　　　　　　　／　r-／|　　　　ｌ　ｌ
　　　　_／^,,,　　ヘ　　ｌ　　　 /ｉｉｌ　　　　　　　　／　 ｌ"v'　ｙ　　　　 }　 ｌ
　v=4⌒ヽ、　j　　--,,,ｉf　　　/ｉｉｉ|　　　　　　　,,　　〈-ﾍ_,、 <、　　　 /　 ｉ|




　　 　　　／￣￣￣＼　　　
　　　　／　─　 　 ─ ＼　　　需要が減るから人を減らさなきゃいけない、
　　 ／　 （○） 　（○）　 ＼　整理を進めるから労組の支持が高くなる、
　　 |　＼ 　（__人__） 　／　|　　支持が高くなるから会社との衝突が増える、
　　 ＼　|　　 ｀⌒J´ 　|　／　　　衝突が増えるから労組員が整理の対象になる……。
　　 ／ 　 　 　 　 　 　 　＼　




　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,, -‐ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　/'　　　 ヽ
　　　　　　 ／￣￣＼ 　　　　 ./　　　　　 i
　　　　　／ ._ノ　　ヽ､＼ 　　 /　　　 ...........i
　　　　　|　 （●）（●）　|　　/　　 ..:::::::::::::::|　　　
　　　　　|　　（__人__）　 | 　/　　..::::::::::::::::::l 　　　
　　　　　.|　　 ｀ ⌒´　　.} ./　　..::::::::::::::::::::! 　　　　　
　　　　　 |　　　　　　 　 }/　　.::::::::::::::::::::/ 　　　　　　　
　　　　　 ヽ　　　　　　 ./　　 .:::::::::::::::::::/　　　　　　 　　
　　　　　　.ヽ　　　　. .／　　.:::::::::::::::::::/　　　　　　 　　　
　　 ,. ‐'"´　 `'‐,r''"~　　　.:::::::::::::::::／　　　　　こうして石炭業界は、
..:.／,. -‐‐- ､　l′　　 　 ..:::::::::::::／|　　　　　　　歯止めの利かない下り坂を
:,'　　　　　　／　　　　 　 !.:::::::／:i..:..l 　　　　　
r　　　､　 / 　 　 　 　　　 !:::::::::::　i..:..i 　　　　　　
l　　.......`:i　　　 i 　 　 　 　 !::::::::::　ﾞ､:.i 　　　　　
!　 ::::::::::/　　　　i　　　　　　 i::::::::::　ヽ:i 　　　　　　　転がり落ちていくことになる……。
.!　::::::::/　　　　　i　　　　　 .....i:::::::::::　ヽ
.ヽ ::::::|　　`､　　 `､　 .....::::::::::::l:::::::::::: 　`,
/ ＼:::l.　　 `､　　　ヽ::::::::::::::::::::l::::::::::: 　/'''ー─----､
　　　`ヽ　　 `､　　.::::＼:::::::::::::::|:::::::::　/,,　　　,. ‐;''











=石炭の斜陽化=


　　 ／￣￣＼
　／　ノ　　⌒ ＼
　|　 （●）（●）　|　　　こうして長く日本を支えた石炭は、
.　|　　（__人__）　 |　　その使命を急速に終えつつあった。
　 |　　 ｀ ⌒´　　ﾉ 　　　　　
.　 |　　　　　　 　 } 　　　　　
.　 ヽ　　　　　 　 } 　　　　　　
　　 ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　＼
　　　/　　　 く　　＼　　　　　　　 ＼
　　　|　　　　 ＼ 　 ＼ 　 　　　　　　＼
　 　 |　　　　|ヽ、二⌒)､　 　 　　　　　 ＼




　　 /:::/::::/::::::::::::l::::::::|:::::::l:::::::::l:::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::::::::::::i::::::
　　/::;ｲ::::i::::::::::::::| ::::::l|;::::::li;::::::::|､;::::::::::::::::::::l:::::::::::::::::::::l:::::
　 .l::/ l:::::|::::::::::::/!::::::| li::::::lヽ::::::l. ヽ;:::::::::::::::::l::::::::::::::::::::l::::::
　 |::l　| ::::|::::::::-i-L;;_l .|!i:::::l ヽ::::l　　ヽ､__;;;;::::| :::::::::::::::::l::::
　 |:!　.|::::::l::__;;;|_　l:::l｀ヽヽ;:::l　ヾ;ﾚ‐'''ﾞﾞ´＼ :::::| ::::::::::::::::l:::::
　 l! 　.|:::／ ___ノ,ｨ'ﾄ|''=ﾐ､ ヾ!　　,r-=fニﾐ;;弍;;| :::::::::::::::l~ﾞ'i
　　　　l/　,/ﾄ､::lﾞ__ﾞヾ::ii::|ヽ　　,/　　.|:::illi:::ﾞii/ |:::::::::::::::j¨ﾞ l　　
　　　/⌒ヾ､|/`fﾄ l　ﾞK);j .l'⌒''h.　　 K);;;;ｯﾘ　l:::::::::::::/　.ﾉ　　　　
　　/‐-､ `iﾉ　/'ヽ|､　　 ノ 　　 ヾ､ 　 　　,/　 |:::::::::::/=7ﾞ　　　1953年から1955年までに、
　./　､. ヽ |ﾞV,_ 　l:::i､￣　丶 　　　ﾞ''ｰ-‐''　　,l::::::::::/|:;/　　　国内には実に400万トンもの石炭が貯炭された。
　i　 'ﾞヽ_j-'　　　.|::::|.＼　　　‐- 　　　 　 　,,ｲ::::::::/ ,l/
　ヽ　　　 ヽ　　 jl:::::l. 　 ヽ､　　　　　 ,　''ﾞ　/:::::::/ﾞ｀ヽ､
　　ヽ､.　　　　 /ヽ::::|　　　 ,,｀=ｰ '''i´　 　 /:;/ﾚ'〉;:;:;:;:,.,＼
　　　/　　　　/.　 ヽ:|　,,r''ﾞ,.;:;:;r''ﾞ~ﾉ　　　/ｲ　 /;:;:;:;:;:;:;:;:;:;




　　　　 　 -‐ '´￣￣｀ヽ､
　 　 　 ／　／" ｀ヽ ヽ　　＼
　　　//, '/　　　　 ヽﾊ 　､　ヽ
�煤@ 〃 {_{ノ　　　 ｀ヽﾘ| ｌ │ i|
　　 ﾚ!小ｌ○　　　 ○ 从　|、i|
　 　 ヽ|l⊃　､_,､_,　⊂⊃　|ﾉ│　　生産過剰によって石炭価格は
/⌒ヽ__|ﾍ　　 ゝ._）　 　j /⌒i !　　　めがっさどんどん下落、
＼ /:::::|　l＞,､ __,　イァ/　 /│　　　1958年ごろから石炭不況は本格化したにょろ！
/:::::/|　|　ヾ:::|三/::{ﾍ､__∧ |
｀ヽ< |　|　　ヾ∨:::/ヾ:::彡'　|




　　j;;;;;j,. ---一､ ｀ 　―--‐､_ l;;;;;; 　　
　｛;;;;;;ゝ T辷iﾌ i 　 　f'辷jァ　 !i;;;;;　 　石炭産業は永遠不滅
　 ヾ;;;ﾊ　　　　ﾉ　　　　　　　.::!lﾘ;;rﾞ　　
　　 `Z;i　　　〈.,_..,.　　　　　　ﾉ;;;;;;;;>　　
　 　,;ぇﾊ、　､_,.ｰ-､_',. 　 　,ｆﾞ: Y;;f 　　　そんな風に考えていた時期が
　　 ~''戈ヽ 　 ｀二´ 　　 r'´:::.　`! 　　　俺にもありました。





　　　　　　　巛彡彡ミミミミミ彡彡
　　　　　　 巛巛巛巛巛巛巛彡彡
　　　r､r.r ､|:::::　　　　　 　　　　　|　
　　r |_,|_,|_,||::::::　　　　 ⌒　　　⌒|
　　|_,|_,|_,|/⌒　　　　 -="- 　(-="　　　　 ぁぁそうでっかそうでっか
　　|_,|_,|_人そ(^i　　　 '"" ) ･ ･)""ヽ　　 　なるほどね……
　　|　)　　 ヽﾉ　|.　　┃｀ー-ﾆ-ｲ｀┃　
　　|　　`".｀´ 　ﾉ　　 ┃　　⌒ 　┃|　　 　　技術の躍進で出炭は増えとると……。
　 人　　入＿ノ´　　　┃　　　　┃ﾉ＼　 　
／　　＼＿／＼＼　　 ┗━━┛/ ＼＼
　　　　　 ／　　 ＼　ト ───ｲ/　　 ヽヽ





　　　　　　　　　　 ﾐミミミミﾐﾐミミ彡
　　　　　　　　　　巛巛巛巛ミミミ彡
　　　　　　　　　　|::::::: 　　 ⌒　 ⌒ |
　　　　　　　　　　|::::: 　　 -=･,　-=･　　
　　　　　　　　　 (6 　　　⌒ ) ･_･)^ヽ 　
　 　 　　,,-' ￣ ヽ.　　　　 ┃ﾉ＾_＾)┃| 　　へへぇ　ほんでほんで？
　　　 ／　　　　　t､. 　　　┃ヽ_ソ┃!
　　 / 　　､､i 　　 ヽ ヽ､ ＿､＿_,__／ 　　余った石炭どうするん？
　 / 　　　ヽﾉ 　　j,　￣｀　　　´ヽ､ 　　　需要が減っとるのに
　 |／⌒ ｀ヽ､_　 // 　　　/r　　　 l 　　供給増やしてどないすんの？
　 {　　　　　　￣''ｰ-､,,_,ﾍ＾　　　 ﾉ
　　ゝ-､,,,,,＿＿＿＿＿_）-- ､ /
　　 /　　　＼__　　　　 　　　ノ
　　| 　　 　　 　"'ｰ‐‐--ｔ-''




　　 巛彡彡ミミミミミ彡彡
　　巛巛巛巛巛巛巛彡彡　　　1955年8月
　　|:::::::　　　　　　　　　　i　　　
　　|::::::::　　　　 ＼'　'／　|
　　|:::::　　　 -･=- ,　(-･=- 　　　　＿人从∧从人从/＼
　　| (6　　　　⌒ ) ･ ･)(　^ヽ　　　ヽ　石炭の時代はもう終わりや！
　　|　|　 　　┃ﾉﾖｮﾖｺｮｮi.┃ |　 ＜　　
　 ∧ |　 　　┃.ﾄ-r--､| ┃ |　　　ヽ　石炭鉱業合理化臨時措置法
／＼＼ヽ　　┃ヽﾆﾆﾆｿ┃ ﾉ　　　 ノ　　公布するで！
／　 ＼ ＼ヽ.　┗━━┛/ ＼　　　　VWｖＶＷｖＶＷＷＶ
.　　　 r‐-‐-‐/⌒ヽ-ーｲ　　　｀､
ヽ､　　|_,|_,|_,h(￣.ﾉヽ　　ﾋﾞｼｯ　　ヽ　　　
ー-ヽノ| ｀~`".｀´ ´"⌒⌒)　　　　　ヽ　　.
ノ^ //人　　入＿ノ´~￣　　　　　　　)





　　　　　／::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ 　　　　　同年10月
　　　　　!::::::::::::::::::::::::ﾐS:::::::::::i 　　　　　　
　　　　　!::::::::::::::::::_,,､-''''''￣￣`'ヽ 　　　石炭鉱業整備事業団発足
　　　　　|::::￣　￣ _,ノ'　'ヽ､_　!'''"
　　　　（6　　　 -･=- ,　(-･=-|
　 　　　 |　　　　 ⌒ ) ･ ･)(　^ヽ 　　　┌─────┤ ll　ll　lL」────┐
　 　　　 |　　　　┃ﾉﾖｮﾖｺﾖi┃　i 　　 　| ─────‐しｌ|,. K_ｿｰ'────│
　　　　 ヽ　 　　┃ヽﾆﾆﾆｿ┃./　　　 　|　　　DEATH　NOTE　`‐' 　 　　　　│
　 　 　　　＼　　 ┗━━┛／. 　　　　.|─────── ： ────── |
　　　　　　／ヽー-｀ｰ一'一' ＼_　　　　| 　　　非能率炭鉱
　　　　　/　　　　　　　　　　　　 　　　　| 　　








　　 　 　 ＿＿＿_
　　　　／　　 　 　＼
　　 ／　　─　 　 ─＼　　　政府の事業団が炭鉱を整備って、どういうことだお？
　／ 　　 ,（●）　（●）､＼　　　　また石炭事業の国有化かお？
　|　 し　 　 （__人__）　 　 | 　　
　＼　　し　 ｀ ⌒´　　 ／



　　 ／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ●）（●） 　　違う。
.　|　u 　　 （__人__）　「整備」とはつまり「閉鎖」のことだ。
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　
.　 |　　　　　　 　 }　　「非能率的」とされた炭鉱を事業団が買収し、
.　 ヽ　　　　　 　 }　　　事業を整理して閉山したんだ。
　　 ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　
　　　/　　　 く　　＼　　　　　　　
　　　|　　　　 ＼ 　 ＼ 　 　　　　　　
　 　 |　　　　|ヽ、二⌒)､　 　 　


　 　　　＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼　　　
　 ／　　＼　　 ,＿＼　　 　
／ 　　 （●）゛ （●） ＼ 　　政府が一つの産業を整理するって……。
|　 ∪　　 （__人__）　 　 |　　
/　　　　 ∩ノ ⊃　　／ 　　　まるで社会主義じゃねーかお……。
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 | 　　
.＼　“　　／＿＿|　 | 　　
　　＼ ／＿＿＿ ／　



　　 ／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　u　　 （ ー）（ー） だから日本のエネルギー革命は
.　|　　　　 （__人__）　　 急進的すぎる、って
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　 批判されたんだろうなぁ……。
.　 |　　　　　　 　 }
.　 ヽ　　　　　 　 }
　　 ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　
　　　/　　　 く　　



　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿
　　　　　　　　　　　　 　 　 ´: : : : : : :￣￣　 ､
　　　　　　　　 　 　 ／ : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
.　　　　　　 　 　 ／　　　: : : : : : : : : : : : 　 　 . . .＼
　　　　　　､＿_/／. /. . . . . . .　　　　. . . . : : ! : : : : ヽ
　　　　　　　￣/. : /. : : : :/ : : : : : : : : : : : ＼l: : : : : : :ヽ
.　　　　　　 　 l : : l : / : /. :/ : : ヽ、: : : ｀ヽ : !: :l: : : : :　ヽ、
　　　　　　　　l :/ l : l: : :l :∧: :ﾄ、: lヽ、: : : :ヽ!: :l: :ｌ: : : ｌ ￣
　　　　　　　　l/!: ! : ｌ: :/l/‐-ヽ! ヽ !　 _ヽ-―!‐ !: :ｌ: : : !
　　　　　　　　　ヽ! : l : ! rfチミ､　 ヽ´ fr旡ミ! : ト､l : : ′
.　　　　　　　　 　 ヽ !: :l　 rっｿ　　　　 匕り !: : !丿/j/
.　　　　　　　 　 　 j∧ :ﾄ､ ｀¨　　 .　　　　　 ｌ ｌ :ｌ j/
　　　　　　　　　 　 　 V: :lヽ、　　 _ 　 　 ／j/!/　　　事業団の買収第1号となったのは、
　　　　　　　　 　 　 　 ヽ: !　＞ 　 __.. ィ　ト､〃　　　　三菱鉱業を経営母体とする
　　　　　　　　　 　 　 　 ヽ!　 ／/j　　 　 ト!/＼　　　山形県の油戸炭鉱。
　　　　　　 　 　 　 　 　 ＿／ :/-―――-l : : : :ヽ､__
　　　　　　　　 　 　 　 /|::|: : : :! -―――-! : : : : : :/∧
　　＿＿＿＿＿　 　 /! !::!: : : :!￣　￣￣/. : : : : :/://:!
　 ∨￣￣￣￣￣　￣￣￣￣￣∧　　 /. : : : : :/://.:::l
. 　 ∨　　　　　　　　　　　　　　　 ∧　/. : : : : :/://.::::::l




　 ,　'´￣￣｀ ｰ-､
／　　 〃" ｀ヽ､　＼
/　/　 ﾊ/　　　　 ＼ﾊﾍ
|i │ ｌ |ﾘ⌒　　 　 ⌒}_}ハ　　油戸炭鉱は当時まだ経営状態が良かったので、
|i　|　从 ●　　　 ● ｌ小N　　整理の対象となったことに
|i （|ﾐ ⊂⊃　､_,､_, ⊂lｉ|ノ　　労組員たちはめがっさ反対したにょろ。でも……
| i⌒ヽ j　　 （_.ノ 　 ﾉi|__／⌒)
| ヽ 　ヽx＞､ __,　イｌ　|::::ヽ／.
|　∧　人l||l,三|:::::/ｌ|　|l||l 从
|　 l　( ⌒ ):::V::／　|　( ⌒ )




　　　　　　　　　　　↓政府の調査団
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,､ｧ
　　　　　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 ,､ '";ｨ' 　
_＿_＿＿___　　　　　　　　　　　　　 ／::::::/l:l
─- ､::::;;;;;;;;;｀ﾞﾞ''‐ ､　 　 __,,,,......,,,,_／:::::::::/: !|　　またまたご冗談を。
　　. : : : : : : ｀ﾞ'ヽ､:::ﾞヾ´::::::::::::::::::::::｀ﾞﾞﾞ'''‐'､. l|　　この炭鉱にはもう、石炭はほとんど
､､ . : : : : : : : : r'":::::::::::::::::::::::::,r':ぃ::::ヽ::::::::ヽ!　　残ってませんよ。　　　　,､- ､
.ヽ:ﾞヽ; : : : : : :ノ:::::::::::::::::::::;;､-､､ﾞ::: 　 　 rｰ-:'､　　　　　　　　　　　　　　 ／　　 }¬､
.　＼::ﾞ､: : : :./::::::::::::::;､-''"::::::::::　　　,...,:::,::.,　:::':､　　　　　　　　　　　　_,,/,,　 ,､.,/ 　 }
　　　ヽ:ヽ､ /:::::::::::::::::::::::::　 　 　_　　｀ﾞ''‐''"　 __,,',,,,___　　　　　　　／~　　ヾ::::ﾂ,､-/
　　　　 ｀ヽ､:::::::::;;;､､--‐‐'''''',,iﾆ-　　　 _|　　､-l､,},,　 ￣""'''¬-, '　 ''‐-､ .,ﾉ'ﾞ,i';;;;ﾂ
　　　_,,,､-‐l'''"´:::::::'　　,､-'" ,.X,_,,､-v'"''ﾞ''yr-ヽ / ﾞﾞ'ヽ､,　　　 ,.'　　　 　 jﾞ,,, ´　7
,､-''"　　 　.l:::::::::::;､-''"　 ,.-'　　ﾞ､""ヾ'r-;;:l　　冫、　 　 ヽ､ /　 　 __,,.ノ:::::ヽ. /
　　　　　　　l;､-'ﾞ:　　 ,／　　　 　 ゞ=‐'"~ﾞﾞ')　./.　＼　　　　/　　'''"/::::;:::;r-''‐ヽ
　　　　　,､‐ﾞ ヽ:::::..,.r'ﾞ　　　　　　　　 ,,. ,r／ ./　　　 ヽ.　　 ,'　　 　 '､ノ''"　　　ﾉ　　
　　 ,､‐'ﾞ　　 　 ﾝ;"::::::.　　　　　　　"´ 'ﾞ ´　/　　　　　 ﾞ､　,'　　　 　 　 　 　／
　　'　　　　　／/:::::::::　　　　　　　　　　　　{.　　　　　 　 V　　 　 　 　 　 ／
　 　 　 　 ／ ./:::::::::::::　　　　　　　　　　　　',　　　　　　 /　　　　　　 　 /
.　　　　／　 /:::::::::::::::::.　　　　　　　　　　　　',.　　　 　 /　　 ,.､　　　　 /




　 　 ,　'´￣￣｀ ｰ-､
／　　 〃" ｀ヽ､　＼
/　/　 ﾊ/　　　　 ＼ﾊﾍ
|i │ ｌ |ﾘノ　　 　 ＼}_}ハ　　……という調査結果を受けて、
|i　|　从 ●　　　 ● ｌ小N　　1957年2月1日に閉山したにょろ。
|i （|　⊂⊃　､_,､_, ⊂lｉ|ノ
| i⌒ヽ j　　 （_.ノ 　 ﾉi|__／⌒)
| ヽ 　ヽx＞､ __,　イｌ　|::::ヽ／.
|　∧__,ﾍ}::ﾍ三|:::::/ｌ|　|',:::::ﾊ
|　ヾ_:::ッﾘ :::∨:／　|　| >'''´









　　|￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣|
　　|￣￣.|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|
　　|￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣| 　この後も中小炭鉱を中心に、整備は急速に進んだ。
　　器器器器器【　　○○　炭鉱　　　　○×△　　　】器器器 　　
　　|￣￣.|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣| 　1960年までに200の炭鉱が閉鎖、
　　|￣|￣￣|￣￣|￣￣|.￣￣￣|￣￣￣.|￣￣|￣￣|￣￣|￣|
　　|￣￣|￣￣|￣￣|￣　　　　　|　　　　　￣|￣￣|￣￣|￣￣|
　　|￣|￣￣|￣￣|　　　　　　　　|　　　　　　　　|￣￣|￣￣|￣|
　　|￣￣|￣￣|￣|　都合により閉山しました。|￣|￣￣|￣￣|
　　|￣|￣￣|￣￣|　　　　　　　　|　　　社長　　|￣￣|￣￣|￣|
　　|￣￣|￣￣|￣|　　　　　　○ | ○　　　　　　|￣|￣￣|￣￣|
　　|￣|￣￣|￣￣|　　　　　　　　|　　　　　　　　|￣￣|￣￣|￣|
　　|￣￣|￣￣|￣|　　　　　　　　|　　　　　　　　|￣|￣￣|￣￣|
　　|￣|￣￣|￣￣|　　　　　　　　|　　　　　　　　|￣￣|￣￣|￣|


【整備終了】
　　　 ∧∧　　　　 ∧∧　　　　 ∧∧　　　　 ∧∧　　　　 ∧∧　　　　 ∧∧ 　　2万5千人が失業した。
　　　/⌒ヽ)　　　 /⌒ヽ)　　　 /⌒ヽ)　　　 /⌒ヽ)　　　 /⌒ヽ)　　　 /⌒ヽ)
　　　i三 ∪　　　 i三 ∪　　　 i三 ∪　　　 i三 ∪　　　 i三 ∪　　　 i三 ∪
　　 〇三 |　　　 〇三 |　　　 〇三 |　　　 〇三 |　　　 〇三 |　　　 〇三 |
　　　(/~∪　　　　(/~∪　　　　(/~∪　　　　(/~∪　　　　(/~∪　　　　(/~∪
　　 三三　　　　 三三　　　　 三三　　　　 三三　　　　 三三　　　　 三三
　　三三　　　　 三三　　　　 三三　　　　 三三　　　　 三三　　　　 三三
　 三三三　　　三三三　　　三三三　　　三三三　　　三三三　　　三三三














　　　　　　　　　　　 　／）　　　　　　　　　,.．-──-　　　　　　
　　　　　　　　　　　／／／）　　　　　　／. : : : : : : : : : ＼　　　　1962年
　　　　　　　　　 ／,.=ﾞ''"／　　　　　　/.: : : : : : : : : : : : : : ヽ
　　　／　　　　 i f　,.r='"-‐'つ　　　 ,!::: : : :,-…-…-ミ: : : : :',i
　　/　　　　　 /　　　_,.-‐'ﾞ~　　　　 {:: : : : :i '⌒'　 '⌒' i: : : : :}　　今度は石油の輸入自由化だ。。
　　　　／　 　,i　　　 ,二ﾆｰ;　　　　 {:: : : : |　ｪｪ　 ｪｪ　|: : : : :}
　　　/　 　　ﾉ　　　 ilﾞ￣￣　　　　　 { : : : :|　　　,.、 　 |:: : : :;!　 　 むっちゃ安いから買って来い！
　　　　　　,ｲ｢ﾄ､　　,!,!　　　　　　　　 ヾ: :: :i　r‐-ﾆ-┐ | : : :ﾉ
　　　　　/　iﾄヾヽ_/ｨ"＿＿＿. 　 　 　　ゞイ! ヽ 二ﾞノ ｲゞ
　　　　r;　　!＼ヽi._jl/ﾞ_ﾌﾞ,ﾌヽヾｰtｰ:､__　,ｒ|､｀ '' ー--‐ｆ´



　　　　　　　　　 _,.　─　､.　--　._
　　　　　　 　 ／　　　　　　　　　 ｀ヽ
　　　　　　／　　　　　　　、　　、　　 ＼
　　　　　/,.　 ,.　/　 　 l.　 | ヽ　ヽ　ヽ.　ヽ
　　　　/ / i'/　/　 ,|　 |　 ,!　 |　 ',.　！　 ',
　　∠-7 j |.|　 |　./|　,1　ハ. ハ　| 　 |l.　l |
　 　 　 | | |l.',.　} ﾅTｧ-| ./　l./'''Tﾅ{.　,ﾘ　 |1
　　　　 l！Mヽ.{<ｨﾃtﾄ !' 　 ' t5ﾓト,.ﾚ!' ,1 ,!
　　　 　 1',l.|　ﾞﾄ　'ぅり　　,　　2tﾀ /　 /,!'　　石油の輸入を自由化したことによって
　　　　　　｀| l. ｢ヽ　　　 __　　　　/! ｲ/　　安価な石油が大量に供給され、
　　　　　　　l.ﾄ. |l. ヽ､　　　　 _,.ノｲ/ |!　　石炭は基幹エネルギーとしての役割を
　　　　　　　｀ ヽl ﾍゝl｀　-　´lﾙ　′　　　完全に終えることになる。
　　　　　　 　 　 ／.ノ　　　　ヽﾞヽ、
　　　　 　 _.. - ´　 L._,. -- .._...| 　 ｀ ‐ ､._
　　 　 ,f´l.　|　　　 「 _,　-　､._j　　　　/ / ｽ
　　　/　l. ',　', 　 　 ｢_,. --　..｣　　　 / / /　',
　　　!　 ヽヽ ヽ　 　 |　　　　｜　　 / / /　　l




　　　　　　　 ∩＿＿＿∩
.　＼　　　　 | ノ　　　　　 ヽ
　　　＼　　/　／・＼ .／・＼|
　　　 　＼|　::::::⌒( _●_)⌒::ミ　 石炭自体も輸入した方が安いクマー！
　　　　　　彡､　　　|∪|　,/..
　　　　　　　ヽ　　　ヽ丿/　 /⌒|
　　　　　　 /　＼＿＿ノﾞ＿/　 /　　=====
　　　　＿|＼∧∧∧ＭＭＭＭ∧∧∧／|＿
　　　　＞　　　　　　　　　　　　　　　　　　＜
　 　　 /　　─　/　 /￣ﾉ　　──┐ヽ|　 |ヽ　 ム ヒ　|　| 　======　　　(´⌒
　　 X　　 ─　/　/　　/　 　　　／　　|￣|￣　月 ヒ　|　| 　　(´⌒;;(´⌒;;
　 ノ　　　＿_ノ　　　_ノ 　　　　＼　　/ | ノ ＼ ノ Ｌ_い o o 　(´;;⌒　 (´⌒;;　　ズザザザ




　　 　 -‐ '´￣￣｀ヽ､
　 　 ／　／" ｀ヽ ヽ　　＼
　　//, '/　　　　 ヽﾊ 　､　ヽ
　 〃 {_{ノ　　　 ｀ヽﾘ| ｌ │ i| 　　さらに石炭そのものも
　　 ﾚ!小ｌ●　　　 ● 从　|、i|　　外国から輸入されるようになり、
　 　 ヽ|l⊃　､_,､_,　⊂⊃　|ﾉ│ 　国内の石炭産業は止めを刺されたにょろ。
/⌒ヽ__|ﾍ　　 ゝ._）　 　j /⌒i ! 　　　　
＼ /:::::|　l＞,､ __,　イァ/　 /│
　 /:::::/|　|　ヾ:::|三/::{ﾍ､__∧ |
　｀ヽ< |　|　　ヾ∨:::/ヾ:::彡'　|




　　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　／ _ノ　　　　.＼ 　　　　　_,,
　　　　　　　　　　　　　　　|　（ ●）　（●） |.　　　 　ｌ;ｌ 　　これは石炭、石油以外の
　　　　　　　　　　　　　　.　|　　 （__人__）　 |　　＿,_,|,|_, 　　資源においても同様だ。
　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　｀ ⌒´　　|,　ト-=y 　丶
　　　　　　　　　　　　　　.　 |　　　　　　 　 }　 ヽ `ｉ,￣‐^ｌ
　　　　　　　　　　　　　　.　 ヽ　　　　　 　 }　　　ヾ~　`　 ｉ,
　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　ノ　_　　　ヽ、　　 ;ｉ,
　　　　　　　　　　　　　　　 ,,＿,ｉ　　　　　y,ｿﾄ,,__　　ヽ、　　 ;ｉ,
　　　　　　　　　　　　　　 ,/r-'"j　　／ ／　ｉｉ,　`ヽ､-x,,゜r　　;ｉ
　　　　　　　　　　　 ,,／'/__.L、　　　　／ヾ、"ｉ　　　`ヽ　`;ｉ　　ｉ,
　　　　　　　　　　,／　 /_ｉｰﾍ,ヽ､ , ／ｉ"　ヽ、 ｉ　　　　 `、'ｉ　　 ｉヽ、
　　　　　　　　　_,） ヽ　"　　　ﾈﾒ、_ｉｉ"~　　　　　　　　＿Yrｉ　　　ｌ, ヽ、
　　　　　　　 _,,,>t 、ヾ、　　　　ゞ;;/　　　　　　　　　／　 ,¬　　　 V⌒ｌ
　　　　　　 ,y`;,,__　　 ,ｉ　　　　 /ｉｉ'　　　　　　　　　／　r-／|　　　　ｌ　ｌ
　　　　_／^,,,　　ヘ　　ｌ　　　 /ｉｉｌ　　　　　　　　／　 ｌ"v'　ｙ　　　　 }　 ｌ
　v=4⌒ヽ、　j　　--,,,ｉf　　　/ｉｉｉ|　　　　　　　,,　　〈-ﾍ_,、 <、　　　 /　 ｉ|




━┓
┏┛　　　　⌒
・ 　　 .＿__　⌒　 ＿＿＿　　　━┓
　　 ／　―＼　／　―　　＼　 ┏┛
　／ノ　　(● Ｘ　　(●)　 ＼ヽ ・.
｜　(●) 　/_　　（⌒　　(●) /.　 　　輸入が悪いとは言わないけど、
｜　　 （__/　　 　 ￣ヽ__） ／ 　 　 　どうして自国で賄えるものまで輸入するんだお？
　＼　　／´　　　　_＿_／ 　　　 　　国内の業者が苦しむのは目に見えてるお？
　　 ＼|　　　　　 　 ＼ 　　 　 　
　　　/|´　　　　　　　　|




　　　　　! 　 |　.／　　　　（(.´ヽ'.　ヽ
　　　　　! 　 ! /　　　　　　‐＊.-　　ヽ
　　　　　!　 ;! ,' 　 　 ＿＿'`＝''＿＿_i
　　　　　i 　 ;! i　　／ ＿＿_　 ＿＿__,`ヽ
　　　　　i 　.;l/　∠_／=-､__￣_ｨ-=‐.レ´
　　　　　i 　.;l{　　 }　｀ｰrz-".〈'-izｰ´.!ｆﾌ 　日本は戦後の高度成長で、
　　　　　i 　 !{　　 }　　　　 ,ハ　　　.!ｿ 　　　世界に通じる経済力を手にしました。
　　　　　i 　 !ヽ._ ﾉ 　　　,‘,,-,,`, 　 .!"
　　　　　i .;.i　　i.ヽ､　,'";ｰﾆ三=;',;./ 　　　　そこで発展途上国の資源が
　　　　　.! 　! rへ ＼. ;; ｀''';;;''´;./, 　　　　　安価で購入できるようになったんです。
　　　　　.! 　|イヽ、｀ヽ､`ー''ー''' /:＼＿_
　　　　 ,..! ! ,'ニ二.`ヽ ､｀ ーｲ'''':::::::::::::::Ｔ-､＿_
　 　／:::::!　 !/ニ二`、 　 ｀ヽ､　　　　 /:::::::::::::`ｰ､
　／::::::::::i　 i' ー'ヽ、　　　　ﾉﾉ::ヽ､　　 〈 :::::::::::::::::::::ヽ
/:::::::::::::::!　 i　　　　` ｰ ､ 〃::::::::::`丶､ ノ:::::::::::::::::::::::::ヽ
　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 　＿＿＿＿＿_
　 　 　 　　　 　 　 ＿＿＿＿_／￥／／￥ ／|
　　　　 　 　 　 ／￥／／￥ |≡≡|__|≡≡|彡|＿＿＿＿＿
　 　 　 ＿＿＿|≡≡|__|≡≡|≡≡|__|≡≡|／￥／／￥ ／|
　 　 ／￥／／|≡≡|__|≡≡|≡≡|__|≡≡|≡≡|__|≡≡|彡|
　　 |≡≡|__|≡|≡≡|__|≡≡|≡≡|__|≡≡|≡≡|__|≡≡|彡|
　　 |≡≡|__|≡|≡≡|__|≡≡|≡≡|__|≡≡|≡≡|__|≡≡|彡| 　　　＿＿＿＿＿
　　 |≡≡|__|≡|≡≡|__|≡≡|≡≡|__|≡≡|≡≡|__|≡≡|彡| 　 ／￥／／￥ ／|
　　 |≡≡|__|≡|≡≡|__|≡≡|≡≡|__|≡≡|≡≡|__|≡≡|彡| 　|≡≡|__|≡≡|／





|
|:::::::::::::::、
|::::::::::::::::ヽ、
|: ' ' ' ' ' ' ' i
|::::　　　　　!
|　／､　 ＼i 　　　
|＜･>　< ･>|　　　 　　　　　
|::::U　'　i　,i 　 　それで、価格勝負では太刀打ちできへん
|::.　_ `ｰ'ﾞ　!　　　 　国内のエネルギー産業は、軒並み衰退したんや。
|:､'､v三ﾂ'/ 　　
|::::::::::::::::/　　　　 　　
|:;;;;;;:;;::::/　　　　　　 　
|⌒　　⌒)
|　　/　/
ミ　/　/










　 　　　＿＿＿_　　
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　─　 　 ─＼　　　　だから日本は今でも、
／ 　u （●） 　（●） ＼　 　国内で供給できる資源でも
|　 　　 　 （__人__）　 　 |　）） 　輸入に頼っているんだお……。
/　　　　 ∩ノ ⊃　　 ／　　　
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 | 　　　
.＼　“　　／＿＿|　 | 　　　　
　 |＼ ／＿＿＿ ／|　　　　　
　 |　　　　　　　　　 ﾉ　　　
　 ヽ　　　y　　　　/　　　　
　　 ＼　/　　 　 /　　　　　　
　　　　/　　　／　　　　　　　
　　　（_＿＿）_） ））　



　 　　 ／￣￣＼
　 　／　　 _ノ　　＼
　 　|　　　 （ ー）（ー）
.　 　|　　　　 （__人__） 　ただしそれも度が過ぎると、
　 　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　自分たちの命綱を他人に預けることになるわけだ。
　 　.ｌ^l^lｎ　　　 　　}
.　　 ヽ 　 L　　　 　}　 　　日本を含めた先進国は、その危険性を
　 　　ゝ 　ﾉ　　　ノ　　　　オイル・ショックで思い知らされることになる。
　 　／ 　 /　　　＼
　 ／　　 /　　 　 　＼
. /　　 　/　　　　　|ヽ、二⌒)､











=炭鉱の落日=

　　 ／￣￣＼　
　／　　 _ノ　　＼　　　
　|　　　 （ ー）（ー）　 こうした経済情勢の中で、
.　|　u.　　 （__人__）　　全国の炭鉱都市は一気に衰退。
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　 　 } 　　中小炭鉱の多い筑豊では、
.　 ヽ　　　　　 　 }　 　　三池以上の生活苦がはびこった。
　　 ヽ　　　　　ノ　 　 　
　 　 i⌒＼ ,__(‐- ､　
　 　 l ＼　巛ー─;＼　
　　 　|　｀ヽ-‐ーく＿）　
.　　　 |　　　　　　l　



　　　　　　　／￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　 ／ ⌒　　ー､　 :::::::::::U::＼　
　　　　　/（ ○）}liil{（ ○） 　 ::::::::::::::|　　いよいよ
　　　　　|U⌒（__人__） ⌒　　 ::::::U:::|　　　終わりの始まりだお……。
　　　　　|　　　|r┬-|　U...:::::::::::::::::::/
　　　　　ヽ　　 ｀⌒´.....::::::::::::::::::::::<
　　／￣￣　　　　　　:::::::::::::::::::::::::|
　　|　　　　　　　　　　　:::::::::::::::::::::::|
　　＼＿＿＿　　　　　 ::::::




　　　／￣￣＼　　　　 　
.　／　 ヽ､_u 　 ＼　まずは筑豊の衰退だ。
（＞）（＜ ）　　u　| 　　　
. （__人__）　 l⌒l　|
　(｀⌒ ´　　|　 .| | 　　
　/{ 　　　　|　_ |ﾉ＼　　　
　?_ヽ　　　|　 ｀ヽ .＼　　
　　　~|　　　 ヽ　　ヽ.　＼　




　　　　　　　　　　,,　r一--　､ ,,
　　　　　　　 ／´　　　　　　　　 ｀`ヽ､
　　　　　　/'　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　　　,;'　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ
.　　　　ﾉ　,　　i　　　 　 / 　　　,,　　 /　|ヽ ﾞヽ
　　　　ｲ　i　　|　　　i　,'`メ ／/　　/i　 .ﾄ ヽ　ヽ
　　　　ﾚ| {　　 i　　　|/／'´ `ﾒ　／ /　/|　 }　ﾄ 1
　　　　　',ｲ　　 i 　　r+ﾃ=ﾐメイ 　 /／'"|´/ / ﾊ|
　　　　　 `､ヽ r'ﾒ,　　{｡;;;;'ｿ `　　 ' ,rz;,y'ノi〃ｲ .'
　　　　　　 ｀ﾊヾ ﾍ 　 i'ｰ''-　　　 /｡ｼﾟｸ　/'"　　　　資本力が弱体化した中小炭鉱は、
　　　　　　　 　ﾚ',`'';　 i 　　　　,　`'' /　/　　　　　従前以上に労働環境が悪化した。
　　　　　　　 　 ' i∧ﾄ　i, 　　- 　　,ｲ{ ./　　
.　　　　　　　　 　,y}`ヽ |ゝ, _, r '´ ﾘ |/　　　
　　　　　　　　 ,ノ.:.:.ヽ `', {;;ヽ､.　　　|i　　　　特に待遇の悪い炭鉱は
　　　　　　　,;<､.:.:.:.:.:.:.`ｖ'" ^,ヽﾐ､,　　　　　　「監獄ヤマ」、「古洞（ふるとう）ヤマ」と
.　　　　　 /,ニヾ`ヽ.:.:.:.:.:.`彡=ヾ}:||i､　　　　　呼ばれて、鉱員たちに恐れられた。
..　　　　 //　　` `＼＼.:.:.:.ﾍ　　i|:||i丶
　　　　 ,' f　　　　 ヽ ＼＼:.:.:i 　i|.||i　',
　　　　ｲ i　　　　　　/'　＼ヽ.:i_,,_|:ii　.{　　　　　_　,,r'''i ┐
.　　　 ,'　ﾍ　　　　　 ､　　 ﾊヾ',|ｿ,'/i　ヽ ノ,ゝ;;=､ﾐヾ､　i;;|
　　　　''￣',　　　　　 ',　　 i ヾ`,〃 》　,ｲ､　￣`ヽﾐヽヽ,i;;|
　　　　　　 ',　　＼　　',　　:i _,,∨,,,_∠､　ヽ　　 r- ' ヾ､;;;|
　　　　　　　',　　　 ヽ、',　,ゝr'　　　　　ヽ　:} 」´,n`ヽメ'ﾄ､>




　 　＿l　 　 　 -‐ '´￣￣｀ヽ､
　　＼　　 ／　／" ｀ヽ ヽ　　＼　
　　＜ 　//, '/　　　　 ヽﾊ 　､　ヽ　　　　
　　／　〃 {_{ノ　　　 ｀ヽﾘ| ｌ │ i|　
　　　　 ﾚ!小<●>::::::<●>从　|、i|　　　けど一方では、それを承知で
　　　 　 ヽ|l⊃　､_,､_,　⊂⊃　|ﾉ│　　ヤマへ入らざるを得ない労働者もいたにょろ。
　　　　　　|ﾍ　　 ゝ._）　 　j. 　| , |
　　　　　　|　/⌒l,､ __,　.イァト|/ |
　　　 　　 | /　 /::|三/::/／　 ヽ |



　　　　　 　　　＿＿＿_
　　　　　　　／　　　u　＼
　　　　 　／　　＼　 　 ／＼ 　　　「監獄ヤマ」は何となく分かるけど、
　　　　／ 　し （○） 　（○） ＼ 　　「古洞ヤマ」ってどんなんだお？
　　　　|　∪　 　 （__人__）　 J |
　 　　 ＼　　u　　 ｀⌒´　 　／




　　 ／￣￣＼　　　
　／　　ノ　　 ＼ 　 　　　
　|　　（○） （○）| 　　「古洞」は「古い洞窟」、
.　|　　 （__人__）　|　　つまり老朽化し、荒廃した炭鉱だ。
　 |Ｕ　　｀ ⌒´　 ﾉ
.　 |　　Ｕ　　　 　 } 　　こうした坑口は出炭は少ないし、
.　 ヽ　　　　　Ｕ } 　　　崩落の危険も高い。
　　 ヽ　　　　　ノ　　　
　　　/　　　 く　




　　　　 　　　　　 （´⌒｀´⌒｀´⌒）
　　　　　 　　　　　|　　　　　　　　| 　
　　　　 　　　　　　|＿＿＿＿＿__| _
　　　 　　　　　(⌒ヽ　 ⊂つ ⊂つ＼ヽ　　　
　　 　　　　　（ 　　　）　　l ＿ l 　　｜）
　　　　　　　　(　　 ﾉ:::::::）（＿）（::::::|ﾉ　　　　こういった「古洞ヤマ」では、
　　　　　　　　 ｀ー´　　 ＿＿＿　　ﾉ　　　戦前から労働を続けるような
　　　　　　　　　 ＼　　）＼＿/　（ノ　　　老鉱員の姿が多く見られたんじゃ。
　　　　　　　　　　　＼＿＿＿__／




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿
　　　やっぱりベテランはいいな！　　　　　　　　　　 ／∴∵∴∵＼
　　　　技術は高いし賃金は低いし、　　　　　　　 ／∴∵∴∵∴∵ヽ
　　　　　何より黙って仕事するしな！　　　　　　 　|∴（･）（･）,∴∴∵ヽ 　　近頃の若い奴は
　　　　　　　　　　　　　 ,.-､ 　　　　　　　.　　　　　　 |／　○ 　　＼∵∵|　　 口ばかり達者になって……
　　　　　,.-､.,_　　　 　 / 　l!　　　　 　　 　　　　　　　|　三　|　三　　ヽ∵| 　
　　　　 /　　ヾ｀'''‐-､. ﾞ､　 .l!　　　　　　 　　　　　　　|　 ＿_|＿_　　　| ∵|　 うるせー馬鹿！
　　　　 ヽ､　　 ＼ﾉ_,.,ヽ.l 　 ヽ　　　　　　　　　　　　　＼　ﾍ＿／　　　|／＼ 　
　　　_,,,..r‐ﾞヽ､　　ヽ‐'ﾞ /`　　ﾞ､　　　　 　 　 　 　 　 　　＼＿＿＿_／-'" フ＼
-‐'''"_,,.､-‐'''"＼.__ﾉ　 l.　　 　 ﾞ,　　　　　　　 　　 　 ,､ ''"‐''"´,.-''" 　 ／　　　〉
‐'''"´ 　 ヽ､.　 　ﾞヽ､　 '､　　　 ﾉ　　　　　　　　　　>:::::::::::;::-'''ﾞ　 　 ／　　　／::::
　　　　 　 〈`ヽ､.　　 `ヽ.　 ､／　　　　　　　　 　 /"ﾞ､r''"　　 　 .／　　　／::::::: 　
　　　　　　/! _　｀`''‐､._,ﾉ-､.l　　　　　　　　 _,.z'ﾞ/,.., ´　　　　 ／　　　／:::::::::
　　　　　 /:::l､.＼.,＿＿__／:l　　　　　　,,. ''ﾞ;::'ﾞ /´::::!　　　.／　　　／::::::::::::
　　 　 ／::::::::::`ヽ､,,,. -'":::／-‐‐‐'''''''"´::／　/!:::::::::l　 ／　　　／::::::::::::::::




　　　　 ,=＝（◎）=、 ｀＼､ 、
　　　∠_＿＿_＿__＼ 　＼ヽ＼
　　／ 　 〜〜〜ﾞ＼　　 ＼＼＼
／∪ -（◎）―（◎） ＼　　　＼＼(@)
|　 　 :（ （ （__人__）））:　l　　／＼＼＼　　　　中小の炭鉱主は熟練かつ低賃金の
　＼、　∪　` ー ´ 　 ／　／／´　＼＼＼　　　　老鉱員を積極的に雇用し、
　（⌒ヽ、　 ー‐ 　ィヽ.　／／　　　　 ＼＼ヽ　　他に仕事のない鉱員も黙々と従事した。
　l ＼　　＼　　　　 i ／／ 　 　 　 　 　 ＼ヾ、
　|　　＼　　＼　　／, ｲ　　　 　 　 　 　 　 ヽ !
　|　　 　＼ , '⌒く／　/ 　 　 　 　 　 　 　 　 ﾞ!　ｶｰﾝ､ｶｰﾝ
　l　　　 　　ゝ、ﾆ≠ソ
　|　　　　　｀´ ￣　|
　 |　　　　,ｨ'　　　 |
:　|　　 　| ヽ　　 ,l
　| 　　 ,|ノ 　 ／





| 　機械は早くて便利だけど、高いってレベルじゃねーぞｺﾞﾙｧ！
＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿　＿＿＿＿＿＿＿ 　
ブオォォォン　 　　　_,,,...... . V ----------- .....,,,,_ 　　　　
　　　　　 　 　三三 /――ｒ∧∧''''「 r''"~￣∧ ∧"~`;､　 　 　 ／￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　三三三 /　　　!（ﾟДﾟ,,） '!:l,　　　（ ´∀｀）　　.':;、 　＜ 　じゃあ売っちまうモナ！
　　　　　三三三 /......___,;!.⊂.....(ﾆi.,i 〉、＿,(,,,.... ⊇⌒⊇,)}.〉、,,,_ ＼＿＿＿＿＿＿＿＿
　　 .三三三三/　　　　 /-　　　　　ﾞﾞ:,　　　　　　,,￣￣　　　￣｀,;ｒ-、　　
　　　三三三. .{,,r=､,　　 i　　　　　　　:, 　　　 　 （::::）r;:=＝＝＝=i､.,;!　 　
　　　三三三 ; !,r=､i:! 　 :　　　　　　　,:'"三ﾐ:､　　,','（::）:;:;:;:;:;:;:;:;:（::）:| 　
　　　三三三.. Y!　 |ゞ- ..;,,,,,, ____　＿,!:;;r'~`;,:ゞr---ゞ＿ニｒ―‐i=＝)　
　　　　　三三　iヾノ:;;ﾘ　￣~~~`'''''―' :;|　　ﾘ;;;;;!二二..,,,,,,,,:!---',,;:;:;!　　　
　　　　　　　　　 `'''''"　　　　三三三 . ヾニ"::ノ





　　　　　　　　＿＿＿＿
　　　　　　.,／{:::::::::::::::::　｝
　　　　 ._／　{;;;;;;;;;;;;;;;;;　｝
　　　.,.／　　{;;;;;;;;;;;;;;;;;;　｝ 　　　
　　 ／　　　{;;;;;;;∧∧　｝ 　　　やっぱり一番安い資源は
　　（ ﾞﾞ''-._　{;;;;;(,,ﾟДﾟ)　} 　 　　人力だろ、常識的に考えて！
　　　ヽ　　‐{_., /　　|つ＼
　　　　＼　..＼(　へヘ 　 ＼
　　　　　／|￣/＼..,つつ_ ∧＿∧
　　　　/＼'| / ／ヽ.^‐,､　（　；´Д｀）　　つ、疲れたモナ……。
　　　　|‐--○---/　 　＼（ Ｊ＿Ｊ＞
　　　　丶／|.＼.ノ　 .｀　　 人　ヽﾉ
　　　　　 ￣￣　′　　　 （__（_＿）





　 │ ィ 　 | 　 ,ﾍ､ |_,| |　＼ 　|＼, |　`'j､│ 　 |　　　|
　 　ﾚ │　,ﾍ　 |　_ゝ_メ._ 　 ＼|　_ﾊ,ヒ"_ヽ|　 　|.　!　ﾘ
　　 　ヽ | _ヽ Y　行ッr`､ ＿ jl　ｲ:ﾏ丁j> 　 /ヽ|　!
　　 　 　 !　_ヽ!､ 　ﾄ､ﾝ　|´　 ｀l.　 ﾄﾍｿ　|　　!) ﾙl/　　　中小の炭鉱ではエネルギー革命以後、
　　　 　／_-､ヽ∧.. ニ 　' ,　　ゝ　.ニ　イ 　/ｨ′　　　　掘削機械などを売り払い、代わって
　　　　{/　_ ヽ｀l　i 　　 　 　_　 　 　　 　!　∧l　　　　　　全ての労力を人力に頼る、逆の意味での
　　　　ヽ　L`'　ヽ.| ＼.　 　 `′ 　 　, ィ' /!　　　　　　　　「エネルギー革命」現象が見られた。
　　　 　　＼ ヽ　 }! 　　　､　 　 　 ／　/,ﾍﾘ
　　　 　 　　l 　　 .ﾍ 　　　 ri ｰ　´　 　l/ 　|
　　 　 　r'ン　 　/　　, ｨ' ／j　　 　 ／　　　ヽ
　　　　r ‐'　ヽ　＿jヽイ ::／　 　　 ,／　　　　　　＼
　 　/　 三三三三ﾉ//､ ヽ.. ｰ ／　　　　　　　　＿＼
　　 |　三三三三/ , 'ヘ　＼／　　　　　　,　´ __ ., --ヽ
　／ヽ三三三三 !/ 　　 〉′　　　　　 ／／ ´　 ｨ´三 !
／　三三三三三/　　　/　　　　　　／／　　 ／:: 三三l





　　　　 ／　/　　　 ｀ﾄ 、',　　　 ヽ
　＼　 /　 /　　　　　-ト y　 i　　 ｌ＼　　　　　
　　　　l ﾊ l /　　　　　● l　 }-、 !　 ＼　　　こういった現象について、
　　　　l/i yi ●　 　 　,　⊂⊃ l　,!/.　　＼　　　　　ある炭鉱主は
　― 　　ﾚvl⊃　 r´｀´ヽ　 l　 }´/　ヽ　　　＼　　　
　　　　　　i　、　　ヽ、_,ﾉ　 j　ト ~、　　　 　　ヽ
. ｒ- ,_　　　」　ヽ , _＿__,. イll 　lヽ＝_____　
. l、　 ~'''TTﾄ、 ﾊ,ヽ　 l===l l　l　　　　//- .,
　 ヽ、　 .l l l ',　', ＼ヽ l￣l l　l　　　//
　　　 ｀ｰ.l_l_l__',　',__　＼yV/ﾚ　　〈ー'ヽ





┌───────────┐
│ :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::│
│ :::::::::::;ll;::::::::;ll;::::::::::::::::::::::::::::::│　　　　やっぱし昔の圧制で鍛えあげてきたやつは
│ :::::::::::llllllllllllllll::::::::::::::::::::::::::::::│　　土台から性根がちがう。
│ :::::::::lllllllllllllllllllll:::::::::::::::::::::::::::│
├───────────┤
│ ＿_(__ﾆつ │ |＿＿＿＿＿_|
│　　　　　　　ヽ⊃ 　　　　　　│
■　　　　　　　　　　　　　　　　■
※プライバシー保護のため
　　　 音声を変えてあります。




　　 　 　 -‐ '´￣￣｀ヽ､
　 　 ／　／" ｀ヽ ヽ）└＼
　　　//, '/　　　　 ヽﾊ⌒､　ヽ
　 〃 {_{ー'　 ゛'`ー ﾘ| ｌ │ i|
　　 ﾚ!小ｌ●　　　 ● 从　|、i|　　……と語っているにょろ。
　 　 ヽ|l⊃　､_,､_,　⊂⊃　|ﾉ│
/⌒ヽ__|ﾍ　　 ゝ._）　 　j /⌒i !
＼ /:::::|　l＞,､ __,　イァ/　 /│
　 /:::::/|　|　ヾ:::|三/::{ﾍ､__∧ |
　｀ヽ< |　|　　ヾ∨:::/ヾ:::彡'　|




　　　　／￣￣＼
　 　／　ヽ､_ 　 　＼
　 （●）（● ）　　　 | 　　　だがこうした中小炭鉱の実態は、
　　（__人__）ﾟo　 　 │ 　　外部に知らされることはなかった。
　　 (,｀⌒ ´　　 　　 |
　　.　{　　　　　　　　|
　　　 { 　 　 　　　..:/
　　　　` ー　　　　 ＼
　 　　/　　　 ＿　　 　l
　　 / ￣｀Ｙ´ 　 ヾ;/　 |
　 ,|　 　　|　　 　|´　 ハ
　 |　　　 |　　　 |-‐'ｉ′l
　 |＿＿ | 　 ＿| 　　７'′
　（　　 （　￣ノ ｀ｰ-'′



　 　　　　　　ﾉ Ｌ＿＿＿
　　　　　　　⌒　＼　 ／＼　　　　
　　　　　　／　（○）　（○）＼　　　　　何でだお！
　　　　 ／　　　 （__人__）　　 ＼　　元々危険な作業現場なんだから、
　　　 　|　 　 　　　|::::::|　　　　　|　　役所の見回りとかあるはずだお！
　　　　 ＼ 　 　 　 l;;;;;;l　　 　／l!| !　　　
　　　 　／　　　　　`ｰ’　 　　＼ |i
　　　／　　　　　　　　　　ヽ !l　ヽi　　　
　　 （　　 丶- 、　　　　　　 しＥ　|そ　ﾄﾞﾝｯ !!
　　　　`ー､＿ﾉ 　 　 　 �煤@l､Ｅ ﾉ　<
　　　　　　　　　　　　　　　ﾚYＶヽｌ



　 　　 　＿＿＿＿
　　　 ／∵∴∵∴＼
　　 /∵∴∵∴∵∴＼
　　/∵∴　（○）（○）|
　　|∵∵／　　 ○　＼|
　　|∵ /　　三 　|　三 |　　何、監督官の査察だと！？
　　|∵ |　＿＿＿|＿＿）　　　うちの保安状態がバレたら
　　|∵ |　|┴┴┴┴┘　　　　取り潰されるだろ、常識的に考えて……。
　　|∵ |　|:::::::::::::::::::::::|
　　 ＼| 　|┬┬┬┬/
　　　 　＼￣￣￣￣/




　　　　|┃　　　　　　　↓監督官！
　　　　|┃三　　　　,ｨ, (fー--─‐- ､、
　　　　|┃.　 　 ,ｲ/〃　　　　　　　　ヾ= 、
　　　　|┃　　 N ｛　　　　　 　 　 　 　 　 ＼
　　　　|┃　 ﾄ.l ヽ　　　　　　　　　　　　　　 l
　ｶﾞﾗｯ.|┃　､ゝ丶　　　　 　 　 ,..ｨ从　　　　|
　　　　|┃　 ＼`.、_　 　 _,. _彡'ﾉﾘ__,.ゝ、　 |　　　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　|┃三　｀ゞf‐＞ｎ;ﾊ二r^ｧｎj＜ y=ﾚヽ 　　　＜　　話は聞かせてもらったぞ！
　　　　|┃.　　　 |fjl、 ｀￣ﾘj＾ヾ) ￣´　ﾉ ﾚ ﾘ　　　　 |　　　この炭鉱は……アレ？
　　　　|┃三　　ヾl.`ｰ- べｌ,- ｀ ｰ-‐'　 ,ン　　　　 　 ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　|┃　　　　　 l 　 　 r─‐-､　　　/:|
　　　　|┃三　　　 　ﾄ､　　｀二¨´　　,.ｲ　|
　　　　|┃　　　　　_亅::ヽ、　　　 .／　i　:ﾄ､
　　　　|┃　　-‐''｢ F′::　 `:ー '´　　,.'　 ﾌ ＞ｰ､
　　　　|┃　　　　ﾄ､ヾ;､..__　　　　　, '_,.／ ／l





|　　| 　|　|　 　 　;;:"　[01]　　 　 　 　 　 　 　 　 [02]　　 　 　 　 　 　 　 　 [03]　　 　 　 　 　 　 　 　 [;;"]　;;;:"
|　　| 　|　|　 　 〔 [ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ] 〕　　　　 〔 [ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ] 〕　　　　 〔 [ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ] 〕　　　　 〔 [ﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆ] 〕
|　　| 　|　|　 　 .＿＿＿＿＿＿＿　;;:"　　 ＿＿＿＿＿＿＿　　　　 .＿＿＿＿＿＿＿　　　　 .＿＿＿＿＿＿＿
|　　| 　|　|　 　 | 　 　 　 | 　 　 　 |　 　 　.| 　 　 　 | 　 　 　 |　 　 　.| 　 　 　 | 　 　 　 |　 　 　.| 　 　 　 | 　 　 　 |
|　　| 　|　|　 　 | 　 　 　 | 　 　 　 |　 　 　.| 　 　 　 | 　 　 　 |　.　;;:ﾞ .| 　 　 　 | 　 　 　 |　 　 　.| 　 　 　 | 　 　 　 |
|　　| 　|　|　 　 | 　 　 　 | 　 　 　 | ＿　　.| 　 　 　 | 　 　 　 | ＿　　.| 　 　 　 | 　 　 　 | ＿　　.| 　 　 　 | 　 　 　 | ＿
|　　| 　|　|　 　 | 　 　 　 | 　 　 　 | |iﾖ|;;ﾞ　ｌ 　 　 　 | 　 　 　 | |iﾖ|　　| 　 　 　 | 　 　 　 | |iﾖ|　　| 　 　 　 | 　 　 　 | |iﾖ|
|　　| 　|　|　 　 | 　 　 　 | 　 　 　 | |iﾖ|　　| 　 　 　 | 　 　 　 | |iﾖ|　　| 　 　 　 | 　 　 　 | |iﾖ|　　| 　 　 　 | 　 　 　 | |iﾖ|
|　　| 　|　|　 　 | 　 　 　 | 　 　 　 | ￣　　.| 　 　 　 | 　 　 　 | ￣　　.| 　 　 　 | 　 　 　 | ￣　　.| 　 　 　 | 　 　 　 | ￣
|　　| 　|　|　 　 | 　 　 　 | 　 　 　 |　 　.　 | 　 　 　 | 　 　 　 |　 　.　 | 　 　 　 | 　 　 　 |　 　.　 | 　 　 　 | 　 　 　 | ;;:"
|　　| 　| .ヽ￣＼￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
|　　|＿|/　ゞ;;:_ﾉ　;;:ﾞ´　　　　ゝヾ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　_,,　　　　""　;;　　/ヽ　　　　　　　　　(:;´д)　　　　　　　　　　　　∂　　　　　　　　　　:ｌ;;;;;;ﾆii　::　⊂∵⊃
　　ヽ/　　_　　　　　　￣';;;　　　　　　　　.(ﾒ;;'::)　　;;:　　　　"`
　　　　　//　　　　　　　　　　　　　　　　　.|　|　　　　ｌゝ



　　　　　＿＿＿＿
　　　 ／∵∴u∴＼
　　 /∵u∵∴∵∴＼
　　/∵∴∴,（･）（･）∴|
　　|∵u／　　 ○　＼|
　　|∵ /.　　ミ 　|　彡 |　　や、やだなぁもぅ……。
　　|∵.| 　＼＿__|＿／|　　　あの坑口はもう使ってないんですよ？
　　 ＼|　u　＼__ノ　／　　 　ちゃんと閉鎖してるでしょ？
　　　 　＼＿＿＿／





　　ヽ､.三 ﾐﾆ､＿ ＿＿＿ _,. ‐'´／/-─==＝＝=-､ヾ 　 　 　 ／ヽ
　　　　　　　 ,.‐'´　`''‐- ､._ヽ 　 /.i　∠,. -─;==:- ､ゝ‐;----//　ヾ.､
　　　　　　　[　|､!　 /'￣r'bゝ}二. {`´ '´＿_ （_Y_）,. |.r-'‐┬‐l l⌒　| }
　　　　　　　 ﾞl |｀}　..:ヽ--ﾞ‐´ﾘ￣ヽd､　''''　 ￣￣　 |l　　　!ﾆ! !⌒ //
.　　　　　　 　 i.! l .:::::　　 　 ｿ;;:..　 ヽ､._　　　　　_,ノ'　　　　　ゞ）ノ./
　　　　　　　　 ｀ ｰ＝=--‐'´(__,. 　 ..、　￣￣￣　　　　　　i／‐'／　　　なんだ使ってないのか。
　　　　　　　　　 i　　　　 　 .:::ﾄ､ ￣ ´　　　　　　　　　　　 l､_／::|
　　　　　　　　　　!　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |:　 　 |　　じゃいいや。
　　　　 　 　 　 　 ヽ　　　　　ｰ‐==:ﾆﾆﾆ⊃　　　　　 　 　 !::　　　ト､






　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿
　　　　　　　　　　　　 　 　 ´: : : : : : :￣￣　 ､
　　　　　　　　 　 　 ／ : : : : : : : : : : : : : : : : : :＼
.　　　　　　 　 　 ／　　　: : : : : : : : : : : : 　 　 . . .＼
　　　　　　､＿_/／. /. . . . . . .　　　　. . . . : : ! : : : : ヽ
　　　　　　　￣/. : /. : : : :/ : : : : : : : : : : : ＼l: : : : : : :ヽ
.　　　　　　 　 l : : l : / : /. :/ : : ヽ、: : : ｀ヽ : !: :l: : : : :　ヽ、
　　　　　　　　l :/ l : l: : :l :∧: :ﾄ、: lヽ、: : : :ヽ!: :l: :ｌ: : : ｌ ￣
　　　　　　　　l/!: ! : ｌ: :/l/‐-ヽ! ヽ !　 _ヽ-―!‐ !: :ｌ: : : !
　　　　　　　　　ヽ! : l : ! rfチミ､　 ヽ´ fr旡ミ! : ト､l : : ′
.　　　　　　　　 　 ヽ !: :l　 rっｿ　　　　 匕り !: : !丿/j/
.　　　　　　　 　 　 j∧ :ﾄ､ ｀¨　　 .　　　　　 ｌ ｌ :ｌ j/　　保安状態の悪い現場では、
　　　　　　　　　 　 　 V: :lヽ、　　 _ 　 　 ／j/!/　　検査のため監督官が訪れた際に
　　　　　　　　 　 　 　 ヽ: !　＞ 　 __.. ィ　ト､〃　　一時的に坑口を閉鎖し、隠蔽を図ったという。
　　　　　　　　　 　 　 　 ヽ!　 ／/j　　 　 ト!/＼
　　　　　　 　 　 　 　 　 ＿／ :/-―――-l : : : :ヽ､__
　　　　　　　　 　 　 　 /|::|: : : :! -―――-! : : : : : :/∧
　　＿＿＿＿＿　 　 /! !::!: : : :!￣　￣￣/. : : : : :/://:!
　 ∨￣￣￣￣￣　￣￣￣￣￣∧　　 /. : : : : :/://.:::l
. 　 ∨　　　　　　　　　　　　　　　 ∧　/. : : : : :/://.::::::l




　 　 ,　'´￣￣ _｀ｰ-､
　 ／　　 〃 " ｀｀ヽ､　＼
/　/　 ﾊ/　　　　　 ＼ﾊﾍ 　⌒ヽ　
|i　!　　ｌ |イ⌒　　 　⌒}ﾊ　⌒ヽ　ヽ
|i　!　 ,从　●　 　　●N⌒i 　 ヽ
|i, !　（,　ｌ⊂⊃　　. 　⊂ｌ'|　l'　　炭鉱の中には、許可を得ていない
|i, ! 　 ﾊｌ　ｊ　　､_,､_,　 ,;'/　j　　盗掘もあったにょろ。これも
|i"!　/　'xト_　　__,　イｌ|:::ヽ/　　査察の際には閉鎖したにょろ。
|i　ﾚ/⌒}.,:::ﾍ三|::::/ ｌ| |',:ﾊﾞ
|i　ｌ |ヽﾂ ヽ ::∨:／/'i| |>'''
|i l/v人,　 ヽﾑ'ヽ/ ﾉ| |
|iノ, /　 ヽ/|ﾍ>―ｰイリ




　 　　　／⌒三 ⌒＼
　　　／（ ○）三（○）＼ 　　　そこまでして隠蔽するなら、もう閉じちまえお！
　 ／::::::⌒（__人__）⌒::::: ＼　　　どうせ査察の度に作業が出来なくなるんだお！
　 |　　　　　|r┬-|　　　　　|
　 ＼ 　　 　 `ー'´ 　 　 ／




　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　し （ ●）（●） 　いや、査察中も作業は続いていた。
　　　　　　　　　　|　　　　 （__人__）　　　　
　 　 　 　 　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　こういう体力のない会社は自転車操業だから、
　 　 　 　 　 　　　 |　し　 　　 　 } 　一日でも現場を止めるわけにはいかないんだ。
　 　 　 　 　　　 　 ヽ　　　　　 　 } 　　
　　　　　　　　　　　 ヽ､.,＿＿ __ノ
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､




　　　　　　　　　　　　236 名前：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします　2009/02/07(土) 22:25:47.04 ID:INrJk7oo

　　　　　　　　　　　　今も昔も、査察からの隠蔽はかわらんなー




　　　　　　　　　＿＿＿_
　 　　　　　　／ノ 　 ヽ､_＼
　　　　　　／（ ○）}liil{（○）＼　　　けど坑口は塞がってるお！
　 　　　／　　　 （__人__）　　　＼　
　　　　 |　　　ヽ　|!!il|!|!l|　/　　　|　　どうやって作業するんだお！！
　　　　 ＼　　　　|ｪｪｪｪ| 　 　.／l!|
　　　 　／　　　　　`ｰ'　 　　.＼ |i　
　　　／　　　　　　　　　　ヽ !l　ヽi　
　　 （　　 丶- 、　　　　　　 しＥ　|そ
　　　　`ー､＿ﾉ 　 　 　 �煤@l､Ｅ ﾉ　<




　　　／￣￣＼　　　　 　
.　／　 ヽ､_u 　 ＼　　
（＞）（＜ ）　　u　| 　　
. （__人__）　 l⌒l　| 　それは……。
　(｀⌒ ´　　|　 .| | 　　
　/{ 　　　　|　_ |ﾉ＼　　　
　?_ヽ　　　|　 ｀ヽ .＼　　
　　　~|　　　 ヽ　　ヽ.　＼　







　 　　 　＿＿＿＿
　　　 ／∵∴∵∴＼
　　 /∵∴∵∴∵∴＼
　　/∵∴∴,（・）（・）∴|
　　|∵∵／　　 ○　＼|
　　|∵ /　　三 　|　三 |　　 ／￣￣￣￣￣
　　|∵ |　＿＿＿|＿＿）　＜ 　おーい、もう出てきていいぞ！
　　|∵ |　|┴┴┴┴┘　　　＼＿＿＿＿＿
　　|∵ |　|:::::::::::::::::::::::|
　　 ＼| 　|┬┬┬┬/
　　　 　＼￣￣￣￣/



(⌒ヽ"i'i'"i'i∩⌒)
i　 | ! !　! !|　|
|　 |∩＿＿＿∩　|ﾌﾟ
|　 i|ノ 　U　ヽ iﾊ
|　 /　─　　─| !| 　あー、しんどかったクマー！！
!　 |　U( _●_)ミ|ｸ
ヽ 彡、　 |∪|　 ﾉﾏ
　＼　　　ヽノ　/




　　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ　 　 ＼　　＼
　　　 　 ,'　　 　 /　　/　　　　　　　 　 　 l　　　　＼　　ヽ
　　　 　 ! 　 　 /　　/　　　　　/　 ,'　　　 |　　l　　 ﾊ　 ﾍ､ヽ､_,
.　　　　 | !　　 l　　 ｌ　　　　　/　 / 　 ,ｲ　! 　 i　　 ! l　ヽ ',｀￣
.　　　　 l |　　 l　　 ｌ 　,/　 〃　,/ 　 /│ l　　j　　 l│　 ! l
　　　　ノ | !　│ 　 |　/_／/ ／/　 /　,' ∧ / |　 /　j 　 ｌ│
　　　　　ﾉ l　ｧ|　　 |尢/‐=乞t/ ／　/∠ﾆ｢厂! /　,/　 / ﾘ
　　　　 ｲ 八{´ｌ　　!ﾚ .　　　　　 　 Vﾊ　　|{　 r';;z j　 　　　　r';;zﾘ　/}, '/／　　　　問題のある現場では「作業中でも」
　　　　　　　 ヽ ', 　|u　　￣　 　 　 ､　　￣　 ﾁ'　/　　　　　坑道をダイナマイトで破壊し、
　　　　　　　　 `ﾍ　lヽ　　　　　　 _　　　 u 厶 ./　　　　　　　密閉していた。
　　　　 　 　 　 　 ', {.代ﾄ､ u 　 　 　 　 , イ |　/
　　　　　　　　　　　＼_'i|　＞ ､　_ , イ/ V　ｌ./
　　　　　　　 　 　 ／ ヽj　　　　　　 {｀ヽ 　 ′




　　　　 　 -‐ '´￣￣｀ヽ､
　 　 　 ／　／" ｀ヽ ヽ　　＼
　　　//, '/　　　　 ヽﾊ 　､　ヽ
�煤@ 〃 {_{ノ　　　 ｀ヽﾘ| ｌ │ i|
　　 ﾚ!小ｌ○　　　 ○ 从　|、i|
　 　 ヽ|l⊃　､_,､_,　⊂⊃　|ﾉ│　　もちろん、中では
/⌒ヽ__|ﾍ　　 ゝ._）　 　j /⌒i !　　　そのまま作業が続いたにょろ。
＼ /:::::|　l＞,､ __,　イァ/　 /│
/:::::/|　|　ヾ:::|三/::{ﾍ､__∧ |
｀ヽ< |　|　　ヾ∨:::/ヾ:::彡'　|



　　　 　_＿＿＿＿　　　　　　　.
　　.：／ーﾆ三─:u:ヾ：　　　　　　　
　： ﾂ（○）三（○ ）|il:＼　　　ひ、人がいるのに
　.：|i　(（__人__）:::u:::i||::::|：　　　　 入口を閉じる、ってことは……
　 ：.＼　|r┬-| :::::U:::;:ﾂ　　　　　　　
　　： ﾂ　`ー'´　 :::::::::::＼　



　　　　　　　　　　 　　,r-――-､
　　　　　　　　　　　／　　　　　　ヽ_
　　　　　　　　　　/　　　　　　　　〉l^l^) 　たとえ一時的とはいえ、
　　　　　　　　　　l　　　　　　　　//ﾉ ｿl
　　　　　　　　　　ﾊ_ノ　　　ヽ_　/　　　/ 　　生き埋めだ。
　　　　　　　　　/(●)　　　(●)l　　 　lヽ
　　　　　　　　/　 ﾍ（__人__）　ﾑ　　 ｲ　 `ー―-､
　　　　　　　/　　 / ＼⌒´＜´ |　　 .l　 　 /　　 ∨
　　　　　　/ 　　 / 　 ﾍ　　　　 l　　　| 　 ,'　　　　 l
　　 　.　 /　　　,'　　　∧　　 　 |　　　|　ﾉ　　　 　ﾊ
　 　 　 /　　　 .l　　　/　ヽ　 　 |　　　 ﾚ'　　　　ノ l
　 　　/　　　　 l　　ノ　　　ヽ 　 |　　　 　　　 ／ 　}
　 　∧　　 　 / ,〆　　　　　ﾍ　 l　　　　　　/　　　l
　　　 ヽ､＿,ﾉ'´　　　　　 　　 ∨l　　　　　 /　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　', |　　　　 /　　　 ,'
　　　　　　　　　　　　　　　 　　 ﾄ､　　 ノ　　 　 ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　 　　 　 `ー'



　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　 ／⌒　　⌒＼ 　 　 　 　　━━┓┃┃
　　 　　 　／（ ￣） 　（＿）＼　　　　　　　　 ┃　　　━━━━━━━━
　　　　 ／::::::⌒（__人__）⌒:::: ＼ 　 　 　 　　┃　　　　　　　　　　　　　　　┃┃┃
　　　　|　　　 ゝ'ﾟ　　　　　≦　三　ﾟ｡　ﾟ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┛
　　　　＼ 　 ｡≧　　　　　　　三　＝=-
　　　　　　　 -ｧ,　　　　　　　　≧=-　。
　 　 　　　　　 ｲﾚ,､　　　　　　　＞三　　｡ﾟ　･　ﾟ
　　　　　　　 ≦｀Vヾ　　　　　　　ヾ　≧
　　　　　　　 ｡ﾟ　/｡･ｲﾊ ､､　　　　｀ミ　｡ ﾟ　｡




　　　　　　　 ／￣￣＼.　　　　　　　　　 　　　
　　　　　　／　　　　　　＼.........:::::::::::... 　　　　　　|　
　　　　　　|:::::::　:　　　　　 |　.... .........::::::::::...r‐ ' ノ.
　　　　　.　|:::::::::::::　　　　　|　.... .........::::::::＿ ) (_　　
　　　　　　 |::::::::::::: 　 　　　|..　..... ......:::（⊂ﾆﾆ⊃)　　　
　　　　　.　 |:::::::::::::::　　 　 }　　..... ......: ::::｀二⊃ﾉ.　
　　　　　.　 ヽ＿＿__　 　 }　　..... ......: :::: （( ￣
　　　　　　　 r'ﾆﾆヽ._＼. ﾉ..　..... ......: ::::::　 ;;.　　　　
　　　　　 r':ﾆニ:_`ｰ三`:く._　　 　 　 　 　 [l、.
　　　　／: : : : : : :｀,ニ､: :_:_;＞　　　 　 ／,ｨつ　　　 作業中の鉱員たちは査察の間
　. 　 /: : : : : : : : / : : : ヽ＼　　　　 ,∠∠Z'_つ 　　　約2〜4時間、坑内に閉じ込められた。
　　　| : :.:.:.:.:.: . :/: : : : : : l : ヽ.　　 / .r─-'-っ
　. 　 |:.:.:.:.:.:.:.:.:.,' ''"￣: : :l: : : :l 　 /　 ）:::厂 ´ 　
　　　 |:.:.:.:.::.:.:.:ｌ -─-: : /:_:_:_:_l　/￣｀Y´
　.　　 |:.:.::.:.::.::l._＿: : : :/::: : : : :l/⌒ヽ: :〉
　　　　|::.:::.::.::l: : : : : : /:::: : : : : |: : : : ﾞ/







ｺﾜｲ ;∩＿＿＿∩;ｸﾏｰ
　　;|／　　 ＼ヽ
　 //　●　　● |;ﾌﾞ　　坑内は窒息も怖いけど、
ﾌﾞ;|J　 (_●_) ミ;ﾙ 　　逃げ場のなくなったガスが充満して
ﾙ;彡､　U |∪|　 /; 　　爆発する危険性もあったクマー！
`γ〜(^^^)ヽノ(^^^))
;|　 |　|　　 |　|;
;＼　|　|　　 |　|;
`;|＼＿ノ　　 ＼ノ;
`;|　　　　　　 |;







　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼ 　　　　　
　　　　　　　　　　　　　|　　　 （ ●）（●）　　　　また経営が悪化した炭鉱では、
.　　　　　　　　　　　　　|　　　　　（__人__）　　鉱員の賃金を削減する様々な手法も実施された。
　　　　　　　　　　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　　
.　　　　　　　　　　　　　 |　　　 .　　　　}　　　　　
.　　　　　　　　　　　　　 ヽ　　　　　 　 }　　　　　　(　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　 　 　_ヽ　　　　　ノ｀ヽ､_　　　　 ）
　 　 　 　 　 　 　 　 _/｜＼ `　､,__ ､小　L　￣ ヽ （
　　　　　 　 　 　 _, ハ　 ＼　｀ ァ､　/ﾍ,レ―‐‐､__i__,）
　 　 　 　 ,　-‐ ´　　 ,ゝ 　 ＼/ _ 又／　 　 ,ヽ＼丁
　　　　　/　　 ヾ. 　 　＼ 　 　, ｲ{｀<　　 ＿ ,ィ 〉〉〉|
　 　 　 /　　｀ﾞヾ＼　　　 ヽ／　ヽ＼｀く´　/ ｀ｰ(/　|
　 　 　 !　　 ´⌒｀ ヽ　　／　　 　 ｀ーヲ｀〈　 　 i 　 !





　　　　 ,=＝（◎）=、 ｀＼､ 、
　　　∠_＿＿_＿__＼ 　＼ヽ＼　　ツ、ツルハシが折れた！！
　　／ 　ノ　　　 ｀ヽﾞ＼　　 ＼＼＼
／∪　（ ○）　 （○） ＼　　　＼＼(@)
|　 　 :::⌒（__人__）⌒:::　l　　／＼＼＼　　
　＼、　∪　ゝ._） ´ 　 ／　／／´　＼　　＼　　＼
　（⌒ヽ、　 ー‐ 　ィヽ.　／／　　　　 　　　　＼＼ヽ
　l ＼　　＼　　　　 i ／／ 　 　 　 　 　 　　　　＼ヾ、
　|　　＼　　＼　　／, ｲ　　　 　 　 　 　 　 　　　　ヽ !
　|　　 　＼ , '⌒く／　/ 　 　 　 　 　 　 　 　 　　　　ﾞ!　ボキッ！
　l　　　 　　ゝ、ﾆ≠ソ
　|　　　　　｀´ ￣　|
　 |　　　　,ｨ'　　　 |
:　|　　 　| ヽ　　 ,l
　| 　　 ,|ノ 　 ／



　　　　＿＿＿ 　　　鉱員がツルハシなしでどうやって仕事するんだよ！
　 　 ／　　　　＼　　　　　　 ＿＿＿ 　おまえの自費で買っとけよな！
　 ／ﾉし 　 u;　　＼　　　;／(○)＾　ヽ＼;
　 |　⌒ 　　　　　　 )　;／ 　(＿　 （○） ＼; 　　　　
　 | 　　、 　　　　　 );/　　 /rｪヾ__）⌒:::　 ヾ;　　ほ、他にも運搬具や　
　 |　　＾　 　　　　　| i　　 ｀⌒´-'´　　u;　　ﾉ;;　　 ダイナマイト、掘削機などの電気製品の
　 |　　　　　　 　 　|　＼ヽ　、　 ,　　 　　／; 　　電気代まで、鉱員の実費として
　 |　　;j 　 　 　　　|／ ＼-^^ｎ ∠　　 ヾ、 　　　賃金から削減されましたぁぁぁぁ……。
　 ＼　　　　　　 ／ ! 、　/￣~ﾉ　＿＿/　i;
　 ／　　　　 　⌒ヽ ヽ二)　 /（⌒　　　 ノ
　/　　　　　　　r、 ＼ / 　./　 ￣￣￣/




　　　　　　　　　　　　　　　 ／￣￣￣ ／| 　　鉱員の実績は700kg入りの炭函に
　　　　　　　　　　　　 　 　 |￣￣￣￣|　 | 　　石炭を満たすことで計算されたが……
　　　　　　　　　　　　 ／￣|==石炭==|／￣~／|
　　　　　　　　　 　 　 |￣￣￣￣||￣￣￣￣|　 |
　　　　　　　　　 ／￣|==石炭==||==石炭==|／￣~／|
　　　　　　 　 　 |￣￣￣￣||￣￣￣￣||￣￣￣￣| 　|
　　　　　 　／￣|==石炭==||==石炭==||==石炭==|／￣~／|
　　 　 　　 |￣￣￣￣||￣￣￣￣||￣￣￣￣||￣￣￣￣|　 |
　 　 　　 　|==石炭==||==石炭==||==石炭==||==石炭==|／


　　　 　 　 　 　 　 ＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　／ ■■ ■■■■?／＼
　　　　　　　 ／|￣￣￣￣￣￣￣|＼／
　　　　　 　 　　|　 炭函　700kg │　|
　　　　　 　 　　|＿＿＿＿＿＿＿|／



　　　　　　　　　　　,, --──-- ､._
　　　　　　　,.-''"´ 　　　　　　　　　 ＼ 　　　　今日は頑張ったお！　3箱半も出炭したお！！
　　　　　／　 　　　　　　　　　　　　　　ヽ､　　　これはいい稼ぎになるお！！
　　　　/　　　 　／＼　　 　 ／＼　　　 　ヽ
　　 　 l　　　, , ,　　 　 　 　 　 　 　　 　　 　 l
　　　 .|　　　 　　　　(_人__丿　　"""　　 　　| 　　　と心から思うブーンであった
　 　 　l　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 l 　　
　　　　` ､　　/⌒⌒i　　　/⌒ヽ　　　 　 　 /
　　　　　　`/　　　　| 　　| 　　　＼　 　　／　　　……が、




　　　　 ,============================,
　　　 /■■■■■■■■■■■■■// |
　　　//■■■■■■■■■■■■//　|　　　あれれ〜、
　 //■■■■◆■■■■■■■//　/　　　　1個だけボタが混ざってるよぉ〜〜？
　//■■■■■■■■■■■■//　/　　　　
//■■■■■■■■■■■■//　/
.i===========================i　./
|＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_|/




　r'ﾆ二----､ﾝ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀ﾝ
　　_／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::<
　 / :::::::／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::}
　/ :::;ｲ/:::::::::::;ｲゝ;::::ヽ､:::r､_::ヽ､,ﾊ､ｨヽr､::::::::::::::::::i
　l ://///:::::/i:l:ハ`ヽ::::ヽヽ､ヽ__＞==--ヽ､i::::::::::::l 　　　ボタを混ぜた犯人はおまえだ！
　l::{ {{ {:ﾄ;:::::lr'ﾘr､_L__ヽ､_ヽ_f´ -=o=-　　 }ﾐ:r‐‐ゝ 　　　
　ﾚ' ﾘ　ﾘ ヽ::f´"「　　　 }`‐{　　　　　　　　ﾚ'/こi｀} 　
　　　　　　 t-iヽ{ -=o=-l￣ゝ,　　　　　 ﾉ (_,ノ　ﾉ 　　　
　　　　　　　ヽゝ､｀ー'"､_　　　｀ｰ ---‐'´r'´ _,／
　　　　　　　　 ｀弋‐‐'´ 　_,-‐‐‐-､　/⌒ﾞi弋;ゝ　　
　　　　　　　　　 　ヽ､　　ヽ,　Uwﾉ　f　 　 !＿___
　　　　　　　　　　　　 ｀ﾆ=､_w___,,∠_{　　　}___:::ヽﾞヽ




　　　　　　　　　　,,..--―-､　　 　　　 /￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　　　　　　　 ／, -----､.ヽ, 　　　 /　　ブーンさんの炭函、
　　　　　　　　 | 　i_,,,,_ 　__ﾞl |　　　　| 　　 残念ながらボッシュート！
　　　　　　　　 ,!､i'ﾞ-‐-: '-､|/　　　／　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　/'') ..., '‐-‐､.j　　　　￣￣
　　　　　　　 / ,‐!::...`'''''''`ﾉ
　　　　　　_,,,l ;! ::|ヽ､二 イ
　　 , -‐'ﾞ゛　i::.. 　| .ヽ/;ヽj!`‐-､_
　　 l 　　　 ﾉ::.　.:|、 .ヽ,:ヽ|　 <゛~ヽ、
　　,:''`` ''"ﾞ.|;;:‐''ﾞ|.ヽ、 ヽ;::|　 /　 .|ﾞl
　 ,:　　　　 ヽ::il;;!　　ヽ､ヽ|　/　　 | :|
　 i　　　 oﾟ :｀;''ﾞ　　　 　ヽ| /　　　|　.|
　 i　　 ..:::::,:::'::::: .　　 　　 |ﾟ　　　 |,,;:->、
　　`.､__;;／:::::::::: :　　　　 |　　　　!''"　 |
　　　　　i　 ::.:::: :　 　 　　 |　　　 |　　　.|
　　　　　|　　　　　　　　　 |ﾟ　　 /



　　　　　　　　　　　　ｼｭｯ
　　　　　　　　　　| | | | | | | 　　 ﾁｬﾗｯﾁｬﾗｯﾁｬｰﾝ♪ﾐﾖﾖﾖｰﾝ…
　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿.
　　　　　　　＼　　∧＿∧ ｱｳｯ　|＼ 　　　　炭函の中にわずかでもボタが混じると、
　　　　　　　　 ＼（； ´∀｀）　　 　|　 ＼ 　　　函はまるごと没収となった。
　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣￣￣





　　　　 　　／⌒ヽ
　　　　　/（　´ω`）　　これじゃ給料どころか、
　　　　　|　| |　 | | 　働けば働くほど赤字が増えるお……。
　 　　　 （　| |ノ| |
　　　　　 ﾉ>U　U　　　
　 　..........レﾚ


　　　　　 　　　　／⌒ヽ
　　　　　　　　/（　´ω`）　　 しかもその給料も、
　　　　　　.⊂＾　| |　 | |::..　　　　遅配に次ぐ遅配だお……。
　　　 　　 ⊂＿ Ｕ_ノ|__つ:.　　 　





　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／∴∵∴∵＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／∴∵∴∵∴∵ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |∴（･）（･）,∴∴∵ヽ
　　　　　　　　　　　　　 ,.-､ 　　　　　　　.　　　　　　 |／　○ 　　＼∵∵|　　
　　　　　,.-､.,_　　　 　 / 　l!　　　　 　　 　　　　　　　|　三　|　三　　ヽ∵| 　 給料遅れて悪かったな！
　　　　 /　　ヾ｀'''‐-､. ﾞ､　 .l!　　　　　　 　　　　　　　|　 ＿_|＿_　　　| ∵|　現金が用意できんので
　　　　 ヽ､　　 ＼ﾉ_,.,ヽ.l 　 ヽ　　　　　　　　　　　　　＼　ﾍ＿／　　　|／＼ 　一部はコレにしとくわ！
　　　_,,,..r‐ﾞヽ､　　ヽ‐'ﾞ /`　　ﾞ､　　　　 　 　 　 　 　 　　＼＿＿＿_／-'" フ＼
-‐'''"_,,.､-‐'''"＼.__ﾉ　 l.　　 　 ﾞ,　　　　　　　 　　 　 ,､ ''"‐''"´,.-''" 　 ／　　　〉
‐'''"´ 　 ヽ､.　 　ﾞヽ､　 '､　　　 ﾉ　　　　　　　　　　>:::::::::::;::-'''ﾞ　 　 ／　　　／::::
　　　　 　 〈`ヽ､.　　 `ヽ.　 ､／　　　　　　　　 　 /"ﾞ､r''"　　 　 .／　　　／:::::::
　　　　　　/! _　｀`''‐､._,ﾉ-､.l　　　　　　　　 _,.z'ﾞ/,.., ´　　　　 ／　　　／:::::::::
　　　　　 /:::l､.＼.,＿＿__／:l　　　　　　,,. ''ﾞ;::'ﾞ /´::::!　　　.／　　　／::::::::::::
　　 　 ／::::::::::`ヽ､,,,. -'":::／-‐‐‐'''''''"´::／　/!:::::::::l　 ／　　　／::::::::::::::::


　　　　　　　|￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
　　　　　　　|　 　　　金　　券　 　 　　 |
　　　　　　　|　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 |
　　　　　　 /　　　　ブーン様　 　　　/＿＿＿__
　　　　 　 /　　　　　　　　　　　　　　/ヽ＿＿／/
　　　　　/　　額面分の金額と　　 /　　/　　　/
　　　　 /　同じ価値があります　/　　/　　　/
　　　　/　ただしうちの売勘場　/　　/　　　/
　　 ／　に限る　　　　銅鑼　 ／　　/　　　/
　／　　　　　　　　　　　　　 ／ 　　/　　　/ 　　※売勘場（ばいかんば）は炭鉱直営の商店のこと。
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣/　　　/　　　/





　　／⌒ヽ ﾌﾞｰﾝ　　　これでも使えるだけマシだお！
二（　＾ω＾）二⊃ 　　　　　　　　　／⌒ヽ ﾌﾞｰﾝ　
　　|　　　 / 　／⌒ヽ ﾌﾞｰﾝ 　二（　＾ω＾）二⊃　　早く米を買いに行くお！
　 （　ヽノ 二（　＾ω＾）／⌒ヽﾌﾞｰﾝ 　　 /
　 ﾉ>ノ 　 ⊂二二二（　＾ω＾）二⊃ ヽノ　　　 ／⌒ヽ ﾌﾞｰﾝ
　レﾚ 　　　　（　ヽノ|　　　 / 　　ﾉ>ノ 　二二（　＾ω＾）二⊃　　お腹が空いたお！
　　　　　　 　ﾉ ／⌒ヽ ﾌﾞｰﾝ 　 レﾚ　　　　　　|　　　 /
　　⊂二二二（　＾ω＾）二⊃ 　／⌒ヽ ﾌﾞｰﾝ （　ヽノ
　　　　　　　　|　　　 / ﾚ 　二（　＾ω＾）二






　　　| ＼
　　　|Д｀)　最近、金券デ買ウ奴バカリダナ……、
　　　|⊂　　炭鉱ノ経営ヤバインジャ……。
　　　|


　　　　　♪　　A　　会社カラ取リッパグレタラ大損ダ
　　　♪　　　／ ＼　　　ﾗﾝﾀ ﾀﾝ
　　　　　　ヽ(´Д｀;)ﾉ 　　ﾗﾝﾀ ﾀﾝ
　　 　 　　　 (　 へ) 　　　ﾗﾝﾀ ﾗﾝﾀ
　 　 　 　 　　く 　　　　　　ﾀﾝ


　　　♪　　　　A　　撤退スルナラｲﾏﾉｳﾁ
　　　　　♪　／ ＼　　　ﾗﾝﾀ ﾗﾝﾀ
　　　　　　ヽ（;´Д｀）ﾉ　　ﾗﾝﾀ ﾀﾝ
　　 　 　　　 (へ　 ) 　　　ﾗﾝﾀ ﾀﾝﾀ
　 　 　 　 　　　　 >　　　　ﾀﾝ





　　　　　　　　.＿＿＿＿＿＿＿　＿＿
　￣￣￣￣￣|..弁当おにぎり　..|　 　　＼
　　 　 　 　 　 |＿＿＿___＿＿＿|　　　　　＼
　===========┴========┴===========
　　　　　　　　　＼　　　　　　　＼　　 ＼|　　ガラ〜ン
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣||￣
　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　|||　　　ガラ〜ン
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣||￣　　　ガラ〜ン
　　　　　　　(`　; )　な、何にもない……||
　￣￣￣| ,ー　　)￣l￣￣￣￣ｌ￣￣￣.||￣
　=======田 くく =======================




　　　　　　　　　　　　253 名前：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします　2009/02/07(土) 22:50:33.13 ID:LliwNToo

　　　　　　　　　　　　末期症状…





　　 ／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ○）（○）
.　|　　U　 （__人__） 　　炭鉱の状況を見た業者が
　 |　　　　　|r┬-| 　　　商品の納入を拒んだため、
.　 |　ι　 　`ー'´} 　　　売勘場からは品物が消えた。
.　 ヽ　　　　　u 　}
　　 ヽ　　　　　ノ
　　　/　　　 く　　＼
　　　|　　　　 ＼ 　 ＼
　 　 |　　　　|ヽ、二⌒)､



　　　　　　　＿＿＿＿＿_
　　　　 　／　　＼　 　 ／＼
　　　　／ 　し （＞） 　（＜）＼　　結局、金券は数字が書かれた
　　　　|　∪　 　 （__人__）　 J | 　　紙切れと同じかお……。
　　　　＼　　u　　 ｀⌒´　 　／　
　　　　ノ　　　　　　　　　　　＼　




　　 ／￣￣＼
　／　ノ　　⌒ ＼
　|　 （●）（●）　|　　そして何度も触れた通り、
.　|　　（__人__）　 |　　炭鉱は事故が多発する危険な現場だ。
　 |　　 ｀ ⌒´　　ﾉ 　　　　　
.　 |　　　　　　 　 } 　　　　　
.　 ヽ　　　　　 　 } 　　　　　　
　　 ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　＼
　　　/　　　 く　　＼　　　　　　　 ＼
　　　|　　　　 ＼ 　 ＼ 　 　　　　　　＼
　 　 |　　　　|ヽ、二⌒)､　 　 　　　　　 ＼




　　　　　　　　　 _,.　─　､.　--　._
　　　　　　 　 ／　　　　　　　　　 ｀ヽ
　　　　　　／　　　　　　　、　　、　　 ＼
　　　　　/,.　 ,.　/　 　 l.　 | ヽ　ヽ　ヽ.　ヽ
　　　　/ / i'/　/　 ,|　 |　 ,!　 |　 ',.　！　 ',
　　∠-7 j |.|　 |　./|　,1　ハ. ハ　| 　 |l.　l |
　 　 　 | | |l.',.　} ﾅTｧ-| ./　l./'''Tﾅ{.　,ﾘ　 |1
　　　　 l！Mヽ.{<ｨﾃtﾄ !' 　 ' t5ﾓト,.ﾚ!' ,1 ,!
　　　 　 1',l.|　ﾞﾄ　'ぅり　　,　　2tﾀ /　 /,!'　　　1960年になっても、
　　　　　　｀| l. ｢ヽ　　　 __　　　　/! ｲ/　　　　毎日2人が死亡し
　　　　　　　l.ﾄ. |l. ヽ､　　　　 _,.ノｲ/ |!　　　　70〜100人が障害を負う計算になった。
　　　　　　　｀ ヽl ﾍゝl｀　-　´lﾙ　′
　　　　　　 　 　 ／.ノ　　　　ヽﾞヽ、
　　　　 　 _.. - ´　 L._,. -- .._...| 　 ｀ ‐ ､._
　　 　 ,f´l.　|　　　 「 _,　-　､._j　　　　/ / ｽ
　　　/　l. ',　', 　 　 ｢_,. --　..｣　　　 / / /　',
　　　!　 ヽヽ ヽ　 　 |　　　　｜　　 / / /　　l




　　 　 -‐ '´￣￣｀ヽ､　
　 ／　／" ｀ヽ ヽ　　＼　
　//, '/　　　　 ヽﾊ 　､　ヽ　　
〃 {_{. -‐'' ｀‐-　ﾘ| ｌ.│ i|　　　
ﾚ!小ｌ.-- ,　 ,.-‐‐,从　|、i|　　　　1年間では、鉱員全体の
　ヽ|l｀‐-‐'　　｀‐-‐'.|　.|ﾉ│　　　実に15%以上が
　 |ﾍ.　　r‐-､　|||! j 　|　, |　　　　何らかの怪我を負うことになったにょろ！
　 |　/⌒l｀ﾆ｀,　イァト |/ |　　
　 | /　 /::|三/::/／　 ヽ |
　 | |　　l ヾ∨:::/ ヒ::::彡, |




　　　　　　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　　／　　 _ノ　　＼
　　　　　　　　　　|　　　 （ ●）（●）
　　　　　　　　　　|　　　　 （__人__）　　そうした中、一部の炭鉱では　
　 　 　 　 　　　　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　負傷者や障害者ばかりを雇用した。
　 　 　 　 　 　　　 |　　　　　　 　 } 　　　
　 　 　 　 　　　 　 ヽ　　　　　 　 } 　　もちろん、さらなる低賃金を強制するためだ。
　　　　　　　　　　　 ヽ､.,＿＿ __ノ 　　　　
　　　_, ､ -― ''"::l:::::::＼ｰ-..,ノ,､.ﾞ,i ､　　　　
　　/;;;;;;::ﾞ:':､::::::::::::|＿:::;､>､_　l|||||ﾞ!:ﾞ､-､_　
　丿;;;;;;;;;;;:::::i::::::::::::::／:::::::＼ﾞ'' ﾞ||i l＼>::::ﾞ'ｰ､
. i;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|::::::::::::::＼::::::::::＼ .||||i|::::ヽ::::::|:::!
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!:::::::::::::::::::＼:::::::::ヽ|||||:::::/::::::::i:::|
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|;;;;:::::::::::::::::::::::＼:::::ﾞ､|||:::/::::::::::|:::



　　　　　　　　　　　　 ＿＿＿
　　　　　　　　　　　／::::::::::　　＼
　　　　　　　　 　／:::::::::⌒ 三.　（ ;:;:;）
　　　　　　　　／::::::::（ ;:;:;:;:;ﾉ三（○）＼ 　　けど彼らは他に行くところがない、
　　　　　　　　|:::;;;;;;;;;;;;;⌒（__人__）⌒;;;;;| 　行くところがないから人が増える、
　　　　　 　　 ＼::::::::::　　 |ｪｪｪｪ| （ ;:;:;） 　人が増えるから賃金が下がる、
　　　　　　　　　 .／ｰ-.l`‐-‐＜￣｀`ヽ 　　賃金が下がるけど行くところがないから、やっぱりやらざるを得ないんだお……。
　　　　　　　　　（　　　⌒⌒￣￣`r:ｭ〈
　　　　　　　　　　`´ｰ-､_,. -‐'´／l .ﾄ''ヽ




　　　　　　　　　＿ ..　--=＝ニ¨ ｀ヽ- ―-　、
　　　　 　 .._ﾆ-‐ｧ―――-　　　:.‐'´　　　..　 ＼
　　 　 ／´　 ／:ィ／:_. -　´　 .:/　　ヽ:　 ＼:.. {:. ヽ
　　　 {　＼/∠ -'_二　 :／/ .:/　ヽ:　 lヽ:.　 ヽ:.＼:|
　　　　　 /´ フ´　 .:／/ /　:/　 |　}　 |:. ﾄ:.　　l:.　 ＼_
　　　　　/　/ .:ｨ　:/　/ノ :/ |　/ { :|:. ∧ :!|:.　　l:.　｀ヽ￣´
　　　　　　/／i　:/ ／　 ｨ /{ .:!:ハｫ:7 丁｢｢:. }:. | l　! ﾄヽ
　 　 　 　 /　 | ..:!/イ7´丁ミヽﾄ{　/'ｧz=≠トv　.ト:　| |　|
　　　　　　　　| /| ../|{ fr筰ﾐﾄ　 ´　´ﾔぅ刈ｲ:　 ﾄ.}: :|!|
　　　　　　　 ∧! !:/ 小.｀辷:ﾘ　　　　 ｀フ7′/.:ﾚ } ハ　　　1950年代後期の炭鉱に入り、
　　　　　　　　　 /{ｲ:/ハ　　　　'_　　/´/:. 　 /l: /′　　　　　鉱員たちの苦境をレポートした
　　　　　　　　 / ´ |l j　.:.＼ 　 ‘ﾆ’　 /: ,.. ノ}//　　　　　　上野英信は「追われゆく坑夫たち」（1960）の中で、
　　　　　　　　ハ￣￣￣｀ヽl＞ｭ.. _ イ:イｲﾑハ{ _ノ{_　　　　こうした炭鉱の所有者を
　　　　　　 ﾉ￣￣￣　 ‐- ､ ヽ/}　　|/_j_.ゝ┴‐´三弐
　　　　　≦三三三-＿ _　　＼ト／´__.. -=＝―――｀i､
　　　　　 l!　　　　　　　￣｀ヽzzzzf´￣　　　　　　　　 lト}　　　　「株式会社という帽子をかぶった暴力団」
　　　　　rﾍ　　　　　　　　　　|　 _ |　　　　　　　　　　 l| {
　　　　 ﾉ､__i!　　　　　　　 fヽ !　| ﾊ　　　　　　　　　　 |ハ
　 　 　 {　__,､!　　　 　 　 _|　{｜ !　|　　　　 __　　　　　|　 !　　　と評している。
　　　　 ヽ ノ{_l!　　　　　 }ﾊ、 ヽハ. ヽ　　/´'/　　　　　lト.､|
　　　　　 ﾄ、 _,l!＿＿＿ {.　l＼ ｀ ｰ　 ＼j　 {　　　　＿_j-:､:＼
　　　　　 ﾚ|　　　{ﾄ:ヽヽ:｀ヽ._￣｀　　　 　 　 |-‐ニ-――-､::ヽ|
　　 　 _ 上L._　　ヽ＼＼ヽ:ト.二、　　　　　 {´_: -‐　￣ ｀ﾄ､:ヽ{
　 ／´:.:.:.:.:.:＿｀ヽ　}/ ＞｀-/７く_＞ 、　　 　 ｀　ー‐- ､　!　ヽ:}
　⌒ヽ-　´{　　｀ヽ:＼{:.:,.孑{zトミ:.:｀ヽミヽ、　　　　 　 　 ├‐ ´
　　　　　　 ＼ 　 ﾉ７ｧﾆj彳_/:{｀ヽ〉_/｀j┬ ＼　　　　　　 j
　　　　　　　　￣ /:ﾘ: : : : /:.:.|￣ ￣｀ Lト､　 ト､　 　 　 /
　　　　　　　　／:／ : : : / : :j : : : : : : : | : : ￣:} ｀　ー‐'




　　　　 ／　/　　　 ｀ﾄ 、',　　　 ヽ
　＼　 /　 /　　　　　-ト y　 i　　 ｌ＼
　　　　l ﾊ l /　　　　　● l　 }-、 !　 ＼　　　　上野は他にも、衰退期以後の
　　　　l/i yi ●　 　 　,　⊂⊃ l　,!/.　　＼　　　　炭鉱での生活をルポルタージュした著書があるにょろ。
　― 　　ﾚvl⊃　 r´｀´ヽ　 l　 }´/　ヽ　　　＼
　　　　　　i　、　　ヽ、_,ﾉ　 j　ト ~、　　　 　　ヽ　　「追われゆく坑夫たち」は2008年に復刊したにょろ。
. ｒ- ,_　　　」　ヽ , _＿__,. イll 　lヽ＝_____
. l| ￣￣￣￣￣ |ヽ　 l===l l　l　　　　//- .,
　|　地の底の　 |＼ヽ l￣l l　l　　　//
　|　　　笑い話　.|__　＼yV/ﾚ　　〈ー'ヽ



上野英信「追われゆく坑夫たち」（岩波新書）
http://www.amazon.co.jp/%E8%BF%BD%E3%82%8F%E3%82%8C%E3%82%86%E3%81%8F%E5%9D%91%E5%A4%AB%E3%81%9F%E3%81%A1-%E5%B2%A9%E6%B3%A2%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E9%9D%92%E7%89%88-391-%E4%B8%8A%E9%87%8E/dp/4004150248/ref=sr_1_3/377-4898804-5623724?ie=UTF8&s=books&qid=1233901173&sr=8-3





　　　　　　　　　　　　261 名前：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[sage] 投稿日：2009/02/07(土) 23:00:55.80 ID:LliwNToo

　　　　　　　　　　　　典型的なタコ部屋ですね。








　　 ／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼　　　＼ 　　　こうした状況の中、何とかして
　|　　　 （ ○）（○）　＼　＼ 　　現金を手に入れようとした鉱員の間で
.　|　　　oﾟ （__人__）　　＿＿ 　　売血が流行した。
　 |　　0　　 ｀ー'´ﾉ´￣　　　￣＼
.　 |　　　　　／　 }　　　　　　　　 ＼
.　 ヽ　　　／　　 }　　　　　　　　　　}て・，‥¨
　　 ヽ　　　　　ノ　＿＿＿　　　＿ﾉ そ¨・：‘　．
　　　/　　　 く　　＼　　YY￣￣YY＼
　　　|　　　　 ＼ 　 ＼ 　　　・； ∵ ．.＼
　 　 |　　　　|ヽ、二⌒)､　 　 　　　．　　＼


　　　 　 　 ＿＿＿　　　
　　　　　／　　　u　＼　　
　　　 ／　u　　u　　　＼　　ば、ば、ば、売血……？
　　／　u　　u　　u　　　＼　　
　　|　　　u　　　　u　u　u　|　　　血を売る、ってことかお……？
　　＼　u　　　u　　u　　 ／　　　
　　　　ヽu　　 u＿_ ,／ 　 　 　　
　　　　/　　u　　u　　＼　　　　　　
　　　　| i　u　　　u　i 　|　　　　　　　　　
　　　　| |　　u　　　　|.　|　　　　　
　　　　| |u　u　 u　　|.　|　　　　　　　　　　



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　／|＋モチ山病院＋|　　　当時血液銀行や病院では、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／／|￣￣￣|[][]|￣￣|　　　輸血用の血液を購入するシステムがあった。
　　　　　　　　 　　 ／||三i三i三i三i三i三i三i三i三i三i三i三i三i三i三i三i三|
　　　　　　　　　 ／ｉ／|￣￣￣￣￣￣￣￣￣| |￣|￣￣￣￣￣￣￣￣￣|
　　　　　　　　／ｉ／　 | 　|￣||￣| 　|￣||￣| 　| | 　| 　|￣||￣|　 |￣||￣| 　|
　　　　　　　　|／　 　 |　 |＿||＿|　 |＿||＿|　 | | 　|　 |＿||＿|　 |＿||＿| 　|　　_,,-'~''^'-^ﾞ-､'~''^'-^ﾞ-､
　　　　　　　　|　 　 　 |＿＿＿＿＿＿＿＿＿| | 　|＿＿＿＿＿＿＿＿＿|　ノ:::::::::::::::::::::::::::ﾞ-:::::::::::::::ﾞ-
　　　　　　　　| 　 　　 |＿＿＿＿＿＿＿＿＿| | 　|＿＿＿＿＿＿＿＿＿|_i:::::::::::::::::::::::::::::::::::::i_::::::::::::::::i
　　　　　　　　|　 　 　 | 　|￣||￣| 　|￣||￣| 　| | 　| 　|￣||￣|　 |￣||￣|　 | i:::::::::::::::::::;;;;;;::::__,,-''~i､;;;;;__,,''~
　　　　　　　　| 　　 　 | 　|＿||＿| 　|＿||＿| 　|_|＿| 　|＿||＿|　 |＿||＿|　ゞ:::::::::::::::::::::::|.レ／:::::::i |::::::i |
　　　　　　　　| 　 　　 ||￣||￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|ヾ_:::::::::_,,-''ｿ／::::::::::;/::::::::::;/
　　　　　　　　| 　 　　 ||＿||＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿|ﾞ-､_::::: i;;;;//::::::::,-'~/::::::::,-'~
　　　　　　　　| 　　 　 | 　 |:| |￣￣￣￣|:| |￣￣￣￣￣|:| |￣￣￣￣|:| |　 |　　ﾞヽy /_,,-''~y /_,,-''~
　　　　　　　　| 　　 　 | 　 |:| ||二|二|二||:| |￣|￣|￣|￣||:| ||二|二|二||:| |　 |　　　 |i::|　　　 |ii:|
　　　　　　　　|＿＿＿|＿_|:| |＿＿＿＿|:| |＿|＿|＿|＿||:| |＿＿＿＿|:| |＿|　　　ｲ从 　 　ﾉ从
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_|:|_|＿＿＿＿|:|_|＿＿＿＿＿|:|_|＿＿＿＿|:|_|_＿__＿_＿__＿_＿_＿_＿_＿
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::



　　　　　　　　　　,,　r一--　､ ,,
　　　　　　　 ／´　　　　　　　　 ｀`ヽ､
　　　　　　/'　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　　　,;'　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ
.　　　　ﾉ　,　　i　　　 　 / 　　　,,　　 /　|ヽ ﾞヽ
　　　　ｲ　i　　|　　　i　,'`メ ／/　　/i　 .ﾄ ヽ　ヽ
　　　　ﾚ| {　　 i　　　|/／'´ `ﾒ　／ /　/|　 }　ﾄ 1
　　　　　',ｲ　　 i 　　r+ﾃ=ﾐメイ 　 /／'"|´/ / ﾊ|
　　　　　 `､ヽ r'ﾒ,　　{｡;;;;'ｿ `　　 ' ,rz;,y'ノi〃ｲ .'
　　　　　　 ｀ﾊヾ ﾍ 　 i'ｰ''-　　　 /｡ｼﾟｸ　/'"　　　
　　　　　　　 　ﾚ',`'';　 i 　　　　,　`'' /　/　　　売血は戦後、1950年代より普及した。
　　　　　　　 　 ' i∧ﾄ　i, 　　- 　　,ｲ{ ./　　　医療用の血液を売買する血液銀行が設立され、
.　　　　　　　　 　,y}`ヽ |ゝ, _, r '´ ﾘ |/　　　　低所得者層を中心に、頻繁に売血が行われた。
　　　　　　　　 ,ノ.:.:.ヽ `', {;;ヽ､.　　　|i
　　　　　　　,;<､.:.:.:.:.:.:.`ｖ'" ^,ヽﾐ､,　　　　　　血液銀行は暴力団の資金源としても用いられ、
.　　　　　 /,ニヾ`ヽ.:.:.:.:.:.`彡=ヾ}:||i､　　　　　社会的な地位は低く、また売血の環境も劣悪だった。
..　　　　 //　　` `＼＼.:.:.:.ﾍ　　i|:||i丶
　　　　 ,' f　　　　 ヽ ＼＼:.:.:i 　i|.||i　',
　　　　ｲ i　　　　　　/'　＼ヽ.:i_,,_|:ii　.{　　　　　_　,,r'''i ┐
.　　　 ,'　ﾍ　　　　　 ､　　 ﾊヾ',|ｿ,'/i　ヽ ノ,ゝ;;=､ﾐヾ､　i;;|
　　　　''￣',　　　　　 ',　　 i ヾ`,〃 》　,ｲ､　￣`ヽﾐヽヽ,i;;|
　　　　　　 ',　　＼　　',　　:i _,,∨,,,_∠､　ヽ　　 r- ' ヾ､;;;|
　　　　　　　',　　　 ヽ、',　,ゝr'　　　　　ヽ　:} 」´,n`ヽメ'ﾄ､>




　 　 ,　'´￣￣｀ ｰ-､
　 ／　　 〃" ｀ヽ､　＼
/　/　 ﾊ/　　　　 ＼ﾊﾍ
|i │ ｌ |ﾘ　　　　　　 }_}ハ　　売血は生活の糧を得る
|i　|　从 ノ　　　　＼ｌ小N　　いわば「最後の手段」にょろ。
|i （|　　i ●　　　 ● lｉ|ノ
|　 i ⊂⊃　､_,､_, ⊂ﾉi|　　　けど前に触れたヒロポンによって、肉体労働者には
| 　l　　x＞､ __,　イｌ　|　　　注射器を媒介とした感染症が広がったにょろ。これが
|　 ｌくﾐヽ::::ﾍ三l:::::ﾉl　lヽ　　売血によって輸血者の間にまで伝染してしまったにょろ。
|　 l( ⌒ )..::::V::／　( ⌒ )



　　　　　　 　 　／⌒ヽ
　　 ⊂二二二（　´ω`）二⊃　　そうは言っても、ブーンには
　　　　　　　　|　　　 / 　　　　　もう血しか売るものがないお！
　　　　 　　　 （　ヽノ
　　　　　　　　 ﾉ>ノ
　　　　 　..........レﾚ




　　　　　　　 　　巛巛ミミミ彡彡彡 　←ヤクザ
　　　　　　　　　ミ巛巛巛彡彡彡彡
　　　　　　　　　|:::　　_,,ノ'　'ヽ､_　:::|　　　　おう！　炭鉱労働者諸君！
　　　　　　　　　=ﾆ＜￣>ニ<￣＞ｺ
　　　　　　 　 （6　　 ⌒ )・ ・）⌒　 6)丿(＋　わしが諸君らの血ぃ買うたるで！
　　　　　　　　　|　　┃ﾄﾖｮﾖｺﾖｲ┃ |ζノ.＿＿＿＋
　　　　　　　　　|　　┃|ｺｭﾕｺｺﾆﾆﾆ0　　.||||　百　|　　ｽﾞﾋﾞｰﾝ
　　　　　　　　　人　┃ヽﾆﾆﾆﾉ┃人＿　.||||　円　ｈ　＊
　　 　 _=-一~/　/　|　`ー--一'　|ヽ＼~''||||　札　| .|
　　_-'"　　　,'　　|　 |　 l＞＜l.　 |　i.｀､ヽ|ﾆ| ﾆ二 |　|D
　　　　　　　|　,.' |'､ 　|　 　|。　 |　 | i .i　.||||　/~二　 )
　　|二二二|　|　|　｀､ ヽ 　|　, /　/　|. |　||||__'ｲ.r‐　　)　ﾌﾞﾋﾋﾋﾋ
　　|　。　ﾟ　|　|　|.　　ヽ ヽ |ﾟ/ .／　r''| .|　|￣　｀して　|
　　| ∩。ﾟ∩ｎ|　|　 　　 ＼V／　　　 |　|　|　| ≠ヽ　　|､､
　<｀､l .|　l .| .||　|　　　　 　ｏ　　　 ____|　i　|　| ヾ＝＝彳
　 ヽ. ! .! ｲ　 ﾉ　|　　　　　　　　 　ヾ|$ |　|　| | 　　　.　|
　 　｀ｰ| |一'　i　|　　　 　　ｏ　　　　||　|　|　| |　　　 　|
　　 ＿| |＿l＿i__|　　　　　　　　　　 ||　|__i--' |　　　ノ


　　　　　　o　゜　　　　　　　　　○　　　　゜
　　　　　　　　　o　｡　　 　 ゜ﾟ　　ﾟ ．　　　　o　　　　　　○o
　　　　　　　　　　　＼丶　ｒ⌒ヽ　(⌒⌒)　　ｒ⌒ヽ/,　 /　／,
　　　　　　　　ヽ　 、、;(⌒ヾ　.　(((⌒⌒)))　　/⌒) ),　　, 　　売るお！　売るお！
　　　　　　　　　、ヾ　(⌒ｷﾀｷﾀｷﾀ━━━━━━━ !!／,
　　　　　　　、＼(⌒ゝ;(⌒ヾ　 　　／⌒ヽ　 　 ⌒）／）) .,　　／
　　　　　　（(⌒-丶(;;;(⌒ゝ;;⊂二（ ^ω^ ）二⊃　,⌒⌒);;;;;））)⌒)
　　　　　　　(;;;;(⌒(⌒;;;(⌒　　　 .ヽ　　 ノ　／　)）⌒)）;;;;）-⌒)） 　　ある炭鉱では130人の鉱員の中で、
　　　　　　ゞ　(⌒⌒=─　　　　　（⌒）　|　　　　─=⌒⌒)ノ;;ノ;;;::) 　　70人が常時売血を行っていた。
　　　　　　（(⌒≡＝─.　　　　　　 ⌒∨　　　　─＝≡⌒)丿;;丿ノ



.　　(((((----┳----))))) ﾌﾟﾙﾌﾟﾙﾌﾟﾙﾌﾟﾙ
　　　　　　　_,,|,,,_
　　　 　　　／⌒ヽ
⊂二二二（　＾ω＾）二⊃
　　　　　　|　　　 / 　　中には売血が行われている場所まで、
　　 　　　 （　ヽノ　　　60kmもの道のりを歩いてかけつけた者もあった。
　　　　　　 ﾉ>ノ　
　　 三　　レﾚ




　　　　 　／⌒ヽ　　　はぁ、はぁ、はぁ……。
　　　　　/（´ω` ）　　 普段からロクなもの食ってない上に
　　　　　|　| |　 | | 　　血まで抜かれて、とても
　 　　　 （　| |ノ| |　　炭鉱労働は耐えられないお……。
　　　　　 ﾉ>U　U
　 　..........レﾚ




　 　　／⌒ヽ
　　　/（´ω` ）　　　過度の売血によって、体調を崩す鉱員が続出した。
　 ＿|　⊃／(＿＿_
／　└-(＿＿＿_／
￣￣￣￣￣￣￣



　　 巛彡彡ミミミミミ彡彡　　 |　何やおまえ、血の抜きすぎちゃうか？
　　巛巛巛巛巛巛巛彡彡　 |　　こんな「黄色い血」※では受付できんなぁ！
　　|:::::::　　　　　　　　　　i　　|　　　おまえは売血禁止な！
　　|::::::::　　　　 ／'　'＼　|　 ヽ 　　
　　|::::===ニ＜＿_〕ﾆ〔＿_> 　/／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　　| (6　　　　⌒ ) ･ ･)(　^ヽ　　ｳﾏﾋｬﾋｬﾋｬｰ
　　|　 　 　　┃ﾉﾖｮﾖｺｮﾖi┃ |　　　==､､　 .l ｀ヽ
　 ∧　　 　　┃ |ｺｭﾕｺｭ|┃ |　　　　 _||＿_| ヨ|
／|　＼ヽ　　┃ヽﾆﾆﾆｿ┃ ﾉ　　　　 |_||_＿||シ
◇ |＿　＼ヽ.　┗━━┛/_|､　　　　| 　0 ｡ | 　　※「黄色い血」……売血を頻繁に行った人の血液に対する俗称。
.□ ／r‐-‐-‐/⌒ヽー '"＼　｀､　 .∩ ﾟo ｡ (＾)､ 　　　　　　　　　　　　赤血球の減少により、血液が黄色く見えたため
ヽ､ ＼|_,|_,|_,h(￣.ﾉヽ　 | ／◇　ヽ 〈 |　｡ ﾟ-ニ〈 　　　　　　　　　　　　こう呼ばれた。
ー-ヽノ| ｀~`".｀´ ´"⌒⌒) △　□ヽ)ヽ､o｀=-ノ
　ノ^　 ヽ ＿入＿ノ´~￣◇ 　□ 　 ) 　.|| ／



　　　　　　　　　　,..　--- ..
　　　　　　 ,..-.:.￣.:..:..:.. : : : : ｀丶、
　　　 　 ／:..:..:.　..: : : : : : : : : : : : :＼
　　　　/:ﾍ=､､:.＿: : : : ＿＿:ヽ:_:　-^,.ﾄ､
　　　ノ:..:..:./:.. ￣: :７´:―― : :|‐: :´､: ヽヽ
　　ｰ-/:..:.i:../:. : : ,/:..:.:ｲ:.ﾊ:.. : j:.. :}:.､ヽ:. ﾄヽ
　　　 !:..:..:|:.{/:..ィ_jz≦ﾉ '　}:.／_}_ｲ:. } |:.｜||　　　　　
　　　 Vl:.:.|:. Vl´｢＿　､｀　ﾉ′ ＿ﾉ:ｿ:ｲ: ﾘ ﾉ　　　　　　
.　 　 　 }:ハ: : l f7｢::｀ﾊ　　　/:::7}7ｲ:/}/　　 　　　　　
　　　　 ﾉﾍｰl､: :!VZﾂ　　 　 ﾋ:ﾉ/:.// 　　　　1964年3月、駐日アメリカ大使ライシャワーが
　　　 　 　 ｀ｨﾍ:ﾄ､ _　　　_ 　 ノ:ｲ/　　　　　統合失調症患者に刺される事件が発生。輸血によって一命を取り留めるが
　　　　　 rく､＼｀ ヽ二コ:千:|K、′　　　　輸血後肝炎に罹患したことから、
　　　　　 |:..:ヽヽ＼: :Yﾆ|: :!:/j!:.l　　　　　　売血制度は批判にさらされるようになった。
　　　　　 ﾄ:..:..:.＼ヽ＼!r|┴＝ミ!r ァ７
　　　　　｜!::.:..:.ヽ＼ヽ|!　　　 /７　/　　これを「ライシャワー事件」、「黄色い血事件」という。
　　　　　 j::.l::..:..:.⌒ｰｧ⌒} 　 / / /^}
　　　　　 |::.:.＼::..::.::.::>ｰ'―-L∠_¨´　　　　この結果、生活苦以外の層からも提供が期待できる
　　　　　 l::.::.:..:.￣￣ト ､, --､―弋i　　　　（低所得者層は提供しない）献血制度が生まれた。
　　　　 　 ヽ::.:..:..:.::..∧/　　　 ヽ　 i _ ..　-―
　　　　　　 ｀｀ｰニ´／ー-､　　 |　_|
　　　　　　　_.　-―　￣　 ト―.:｢:.:l
　　　　　　　　　　 　 　 　 ヽ:..__:L_|
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ.__)ﾉ




　　　　 ／　/　　　 ｀ﾄ 、',　　　 ヽ
　＼　 /　 /　　　　　-ト y　 i　　 ｌ＼　　　　　
　　　　l ﾊ l /　　　　　● l　 }-、 !　 ＼　　　　　　同年には輸血用血液は献血を用いることが閣議決定され、
　　　　l/i yi ●　 　 　,　⊂⊃ l　,!/.　　＼　　　　1969年には売血は終了したにょろ。
　― 　　ﾚvl⊃　 r´｀´ヽ　 l　 }´/　ヽ　　　＼　　　
　　　　　　i　、　　ヽ、_,ﾉ　 j　ト ~、　　　 　　ヽ
. ｒ- ,_　　　」　ヽ , _＿__,. イll 　lヽ＝_____　　　　　ただし一部では売血やそれに準じた制度が残り、
. l、　 ~'''TTﾄ、 ﾊ,ヽ　 l===l l　l　　　　//- .,　　　輸血用血液が完全に献血由来になったのは1974年、
　 ヽ、　 .l l l ',　', ＼ヽ l￣l l　l　　　//　　　　　　売血が完全に終了したのは1990年になってからにょろ。
　　　 ｀ｰ.l_l_l__',　',__　＼yV/ﾚ　　〈ー'ヽ




　　　　　　　　　　, -=―＝―- ､ _
　　　　　　　〃⌒>'´　　／　 　　丶`ﾆ=‐'
　　　　 　 ./ ,′// , ´ / 　j　}　ヽ　＼　　　
　　　　　 /　l　 | i　l　/ ／// ,ｲ ﾊヽ　ヽ
　 　 　 ノ,ｲ八　l ﾚ_j/∠∠/／/∠Ll　}ﾍ　　
　　　　＜ノ .∧ ｌ　 ﾑrt=k｀　　ｨ=､ﾙﾚ′j　　五木寛之やつげ義春は自身に売血の経験があり、
　　　 　 / イ　Vﾍ.　ヽVr!　　　jr/ﾑｲ{　　　　作中に売血がしばしば登場する。つげの実弟、つげ忠男は
　　　　　´　W^{ゝﾍ　ﾊ.ヽヽ　_ '　/〈ﾘヽ　　　　採血する側の職に就いており、こちらも作品に登場する。
　　　　　　　　 j八 }ヽ ﾍ､ 　 j`＜ミ＼　　　
　　　　　　　　　　ﾘ朽＼!｀{7|:::::::::＞ﾐ;>,　　ノンフィクションライターの本田靖春は
　　　　　　　　　　ノ ＼- 厶］::::::::f }::/:/　　読売新聞記者時代、売血の実態を描いた記事を発表し、
　　　　　　　r=＜　　　 Ｖ三|:::::::::| |/:/　　これが「黄色い血追放キャンペーン」の契機となった。
　　　　　　 /‐-､ ＼　　 ∨ﾒ､::::ノ　V､
　　　.　　 /_j 　 , X ＼ 　 ヽ {´　　　/
　　　　　　 〈　　´ 　＼＼　 >ﾍ､___,ｲヽ
　　　　　　　`､　　　ヽ ＼.>j　　　　ﾊ│



　 　　　＿＿＿_
　　　／　　 　 　＼　　　
　 ／　　＼　　 ,＿＼　　 　
／ 　　 （●）゛ （●） ＼ 　あの……こういうこと聞くのも
|　 ∪　　 （__人__）　 　 |　　 何だけどお……。
/　　　　 ∩ノ ⊃　　／
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 | 　　 せ、生活保護は受けなかったのかお？
.＼　“　　／＿＿|　 | 　　
　　＼ ／＿＿＿ ／　




　　 ／￣￣＼　
　／　　 _ノ　　＼　　　
　|　　　 （ ー）（ー）　鉱員は炭鉱で働いている限り、
.　|　u.　　 （__人__）　生活保護の認定は受けられなかった。
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　 　 }
.　 ヽ　　　　　 　 }　
　　 ヽ　　　　　ノ　 　 　
　 　 i⌒＼ ,__(‐- ､　
　 　 l ＼　巛ー─;＼　
　　 　|　｀ヽ-‐ーく＿）　
.　　　 |　　　　　　l　



　　　 　　　 ∧ ∧
　三　　　　(・ ∀・)　
　　　　 　　乂⌒ﾉ､
⊂二二二（　＾ω＾）二⊃ 　　　ﾌﾞｰﾝ
　　　　　|　　_　　/ 　　　　　　　
　　　　　|　　ﾟ∀ﾟ|∩　　鉱員とその家族は、
　　　　ノ　つ　　ﾉ彡　　　　炭鉱の寮で暮らしてるお。だから……
　　　　|　　　⊂彡　　
　　　　ＬＪ￣LＪ




　 　 　 　 　 　 　 　 |:|:.:.:.:.:.:.:.:.:...　　　|　| |
　 　 　 　 　 　 　 　 |:|:.:.:.:.:..　　　　　 |　| |　　
　 　 　 　 　 　 　 　 |:|:::... 　　 　 　 　|　| |　　
　 　 　 　 　 　 　 　 |:|..　　　　　　 　 |　| |　　
　 　 　 　 　 　 　 　 |:|＿＿＿＿＿__,|　| |
　 　 　 　 　 　 　 　 |:|＿＿＿＿＿＿ヽ| |
　 ==============|:|ー‐――――┬ | |
　＠*＠*＠*＠*◎ |:| 　　 ∧,,∧　　|　| |
　※※※※※※※ |:|. 　 (･ω･｀ )＜炭鉱がなければ住居がない、
　※※※※※※※ |:| 　Ｏ^ｿ⌒とヽ. |　| |　
　※※※※※※※ |:|―（_（＿ﾉ､_ソ.,|　| |　
　※※※※※※※ |:|　　　　　 　 　 ＼| |
　 ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 ＼


　　　　　　　/＼＿＿_／ヽ
　　　　　 ／:::::::　　　　　　 ＼
　　　　　.|:::.　　 ''''''　　　''''''　 |
　　　　　 |::::.,（一）,　　　､（一）|
　　　　　.|::::::: ノ　,,ﾉ(､_, )ヽ､,,　|　　　炭鉱があれば生活費がない、
　　　　　 ＼:::::.ヽ｀-=ﾆ=- '　／
　　　　　/ 　 ｀一｀ﾆﾆ´-,ｰ´
　　　　 /　　|　|　　　/　|
　　　　/　　 |　|　　/ |　|
　　　 /　　　ｌ　|　/　 |　|
＿＿/　　　 | ⊥_ｰｰ | ⊥_ ＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　|　 `ｰヽｌ_ｌ_ｌ.}　ヽｌ_ｌ_ｌ.}　　　　　　　 　　　 　 ＼
　　（､`ｰｰ､ｨ　　 }￣` 　　ﾉ　　　　　　　 　　　　 　 ＼
　　　 `ｰ､､＿__/｀"''−‐"　　　　　　　�I 　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　�D　�D　　　　 　 　 ＼










　　　　　　　　　 　 . .. .
　　　　 　 　 　 ..:／⌒ヽ:
　　　　　　　 .:(⌒､;-ω-）:
　　　　　　　 .:|＼ ヽ' /:　　　……という
　　　　 　　　.:（　ヽ.ソ:　　　八方塞に追い込まれたお。
　　　　　　　　::ﾉ>ノ:
　　　　　　　 .レﾚ :













==================================
=================／∧　=========／∧
===============／　/ λ=======／　/ λ　　　　　　　　ー
=============／　　/　 λ====／　　/　 λ　　　　　　 　ー　／ 　　　こんな状況で仕事なんか
===========／　　　/　 /λ =／　　　/　　/λ　　　　　　 　／ 　　してられるかよ！
=========／　　　　/　/ //λ　　　　/　/ //λ　　　　 　 ＿＿
=======／　　　　　　　　　　　￣￣￣　　　　　　＼　　 　 ＿＿＿
=====./　　　　　　　　/￣ ）　　　　　　　　 （￣ヽ　λ　　 　 　　／
====/　　　　　　　　/●／　　　　　　　　　　＼●　/λ 　 　 ／
===/　　　　　　　　/／　　　　　　　　 　 　 　　 ＼　 /λ
===|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /|　　 ___|____
==｜　　　　　　　　　　　∧＿＿＿＿＿＿＿＿　　　/ //|　　 　／
==｜　　　　　　　　　　　ヽ───────〆　　　///// 　／|＼
===|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ / ////|　　　　|
===＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　/ /////
=====＼_　　　　　　　　　　　　　 　　 　 / //////__／. 　 　 　｜
========＼　　　　　　　　　　　　　　　　　 　ミ／　 　 　 　 　 ｜
==========＼　　　　　　　　　　　　　　　 　／　　　 　　　　　─┐
============＼　　　　　　　　　　　 　　 　＼　.　 　 　 　 　 ─┤
==============＼　　　　　　　　　 　　 　　　＼ 　 　 　. 　　─┘ 　　こうした窮乏が炭鉱中を覆い尽くすと、
================＼　　　　　　 　　 　　　　　　＼ 　　　　　　　　　　やがて鉱員たちは活力を失い、堕落していく。
==================＼　・　　 　 　 　 　 　　　　　＼
=====================
======================




───────────────────────
≫....　 │　　≪≫....　　│　　≪≫....　 .│　　　≪≫....　　|
∧∵∴.|.. ∧＿∧∵∴ .|　.∧＿∧∵∴ |　. .∧＿∧∵∴|
　）9　..｜（　バ 　）7　　 | .（　バ　 ）5　　|　..（　桜　 ）8　　|
　∪◎｜｜ カ　∪.◎　 | .｜ カ　∪◎　|　.｜　1 ∪.◎　|　
￣￣））|　（￣￣￣）)　　| .（￣￣￣）)　　|　.（￣￣￣）)　　|　　　鉱員による賭博行為は
　 ／￣￣ .＼__／∪￣￣￣＼__／∪￣￣￣＼__／∪￣￣　　　　　炭鉱の発生当初から存在したが、
　　　　　　　　T　　　　　　　　　T　　　　　　　　　T　






ね 博 時 だ ヽ. ざわ…　　（　　.だ わ わ （ 　 ,.　´　　　　　　　 　 　 　 ',　　／
.ぇ 奕 間 か　l　　　 ざわ… ）　.か か. っ　）／/　　/! 　 　 　 　 　 　 　 ﾞ,　:|　　じ 何 だ
か し .も　ら　|　　　　　　　 （　　ら. っ .： （.　　l'!　/‐'､|ハ　　　　　　　　　', :|　　.ゃ も　っ
よ て .お .メ　.| ＿_-- ､,. -‐;.）　 っ て　：ノ　　 ﾙ/ﾔｧ,､!　',l､」_　　　　　 　 ! !　　 な 築 て
.っ ん .し　シ　）＞　`　　　 （　　 ：　る　（.　　　 l | 　ﾞｲ'　　ぇ､ﾞ、　　　　 　,' |　　 い い お
.：　じ .ん　食（　　　　　　　　 ）　 ：　っ　 ）.　　　! ! 　 '　　　t:ｿゝ、 ,　　　/! l　　 ・ . て 兄
.：　ゃ で　う　）　., ./`ﾍ. i.　、l　　!!　： ノ　　　　 | l'､　'ゝ　 　 ´ ,//,l　 /ﾘ | .l 　　 ・　こ .ち
.!!　　　　_,　‐ヽ,ｨ_l/ u　ヽｌ＞,ゝﾚ⌒ - '.　　　　　 !|　>、　　 　 ／ '´,. ' /'　_,.ゝ.　　・　な　ゃ
ヽ　　 丿 　.ｲ ｨ.‐-ﾆjl　 l'∠-‐; |ｎ　|.　 　,_-‐ ' ´　/´　7i　　 ´/ソ'´､_　　　　｀i.　 　　か ん
　ヽ√　　　.j ｆl|`uﾟ‐/ vﾞゝﾟ〜'u|ｆﾘ　| , ｨ' i- :　　／_ . ( ﾉ　　 '´ /　|　 `　､　　 l　　　　っ
　　　　　　 / ｌj| v /　_ ､　U v lﾚ'　 ゝ:'´ ,'l:-:　　´　‐'-', `　 r､'´　 ,!　　　､ヽ,　 ヽ　　た
　　　　　　/　.ハ にﾆニ二｝ ,ｲ　 ﾊ.､_＼ .!‐!　　 　　‐', 'v - '､ヘ／　　　ヽ/´',　　＼
　　　　 _∠イ　|0ヽ.　ー u／│　l　ヽ ｀T!'ｰ- ､._ 　　 ‐､_ ､ヽ　　　　　 iヽ/i　 ',　　　 ｀　‐
　, -‐'''´||　/　│ |::＼.／ O .|.　j　　 ＼||　　　　 ｀ゝ、 .ヽ　　　　　　　 V /　i |　　　　　この頃には日中から家庭で
ハ　　　 |ﾚ'　　 lﾙ':::::　u 　 ,.ｲﾙi　　／ｏ >　　　　/　 i　 　　　　　 　 　 i/　　!|　　　　花札を切る姿が見られた。




　　　　　　　　　　 ,��-──､.
　　　　　　　　　,.､-　　　　 '''''' ヽ、
　　　　　　　 ／｡｡ﾟ｡ﾟ,､-────ヽ
　　　　　　　/｡ﾟ｡｡ﾟ ｡|　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　|｡ﾟ｡｡ ／　─- ､-､　ﾟ　_=|
　　　　　　/￣ヽ |　　　━━ヽヽ l/━|
　　　　　　ヽ　Ｌｌ　　　　　　　 ,..ヽ |　 |
　　　　　　　|　|.　　　　　　　　ヽ─　 | 　　　既成、新興を含めた
　　　　　　　| レ┐　　　　　 -二三　 |　　 　　各種の宗教団体も信者を増やした。
　　　　　　　|　　 |　　　　　　　　　　 /
　　　　　　　ヽ=へ　　 ────'''／
　　　　　　┌‐.<　　　　────=､
　　　　　 ,.┴─､＼　　　　　　　　　＼/ヽ
　　　　 /　　　　＼ ヽ　　　　　 ／　）/-/ヽ
　　　　/　　　　　　　 |　　　　 ﾉ┐/ ,.-/　 ヽ
　　　./　　　　　　　　 l　　　./　/ l　"|"/'ヽ |
　　　|　　　　　　　　　 ヽ　 .|　 （　　 ／　ｌ　.|
　　　'|, ﾉ　　,,-,,.､-'"￣｀>ィ.|　　 ）.l´　／|　 |
　　　／　　　　　　　 ／　/　|　　　　/|　|　 ,l､_　　　　＿__....,､┐,,,､
　　 / ／　　　　　　　　ノ　　|.,-─''"ﾉ　 | /,. ,.┴､.､'"　＿,-‐ﾆ／ι､
　　/　|　　　　　　　　　　　// /　‐'"　ノ　 | |　　'　　-─ ､,-つつ-''"
　　|　 |　　　　　　　_,................/　　 =-'"　 //'''''''"/''>......-‐-'"''''ヽ
　　ヽ　　　　　　　 '"　　　　　｀ヽ､ ､　　　ノ　　 / /　　　　　　　　|
　　　ヽ＝─'''"　　　　　　　　　　＼ ''‐-　　　／／　　　　　　　 /
ヽ､ /"´　 ＿　　　　 _　　　　　　　　　　　　　　,,-､　 _.､-=｀ヽ／,.-= ヽ
　　＼　　|　 ｀ヽ ､　|　｀ ヽ ､　　/｀ヽ ､　　 ／　　 |／／　 ||／／´ |/





　　　　　ヽ　,,,,,,,,　 ;;,;;;;;;;;;;;;;,,,/　　　　　　　　　　　　ヽ 　 　 　　/|
　　　　 ﾌヽ_　∪"'=,,,,;;;;;;;;;;/　丿 |　 !-,,,,,____,,,,--;;;ﾌ=|＼_WＷ/ |WWWWWWWWWWWWW／
　　　　　彡＞;,,,,＿_..│　　 /　丿　|;;;;;;;;;;;;;;ン-彡彡=|≫　　宗教など必要ない！　　　　≪
　　　　　　　　　　　　　　ノ　　　　 「,二,,"""　　　彡|≫　　　共産党は　　　　　　　　　　　≪
　　　　　　　　　 __,,,-‐`゛　　　　　 V、 '''ひ`＝-,,,_ノ_ ≫　　仏より上にあるのだ！　　　≪
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ヽ＼,,,_　　.丿　|／MMMMMMMMMMMMMMMMM､＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.│　　゛゛゛~　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　-‐-ヽ　　　　.　| ヽ　　　　丿/　　　
　＼　　　　　　　　 ,,＿__　　　　　　 |　　　　　 / /　　　
　 //　　　　　　／r′　　　　 /　 │　　　　　　 /　　:　　
　/　　　　　　　　（ t;;--;;,,_.　 ..、　.|　　　　　　./　　 :　　
　　　　　　　　　　　　~　""`　^''''_.丿　　　　　./　　:　　　
　　　　　　　　　　　　　　 ,r'′￣　''ヽ　 　,,,,ノ/　　:　　　|
　　　,,　,__,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,,、　 ‘　　　　　　　　/　./　　;　　　 |.
　　 ‖ (　　　　　　　`゛‐-‐'、,,_　　　　 /　./　　/　　　/
　　　'　 ゛゛`＝─--.,,,,,,_　　　./　　　 ./　./　　/　　　/　.
　　　　　　　　　　　　　゛''''　 '' 　　　　　 '　　 .' 　　 /






　　　　　　 　　　／⌒ヽ
　　　⊂二二二（　-ω-）二⊃　共産党に入党すれば、
　　　　　　　　|　　　 / 　　　　　　集団で生活保護申請が出来るお！
　　　　 　　　 （　ヽノ
　　　　　　　　 ﾉ>ノ
　　　　 　　 ... レﾚ


　　　　　 ∧＿∧
　　　　　（ ´∀｀ ） 　けど特に劣悪な環境に対しては、他党を含めて
　　　　 /⌒　　 ｀ヽ 　　全く支援が行われず「棄てられた人々」も存在した。
　　　　/　/　　　 ﾉ.＼＿M
　　　 (　/ヽ　　　|＼＿__E）
　　　　＼ /　　　|　　 ／　 ＼
　　　 　 （　　 _ﾉ |　 / ｳﾜｧｧﾝ ヽ
　　　　　 | 　 /　/　 |ヽ（｀Д´）ﾉ|
　　　 　　|　 /　/　　ヽ（ 　）ノ
　　　　 　(　 )　) 　　　￣￣￣
　　　　　 |　|　/
　　　　　 |　|　|.
　　　　　/　|＼ ＼
　　 　 ∠／





　 　 　　　＿＿＿_
　 　　　／　　 　 　＼
　　　／　 _ノ 　ヽ､_　 ＼　　神も仏も政治も、
　 ／ oﾟ(（●）) (（●）)ﾟo ＼ 　助けてはくれないのかお……。
　 |　　　　 （__人__）　　　　|
　 ＼　　 　 ｀ ⌒´ 　 　 ／



　　 ／￣￣＼
　／　　 _ノ　　＼
　|　　　 （ ●）（●） 　もちろんそういたイデオロギーを
.　|　u 　　 （__人__）　否定した人もいるけどな。
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　
.　 |　　　　　　 　 }　　ある鉱員の家庭には
.　 ヽ　　　　　 　 }　　　　
　　 ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　
　　　/　　　 く　　＼　　　　　　　
　　　|　　　　 ＼ 　 ＼ 　 　　　　　　
　 　 |　　　　|ヽ、二⌒)､　 　 　





　 　　 　 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿__ｨ‐'￣｀ヽ
　　　 　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::::::::::::::ヽ
　　　 　 |　　　　創　　価　　学　　会　　　　　　　|::::::::::::::::::::＼
　　　 　 |　　　　共　　産　　党　 　　　　　　　　　|:::::::::::::::::::::::::＼
　　　 　 |　　　　不　　法　　寄　　付　　金　　　　|:::::::::::::f ＼::::::::}
　　　 　 |　　　　押　　売　　り　　　　　　　　　　　|:::::::::::::|　　ゝ::::|
　　　 　 |　　　　物　　貰　　い　　など　　　　　　|::::::::::::::ヽ　　∨
　　　 　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|ー:､::::::::::ﾍ
　　　 　 |　　　　　お　　　　断　　　　り　　　　　　|::::::::::::::::::::::ヘ＿
　　　 　 |________＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ |:::::::::::::::::::::::::::::::::｀丶、
　　　　　　　　　　　 　　 ＼::::| |:::::::::ィ !{　ﾊ T tｰr ､:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶、
　　　　　　　　 　 　 　　　　` | |ー--ﾚﾘﾙ|rfiﾃ ヽl ｲﾃz rr----――― ' " ´
　　　　　　　　　　　　　　　　 | |　　　 ヾN ゞｿ 　　 ゞｿ//
　　　　　　　　　　　　　　　　 | |　　　　＞:´|､　 -　　,|`:＜
　　　　　　　　　　　　　　　　 | | 　　　 |::::::::| ＞　 イ |::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　 | |　 　　 ＞-､＼!　 !／::,-＜
　　　　　　　　　　　　　　　　 | |　　/´:::::::::::::{二{}二}´::::::::ゝ-､
　　　　　　　　　　　　　　　　 | | 　 ｌ:::::,:-:::::::://::|ヽヽ::::::::::::::::::!
　　　　　　　　　　　　　　　　 | |　 /‐'´::::::::,::V:::::!::∨::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　 　, ' ﾆ}く::／::::::::/:::::／|::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　 |　ｰjヽ＼::::::'"::／ヾ !::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　 ヽﾆj　} 　＼:／ ＼　|:::::::::::::::::::::::::::|
　　　　　　　　　　　　　　　 〈:| |Ｖ　 　　 }>､___..>!:::j::::::::::::::::|:::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　|:!.|:＼　　 ﾉ::L.. , __.!::::!::::::::::::::::!:::::|
　　　　　　　　　　　　　　　　|:!.|::::::`ー':::/　 /　 |::::|:::::::::::::::::!:::::!
　　　　　　　　　　　　　　 　 |:|_!:::::::::::::::/　 /　　|:::::!::::::::::::::::|::::::|
　　　　　　　　　　　　　　 　 |::::::::::::::::::/　 /　 　.!:::::!::::::::::::::::|::::::l
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 |::::::::::::::::/　 /　　　 !:::::|::::::::::::::::|:::::::!
　　　　　　　　 　 　 　 　 　 !:::::::::::／　 /　　　　|::::::|::::::::::::::::|::::::::!







　　 ／￣￣＼　
　／　　 _ノ　　＼　　　
　|　　　 （ ー）（ー）　
.　|　u.　　 （__人__） ……という貼紙があった。
　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ
.　 |　　　　　　 　 } 　　逆に考えれば、こうした人たちが
.　 ヽ　　　　　 　 }　 　大勢鉱員の社宅に出入りしていたということだ。
　　 ヽ　　　　　ノ　 　 　
　 　 i⌒＼ ,__(‐- ､　
　 　 l ＼　巛ー─;＼　
　　 　|　｀ヽ-‐ーく＿）　
.　　　 |　　　　　　l　



　 　　　＿＿＿_　　
　　　／　　 　 　＼
　 ／　　─　 　 ─＼　
／ 　u （●） 　（●） ＼　 　　　押売りや物貰いと一緒にされたら
|　 　　 　 （__人__）　 　 |　）） 　怒る人もいるかもしれないけど、
/　　　　 ∩ノ ⊃　　 ／　　　　無党派無宗教のやる夫には
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 | 　　　　　気持ちはよく分かるお……。
.＼　“　　／＿＿|　 | 　　　　
　 |＼ ／＿＿＿ ／|　　　　　
　 |　　　　　　　　　 ﾉ　　　
　 ヽ　　　y　　　　/　　　　
　　 ＼　/　　 　 /　　　　　　
　　　　/　　　／　　　　　　　
　　　（_＿＿）_） ））　





　　　　　　/ヽ 　　　　　　　/ヽ　　　　おら、生活保護寄越せ！
　　　　　/::::::::ヽ＿＿＿＿/:::::::ヽ 　　　 もっと優遇せんかい！
　　/　 /　　::::＿生保ゴロ:::::::.＿.＼ 　
　///／:::::: /　　。＼ヽ ｖ.._/。 ＼　:::＼' 　ゴルァ
///|::::　　 ／￣￣ /＿＿_√￣￣＼　ヽ
///|:: :::::. 　　　　/|ｰｰｰｔ ヽ ヽ..　:.:::::::::.　|　 　　 ＿＿＿＿＿＿＿
///|.::::: 　　　　　 ! |/ヽニ⊃| |　　　　:::　|.//// |
///|::. 　　　　　 | |::::T:::| 　| | 　　..　: 　 /.//// |　ゆ、許してください。
/＿丿:::: 　　　　 ├^^^^^--∧ 　::　:／//∧//|
／::::::::::::::::::::　 　　　　　　../ ::ヽ 　　＼　/　ヽ、|／￣￣￣￣￣￣￣
::::::::::::::::::::　　　　　　　　　/　::::ヽ⌒ヾ⌒ヽ　 ::::ヽ　 　←役所の人
::::::::::::::::::::　グリグリッ／　　　 ..(.....ノ(....ノ　　::::／ ヽ　
::::::::::　 　　　　　　 　 |　　　　　　　　　∪　　.:（....ノノ　）） 　　しかし一部では、
::::::::::　　 　　　　　　/￣￣ヽ ∪　　　　 ::::::::::::／`ヽ 　　　　生活保護を濫用して労働意欲を完全に失い、
::::::::::　　 　　　（（　(＿＿_..ノ　　 　　　::::::::::::::(....ノノ　）） 　　役人への恐喝が行われたこともあった。
　 　 　　　　　　　　　　ヽ ﾉﾉ　　　　　::∪:::::::::::::ノ 　　　　　




＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　当時の小学校では
============================　　　　　　　　　　　　　昼食の時間になると……
　　　　　　　|ﾟ￣￣￣ﾟ|　　　　　　 ｜　　 ＿＿＿＿＿_＿＿＿＿＿_＿＿
┌──┐　 ￣￣￣~' ┌──┐　|　 　 |┌───┐|┌───┐|1-A |
│====│ 　 □ □ 　 │三三│　|　 　 |│／.／ . │|│／.／ . │|￣￣
│三三│ 　 □ □ 　 │三□│　|　 　 |│／　 ／│|│／　 ／│|　　　　　＿＿
│[][]::::│ 　 □ □ 　 └──┘　|　 　 |└───┘|└───┘|　　　　　|!┏ﾟ|
└──┘　　　　　　l三三!　　　　 |　 　 |:[l 　 　 　 　 | 　 　 　 　 l]:|　　　　　||⌒||
============================:　　 |　 　 　 　 　 |　 　 　 　 　 |　　　　　||消||
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　 　 　 　 　 |　 　 　 　 　 |　　　　　||〓||
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |　 　 　 　 　 |　 　 　 　 　 |　　　　　￣￣
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　／　　　弁当を食べる子どもたち
　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿　　　　 　 　　　 ＿＿＿＿＿＿
　　　　∧_∧　/　　　　　　　　 /|　　　 　　　　 /　　　　　　　∧,,∧
　　　 （;; ﾟд）　　　 　　　 　　.//l　　　 　　　　/　　　　　　　ﾐ^Д^　彡
　　　 （;;;;;;;#ヽ≠/　　　　　　 //r--┐　　r- /　　　　r,---/⊂　 　）
　　　　（;;;;;;/　　　　　　　 .　//　~l_l~ .　∧__∧　　　　'――'∧_∧l
　　　　 lﾆ/　　　　　　　　　//　　　　　（　^Д）　 　 　　 　 （　　=）
　　　　　/　　　　　　　　　//r--┐　　 （　　　つl￣~l ヽ≠/　　　）
　　　　 /　　　　　　　　　//　~l_l~　　　　l　　　　 '‐‐'






:::::::::::::::::::::::::::::::: : :: :: : ::: : :　　　　
::::::::::::::::::::::: : : : :: 　　　　　　　　　　　
:::::::::::::::::: : : :　　　　　　　　　
:::::: ::: : : :　　　　　　　　　　　　　
::::: : : :: : ∧＿∧　　　　　　　絵本を読む子どもたち
: : : : : 　.(´･ω･`)ｼｮﾎﾞｰﾝ　　　　
＿＿＿ ｌ⌒i⌒⊂）＿__　　　　
　　 　／ ⌒'⌒　　 　／　　　　
＿_／＿＿＿＿＿／||　　　　
＿|||＿＿＿＿＿||／||　　　　　
　 |||　　 し し 　 .|| 　||　







　　　　／￣￣＼
　 　／　ヽ､_ 　 　＼
　 （●）（● ）　　　 |
　　（__人__）ﾟo　 　 │ 　　……に二分された。
　　 (,｀⌒ ´　　 　　 |
　　.　{　　　　　　　　| 　　弁当を持たされない子どもたちは、
　　　 { 　 　 　　　..:/ 　　　絶対に弁当を食べる子どもたちの方を
　　　　` ー　　　　 ＼ 　　　振り向かなかったという。
　 　　/　　　 ＿　　 　l
　　 / ￣｀Ｙ´ 　 ヾ;/　 |
　 ,|　 　　|　　 　|´　 ハ
　 |　　　 |　　　 |-‐'ｉ′l
　 |＿＿ | 　 ＿| 　　７'′
　（　　 （　￣ノ ｀ｰ-'′



　 　　 　　＿＿＿_
　 　　　／　　 　 　＼　　　
　　　／　 _ノ 　ヽ､_　 ＼　　　育ち盛りの空腹は　　
　 ／ oﾟ(（＞）) (（＜）)ﾟo ＼　　本当に辛いもんだお……。
　 |　　　　 （__人__）'　　　　|　　
　 ＼　　 　　｀⌒´ 　 　 ／
　／　　　　　　　　　　　＼




　　　　　　　　 ＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　 ／　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　　　 ／　　　　　　　　　　　　　　　　 ＼
　　　　　 /＿＿＿＿＿＿∧＿＿＿＿＿＿|
　　　　　　 |：：：/　　　　　　　　　　　 ヽ：：：|
　　　　　　 |：：/　／　　　　　　　　＼　ヽ：：|
　　　　 ＿|：/ ／　＿　　　　　 ＿　 ＼ ヽ：|＿
　　　　 |　|　　　 （ ●　　　　 　● ）　　　　|　|
　　　　 ＼|　　　　 ￣　　Ｃ　　 ￣　　　　　|／　　行てきま〜〜す！
　　　　　　 |　　　　（＿＿＿＿＿＿　　　　|
　　　　　　 |　　　　　　＼　　　／　　 　　 |　　　　ドン♪
　　　　　　　 ＼＿＿＿＿＼／＿＿＿_／




　　 　　　　/:::::::::::::::::::::＼
　　　　　 /::／''￣^~''ゞ､ﾍ
　 　　　　|:/ ,--､　_, -､ﾐ:::!
　　　　　 l:i　,ro､　 ｨo,､　|:|　ちょっと！
　　　　　 l:{　 ~ ﾉ　､~　　ri　
　　　　　 ﾞl:.ヽ　`ﾟ__ﾟ ヽ　 ｿ　　あんたも学校行くより
　　　　 ,r''ﾄ､　 〈￣ ）'　/　　アルバイトでもして家計を助けなさい！
　　 ,／　 ヽ＼　`ﾆ'　 /　`ヽ
　 /　　　　 ﾞヽ `ー- '､::::　　ﾞl





　　　　　　　　　　　　293 名前：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします　2009/02/07(土) 23:47:12.58 ID:LliwNToo

　　　　　　　　　　　　こうした歴史の上に、「水際作戦」で生活保護申請者を追い返して（あるいは受給を打ち切らせて）、
　　　　　　　　　　　　餓死すると喜ぶという北九州市（末吉興一前市長時代）の凄まじい行政が
　　　　　　　　　　　　生み出されたわけか…

297 名前：以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします[] 投稿日：2009/02/07(土) 23:52:42.88 ID:U2qH5xso

>>293
たぶん本編で触れますが、後の筑豊は
「生活保護が最大の産業」といわれるほど逼迫します。
行政としては負担の大きさが他都市と比べて
並大抵ではなかった、という面もあるようです。






　　　　 ＿　　　　　　　 　 　 　＿　　　　　　　　　 　　 __
　　　　|＼ ￣￣￣＼　　 　 　|＼ ￣￣￣＼　　 　 　|＼ ￣￣￣＼
　　　　|ヽ|二二二二|　　　　　|ヽ|二二二二|　　　　　|ヽ|二二二二|
　　　　　 |　 　 　 　 |　　　　　　 |　 　 　 　 |　　　　　 　|　 　 　 　 |


　 ＿　　　　　　　　　　　 ＿　　　　　　　　　　　 ＿
　|＼ ￣￣￣＼　　　 　 |＼ ￣￣￣＼　　　 　 |＼ ￣￣￣＼
　|ヽ|二二二二|　　　　　|ヽ|二二二二|　　　　　|ヽ|二二二二|
　　 |　 　 　 　 |　　　　　　 |　 　 　 　 |　　　　　　 |　 　 　 　 |

　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　 　 　 |＼.￣￣￣￣＼∧ ∧　　今日もフグ田は欠席か……。
　　　　　　　　　　　 　 　 |　 ＼＿＿＿＿(*　　)
　　　　　　　　　　　 　 　 |　 　:| 　 　 　 　(|　　|
三三三三三三三三三三＼ 　| 　 　 　 　 |　　|〜三三三三三三三






　　　　　 　　　　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　　　 　 ノし. u:_ノ｀ ,,＼.
　 　 　 　　 　　　/⌒`　 （ ◯）（Ｏ):
　　　　　 　 　 　.:| 　　j（ 　　（__人__）　アルバイトを強いられたため
　　　　　　　　 　:|　　 ＾　　､｀ ⌒´ﾉ:　　　学校に通えない子どももおり、
　　　　　　　　　　|　　u; 　　 　ﾞ⌒}:　　　ある学校では生徒の40%が長期欠席していた。
　　　　　　　　　　ヽ 　 　　ﾟ　　" }:
　　　　　　 　　　　 ヽ　:j　　　 ノ:　ｉ |ｉ　|　　　
　　　　　　　　　／⌒　 　 　 ヽ　 | ||　|　　|
　　　　　:: ／￣￣ヽ :: 　 　 　 ＼　|| 　 　 |i
　　　　:: （｢　　　 ｀rﾉ ::　　　　　　＼　　　||i　　＼
　　　　　:: ヽ　　　ノ ::　　　　　 　 　 ＼　　　　 　 ＼
ガタッ！　　|　　 | r 　 　 　 　 ｢＼　　 ＼　　　　 　 ＼
　　　　　　　|　　 | | 　　　　　 ﾉ　　＼　　 ＼＿＿　　　＼
　 　 　 　 　 ヽ＿ノ　　 　 　 /||| l　　 ＼_, 　 　 　 ｀ヽ　　 ＼
　　　　 || ｉ　　/　　　　 　 　 | ||| |　　　　(＿つ￣と_ノ)　　　 ＼
　　　　 || ||　 |　　　　　　 　 | ||| |　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ＼



　 　　 　　＿＿＿_
　 　　　／　　 　 　＼　　　
　　　／　 _ノ 　ヽ､_　 ＼　　　これじゃ明治時代と
　 ／ oﾟ(（＞）) (（＜）)ﾟo ＼　　　　同じじゃねーかお……。
　 |　　　　 （__人__）'　　　　|　　
　 ＼　　 　　｀⌒´ 　 　 ／
　／　　　　　　　　　　　＼




　　　|:::::::::::::::::　　　____________　　　　:::::::::::|
手 　|:::::::::::::　,. '":::::::::::::::::::::::::｀ヽ.　　:::::::|　頭　　ど 　　　　　　1959年12月
遅 　|::::: 　／::::::::く:::::::╋::::::::>:::::::::＼　 ::|　で. 　 こ
れ　 |::::　〈:::::::::;:::--- ､─ｧ -- ､:;:::::::::〉 :|　す 　 が
で.　.|::::: 　,〉'"　　 　　 ｀'´　　　 　｀ヽ!　 :|　か　, 悪
す 　|::::　/ 　 /　 ﾊ　　ハ　ヽ ヽ　､ 　',　 |　　゜　 い
ね.　|::::　i　　,' 　/!__i_, !'　! ,_ﾊ__ﾊ　', 　!　',　　　　ん 　　　　　九州大学医学部診療班が
　 ゜/::　 ﾉ.!　!　/,ｨ-ｧ!､!　ﾚ',ｨ-=!､!　i　ﾊ　 〉　　　で 　　　　　　　筑豊地帯を巡回したが
´＼|:: 　〈 ﾉ Yﾚﾍ''ゞ-'　 　　 ゞ-''/ﾚ' ﾝ　∠,　　　す
::::　　　　〈 ﾊ 　!ﾊ."　　______ 　"ﾊ ﾊ !　　　!　　　 か
:: 　　　　ノ､ ｀ｧ'_」＞､._｀ー' ,,.イ/ｲ､ノ　　　 ヽ.　　？
　　　　 /　｀ｧ''´　', 　 ヽ干´ン::::::::::::｀ヽ.　　　｀''ー─
　　　　! ヽ/ 　 ,y　ヽ､.　.,!':::::::::．y::::::::::::',
　　　　〉r〈_,.-､7-､　　Ｙ十::::．::::::i::::::::::::::〉
:　　　　ﾚ＾iY⌒ヽ,ｲ'ヽ-!　.|::::::::::::::;ﾊr､::::Y
:: 　　　　　'!　,ｨ〈 ｀ｙ'´｀ヽ!::::::::::::/´⌒'/'



　　　　　　　　　 ,６
　　　　　__,. --‐ | ‐-- .､
　 . 　 i(´)　 　　￣ 　 　 ｀ヽ
　　 　l´l.　　　　　ﾄﾞｸﾀｰ 　 l　
　　　 |Ｊ　　　 r'⌒ﾞｉ　i'⌒ﾞi　|　　　　「結核や貧血、栄養障害、皮膚疾患の罹患率が高く、
　　 　| _　　　└O┘└O┘|　　　　　貧困からくる病が甚だしく蔓延しており、
　　　（.6｀.　　　　 　 ￣ﾞ）　 |）　　　　これに対して単なる医療は無力である。
　　　 | ´　　 　 ,､__ｧｰ‐'､__, |　　　　　強力な社会保障的手段による貧困の追放、
　　　_|　　　　　ｼ､__,.-､__,ﾉ |　　　　　生活水準の向上をはかることが何よりの先決問題である」
-一'7 ヽ　　　　　　ー‐　　.ﾉ｀ヽｰ--
　　/　　lゝ､　　　（￣￣￣ '　　ﾞー-ri
　　>　　|　 ` ｰ-ｧ-￣て_　 　 　 　 | |
　　ヽ.　 |　　 ／ゝ､ノ、(_　　　　　　l |




　　　　　　　　　　　　　　　／.:.:.　　　　　　　　 ＼
　　　　　 　 　 　 　 　 　 /:,:.:.:　 ／　　　ヽ　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　 /.:.l:.:.:/:/　　　:/ 　',　:l　　 ヾ`ｰ
　　　　　 　 　 　 　 　 /!:.:.|:.: l/　 〃 /　j　}　:|　 　 ﾊ
　　　　　　　　　　　　/ｲ:.:.i|:.:.jL∠/_/ | /l.ﾑ_/|　l 　ｌ }
　　　　　　　　　　　　　N:.ﾊ:.:.:lｨfｱﾄ/　ﾚ　ｨ=ﾄ | /| ∧j
　　　　　　　　　　　　　　ヽﾑ:.} c;_j　　　　c;ﾘ ﾙ iﾚヽ
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 `ﾍ:ゝ　　　 .'　 　 小/　　　……と報告している。
　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 ヾ:{＞､ _　ｨ＜}/|/
　　　　　　　　　　　　　　 _, ｨr'´ヽ｛ __＿`}　ヽ､_
　　　　　　　　　　　　　／| l:|　　　| =＝=|　　 |:lﾞヽ
　　　　　　　　　 　 　 /　 | l:ｌ　　　l 　 　 l　　 l::ｌ　l
　　　　　　 　 　 　 　 l　　ヽﾊ　 　 l　 　 l　　//　 |
　　　　　　　　　　　　ハ　　ヾヽ　　l　　 ｌ　 //　l　l
　　　　 　 　 　 　 　 |　ﾍ　 l　ヾ＼ ヽm/ ,／　V　:|
　　　　　　　　 　 　 ﾉ　　＼|　　`ﾄ,＼V／| 　 │ ､|
　　　　　　　　　 　 {/￣＞‐ｧ､　 j__≧i≦ !,ｨ彡三>ヽ
　　　　　　　　　　　j　 /{　`ﾍ三三三ミ=彡＜＿/　 }
　　　　　　　　　　　{　　 ＞ー‐'"ト-- (＾ｰ'⌒　〉　__ﾉ
　　　　　　　　　　　`ｰ‐ｲ　 　 　 |　{ {　{T'┬='ｰく |
　　　　　 　 　 　 　 　 | |　　　 ∨　 〉〉〈(　j　　　 }|
　　　　　 　 　 　 　 　 Ｋ_／x'⌒{＼'-' ‐}>└r‐xﾍ}|




　　 　　　／￣￣￣＼　　　
　　　　／　─　 　 ─ ＼　　　
　　 ／　 （○） 　（○）　 ＼　　どうして……
　　 |　＼ 　（__人__） 　／　|　　どうしてこんな劣悪な炭鉱が存在したんだお？
　　 ＼　|　　 ｀⌒J´ 　|　／　　
　　 ／ 　 　 　 　 　 　 　＼　




　　　　　 　 ／￣￣＼
.　　 　 　 _ノ,､ ＼_　　 ＼
　　　 　 ( ●）（ ●）　 　 |　　石炭による利潤が低下していく中、
　　　　　（__人__）　　　　 |　　経営者たちはいかに経費を抑えるかに腐心した。
　　　　　(｀⌒ ´　　　　　|
　　　 　　{　　　　　　　 |　　その結果が炭鉱環境の悪化、
　　　　　　{ 　 　 　 　 /　　　鉱員への一層の圧力の強化となった。
　　　　　　 ヾ　 　 　 /
　　　　　　 ｿｇﾍ二ﾆ=7⌒￣"⌒￣〆"⌒ﾆつ
　　　　　 ∧ii/　oィ/"　　〃　　（乙ﾉ≠＾ｿﾉ
　　　　　/ .|/／＝ ゝー─〜ﾞ─‐ﾞ〜'´
　　　 　 l 　|｡　　 　 ｀~/
　　　　 /　|｡　　 　 　/
　　　 /ｿ　|｡ 　 　 　 （
　 　 / ﾘ∠＼＿＿__ﾆゝ







　　　　　　 　 　／⌒ヽ
　　 ⊂二二二（　´ω`）二⊃　　それでも……
　　　　　　　　|　　　 / 　　それでも働かなきゃ食えないお！
　　　　 　　　 （　ヽノ
　　　　　　　　 ﾉ>ノ
　　　　 　..........レﾚ




　　|￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣|
　　|￣￣.|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|
　　|￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣| 　
　　器器器器器【　　○○　炭鉱　　　　○×△　　　】器器器 　　
　　|￣￣.|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣|￣￣| 　
　　|￣|￣￣|￣￣|￣￣|.￣￣￣|￣￣￣.|￣￣|￣￣|￣￣|￣|
　　|￣￣|￣￣|￣￣|￣　　　　　|　　　　　￣|￣￣|￣￣|￣￣|
　　|￣|￣￣|￣￣|　　　　　　　　|　　　　　　　　|￣￣|￣￣|￣|
　　|￣￣|￣￣|￣|　都合により閉山しました。|￣|￣￣|￣￣|
　　|￣|￣￣|￣￣|　　　　　　　　|　　　社長　　|￣￣|￣￣|￣|
　　|￣￣|￣￣|￣|　　　　　　○ | ○　　　　　　|￣|￣￣|￣￣|
　　|￣|￣￣|￣￣|　　　　　　　　|　　　　　　　　|￣￣|￣￣|￣|
　　|￣￣|￣￣|￣|　　　　　　　　|　　　　　　　　|￣|￣￣|￣￣|
　　|￣|￣￣|￣￣|　　　　　　　　|　　　　　　　　|￣￣|￣￣|￣|




　　　　　 　　　　　　　 　　　　 　 　 _,.＞
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r "
　　マ　ジ　で　！　？　　　　　　 ＼　 　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　r-''ニl::::/,ﾆ二 ｰｰ-- __
　　　　　　　　　　　　 　　　　.,／: ://　o l !/ /o　ｌ.}: : : : : : :｀:ヽ 、
　　　　　　　　　 　 　 　 　 ／:,.-ｰl { ﾞ-"ﾉﾉl ｌ. ﾞ ‐ﾞﾉﾉ,,,_: : : : : : : : : :ヽ、
　　　　　　 　 　　　　　ゝ､,,ヽ /;;;;;;;;;;ﾘﾞ‐'ｰ＝" ＿゛ =､: : : : : : : :ヽ、
　　　　　 　 　 　 　 /　　＿________｀ﾞ ｀'-- ヾ_____--⌒　　　 　`-: : : : : : : :
...-''"│　　　 ∧　 .ヽ.　 ＿_______　　　/　　 ____ ---‐‐‐ｰｰ　　　 ＼: : : : :
　　　　!　　 / 　 .ヽ　 ﾞ,ゝ､　　　　　　/　　____＿___rｰ''"￣''ｰ､　　　 `､: : :
　　　　.ｌ.／　　　　　V 　　｀'''ｰ-、__/__r-‐''"゛　　　 ￣￣　 　＼　　　ﾞl: : :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ｌ　　　　 .,.. -､、 _ ‐''''''''-、　 　 ｌ　　　!: :
　　　　　　　　　　　　　　　　　　｜　　 ／ 　　 .| .!　　　　 ｀'､　　|　　　l: :
　　　　　　　　　　　 　 　 　 　 　 ｌ　　 |　　　　 .ｌ,,ﾉ　　　　　｜　 !　　　!: :
　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 　 / 'ﾞ‐'''''ヽ、　.,,,.. -''''''''^^'''-、/　　l　　　!: :
　　　　　　　　　　　　　r―- ..__ｌ＿__ 　　 ｀´　 　 　 　 　 　 ｌ 　 / 　　/: :
　　　　　　　 　 　 　 　 ＼　　　　　　｀ﾞ^''''''―- ..___＿＿＿/_／　　 /: : :






　　　　　　 / ｀ヽ
　　　　 　 (lll'ω`)　　今日になっていきなりとか……。
　　　　　／|　 /＼ 　　せめて前もって言えお……。
　　　 ／　（ヽ ﾉ　 ＼
　　　　　　ﾉ>ﾉ
　　　　..... ﾚﾚ





　　　　　 ／￣￣＼
　　　　／　　　 _ノ　＼
　　　　|　　 　（ ●）（●） 　1950年代後半からは各地で閉山が続いていく。
　　　 ｜　　　　 （__人__）　鉱員たちは当日、突如としてその事実を知らされる。
　　 　 |　　　　 　|r┬| .}
　 　　 | 　 　　　 |　| | } 　　だが炭鉱の寮に住む者は、どこにも行くあてがない。
　　 ,..-'ヽ　　 　　｀ﾆﾆ }
　 ./::"::::`ヽ､.,＿＿ __ノ ﾞ
　/::i::::::::::::"'弋'!ｰ',イ>|'_ノ´｀ｰ -,,＿ _
. }:::ﾞ|::::::::::::::::::::~ﾞ:_戈;f"　 、　　　 ｲ/ `i
/:::::::!;:::::::::::::::::::/',r.ﾃ　　　 ＼xｰ.ｫ､__ノ
::::::::::::ヾ!:::::::::::::l .l r'　　 `　､_冫y"
:::::::::::::::::＼o:::::l .ﾄ、　 ヽ,＿ﾉ"ｰ'
:::::::::::::::::{::::{＼代 l>ｰ､,_ノ


　　　　　　　＿＿＿＿＿_
　　　　 　／　　＼　 　 ／＼
　　　　／ 　し （＞） 　（＜）＼　　何だか既視感のある話だお……。
　　　　|　∪　 　 （__人__）　 J |
　　　　＼　　u　　 ｀⌒´　 　／　
　　　　ノ　　　　　　　　　　　＼　






　　　　　　　　　　　　　　 ／
　　　　　　　　　　　　　 <
　　　　　　　　　　　　　／　ﾋﾞﾋﾞﾋﾞ
　　　　　　　 ＼_＼_＼
　　　↓発電所の人＼ ＼
　 ∧＿∧　　 ＿＿|＿＿＿　閉山した炭鉱の寮には、
　（　´∀｀）. 　 |　|::::::::::::::::::::::| 　送電停止するしかないモナー。
　（つ　　 つ／　|::::::::::::::::::::::|
　／￣￣￣≡　.|;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:|
　|　　　　　　　　|::::::::::::::::::::::|



:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｡:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::☆ ::::::::::::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｡ ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾟ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::o:::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.::::::::::::::::::::::::ﾟ:::::::::::::::
::::::::::::::::::: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :::::::::::::::::::::::
:::::::: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :::::::::::::::::
:::::
::　　　,,　　　　　　,,
:::　　　　　∧∧　電気が止まっちゃった……。
:::: ''""｀` (*ﾟーﾟ)　　　でもどこへも行けないし、
:::: 　,,.　　( っ[]c　　未払いの賃金も貰えそうにないし、
::::::: 　　　と＿_,）　　どうしよう……どうしようもないや……。
::::::::::　''""｀　　　''""`｀
::::::::::::::　　　''""`
::::::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::





　　　　　　_＿＿__
　　　　 ／∧＿∧ ＼
　　　./ 　<　・∀・）､ ｀、　　一部の町では
　　/　/＼ ＼つ　 つ、ヽ
　　|　|　　,＼ ＼ ﾉ　　|　|　　「失業者を入浴させると湯が汚れる」
　　ヽヽ 　レ ＼ ＼ﾌ /　/
　　 ＼[失業者禁止]' ／　　　という婦人会の反対を受け、
　　　　ヽ､ _＿＿_,, ／　　　　浴場の使用を禁止された人もいた。
　　　　 　　｜｜
　　　　 　　｜｜



　　　　　　　　　＿＿＿_
　 　　　　　　／ノ 　 ヽ､_＼
　　　　　　／（ ○）}liil{（○）＼
　 　　　／　　　 （__人__）　　　＼　　　失業したら風呂にも入れない、って
　　　　 |　　　ヽ　|!!il|!|!l|　/　　　|　　どんな差別だお！　困ったときは助け合いだお！
　　　　 ＼　　　　|ｪｪｪｪ| 　 　.／l!|
　　　 　／　　　　　`ｰ'　 　　.＼ |i　
　　　／　　　　　　　　　　ヽ !l　ヽi　
　　 （　　 丶- 、　　　　　　 しＥ　|そ
　　　　`ー､＿ﾉ 　 　 　 �煤@l､Ｅ ﾉ　<




　 　　 ／￣￣＼
　 　／　　 _ノ　　＼
　 　|　　　 （ ー）（ー）
.　 　|　　　　 （__人__） 　もっともこうした窮乏は
　 　 |　　　　　｀ ⌒´ﾉ　　　主に中小炭鉱に見られたもので、
　 　.ｌ^l^lｎ　　　 　　}　　三井三池をはじめとする大手炭鉱では、
.　　 ヽ 　 L　　　 　}　 　これほど甚だしい衰退はなかった。
　 　　ゝ 　ﾉ　　　ノ　　　　　　　　
　 　／ 　 /　　　＼
　 ／　　 /　　 　 　＼
. /　　 　/　　　　　|ヽ、二⌒)､
　ヽ＿＿ﾉ



　　　　　　　　 ,. -──　 .
　　　　　　 ／　　　　　　　｀ヽ
　　　 　 ／　　　　　　　　 　 　 ＼
　　　　/　　　　　　　　　　　　　　 ',
　　　　!　　　　　　　　　 　 　 　 　 l 　　　「大手炭鉱の長屋街にあふれるあの明るい
　　　 ;　　　　　　　　　　　--‐‐ .' 　= 　　　解放的な親和感の影すらもここにはなかった。
　　　 ﾚ ⌒ヽ'' ‐‐ - ,,__　　 rｯｒ⌒ ;ｒｧr ､ 　あるのはただ病的なまでに強い疎外感覚に包まれた
　　　　{ ﾚ ゝ　　　　　　 ﾞ '' ‐ｌ 　 ﾊ/ 　 ! 　氷のような孤独と、泥のような無気力と、
　 　 rハ　 ゞ　　　　 　 　 　 ヽノ　 :. ノ 　　もはや救いがたく高じた被害妄想的な
　／　{　 ヽ .__　　　　　 　 　 ﾍ - ､ﾉ 　　　恐怖心ばかりであった」
/　!:::::ﾊ　　　　　　　　　　　 ｯﾂ;竺ヾ
　　l::::::::＼　　　＼　　　　 y''ヽﾆﾌi}!
　　 l::::::::::::＼　　　＼　 ,;ｨ{,.　ｧ;ｧ;}} 　　（上野英信「追われゆく坑夫たち」より）
　　　!::::::::::::::::::::....__　＞州川州i}}
　　/　l::::::::::::::::::::::::::::::::/''ﾂ彡州'
　/　　 ｌ::::::::::::::::::::::::::::::|　 ヽ　　＼
/　　　 ﾊ::::::::::::::::::::::::::::|　　/　　　 ﾊ



　　　　　　　 　　　 ／￣￣＼
　　　　　　　 　　／　 _ノ　ヽ､.＼
　　　　　　　　 　|　　（●）（●） |　　　こうして苦境に喘ぐ筑豊地域は
　　　　　　　　　 |　　 （__人／,〉.|
　　　　　　　　　 {　　　´フ´ ./._ }　　　「黒い飢餓の谷間」
　　　　　 　　　　ヽ　 .／,二ニソ}
　　　　　　　　　　_ヽ/　 ,-― ､}ﾉ　　　と呼ばれた。
　　　　　　　　 ／:;:{'　　 ノｰﾍJ:;:;ヽ
　　　　　 　 ／:;:;:;:;:;|　 _,イ{:;::;:;:;:;l:;:;}
　　　　　　/:;:;:;:;:;:;:;:;:＼＿/:;:;:;::;:;i:;/＼
　　　　 　 {:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;〈:;:;:;:;:＼
　　　　　　ﾍ:;:;:;:;:;:;:;:;／:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:i;:＼:;／ヘ、
　 　 　 　 　 ￣￣7:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l;:;::;ゝ、`ｰj
　　 　 　 　 　 　 /:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l:;:;:;:;:;:＼~
　　　　　　　　　/:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|ヾ:;:;:;／



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／´￣￣￣ ￣ ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／　　　　　　　　　　 ＼
　　　　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 ／:::::　　　　　　　　　　 　 ＼
　＿＿＿＿＿＿＿ +　 　 　 ／::::::::: 　　　　　　　 　 　 　 　 ヽ
　|ｉ:¨￣ ,、　　 ￣¨.: i 　 　 　 |:::::::::::　　　 　 　 　 　 　 　 　 　 |
　|i:　／ﾍ:＼　　 　 :i| 　 　 _　|::.:. : :　　 　 ,,ﾉ:..:ヾ、　　　　　　　| 　　　「花と龍」の時代は
　.|i:〈｀_､/´_｀>.、　 :i|　,.r:;'三ヽ:: :: .　ｰ'"´ 　 ,,､ 　ｰ‐‐,,　　 　 /｀､ 　　はるか遠くへ過ぎ去ったんだお……。
　 |ii~~'､;'´`,'~,;~~~~:i|;ｲ:;:":::::::::::＼;;｡（ｰ一）　　　（ｰ一）｡;:;:. ／:::::　ヽ
　 |ｉ｀::;:':::::;::;:'::::::::::;.:i|`｡⌒/7, -──〜 ､（___人___,）"⌒;;::／::|:::::〆::＼
　 |i::::::;:':::::::::::::::::::::::i| ::::://,::::..　 　 " ニﾆヽ､⌒ij~";_ ィ /:::::::|:::::〃::: : ヽ
─|｀ー＝===＝一 | ::::::|_|;;､:::._＿y-ﾆﾆ'ｰ-ｧ ﾟ‐─'───┴──────　‐




　　　　　　,;　⌒ 　⌒　 ⌒ ヽ
　　　　 （　　　　 ＿＿＿＿_　)
　　　 （　　　／　　　　　　　　ヽ
　　　（　　　ｌ　　　⌒　 　　　⌒ヽ
　　　（　　　ヽ　, ―― ､　 , ―‐‐､
　　 　（　　　〉=| (　・ ) |⌒| ( ・ ) |
　　　　（　　|　　ー―‐'　　ヽ ―‐'
　　　 　ヾ（6 ヽ　　　　(　 :::::） ､ ）　 　　「青空ああ　悲しくもああ　別れ来て
　　　　 　　ｌ　　　　＿＿＿＿＿__)　
　　　 　　　 ｌ　 　 （　　　　＼|ﾉ'　　 　　見る青空よ　我胸淋し」
　　　　　　　| ヽ 　 ￣￣￣￣ノ
　　 ＿＿／ヽ＼￣￣￣￣| ｌ＼＿
　￣　　　＼　ヾヽ　　　　 //| 　　 ￣



　　　　　　　　　　　,.. ィゝ-r,､.. _
　　　　　　　　　　／ r ､./　l　-､　｀ヽ
　　　　　　　 　 /　　 ｰ' !　 !　ｰ'　　　ヽ
　　　　　　　　/ 　 　 　 !　 !　　　　　　 ゝ、
　　　　　　　 (ヽ、　f ヽ!|　 |　f ヽ　　 ‐' ｨ、　　「降る雨を　眺めてあれば　うら悲し
　　　　　　　 (1｀‐ ､ ﾆ ノ⌒ヽ ﾆ _　- '´ノｨ
　　　　　　　 l　｀ヽ､.　 l　　　l￣ _,.. - ´　 !　　　想いは遠き　在りし日の母」
　　　　　　　 ヽ、　　 ｀ ｀ー´ ￣　　　　ノ
　　　　　　　　/｀ヽ-　_/　!　ヽ＿　ィ ´_ゝ
　　　　_ ,.、　 /￣ヽ　 'ｰ ^ ｰ'　　 /´　　l　　 ＿
　　　l　 7 l＼|　,. --ヽr‐ ⌒ｰ〒/== ､　j ィ´ l｢　 l
.　　 l　 l|　||　}/　　　 ヽー‐ フ´　　　 ヽ! ||　 ll 　 |
　　 |　 |l　_ヽ !　　　＿ ヽー/　 　 　 　 | jﾉ　　!　 l
　　 !　 ! 〃ヽ|　, イ-、 7ﾄlﾆﾚ 7=,- 、　j |〃ヽ. |　 |
. 　 |　 || ﾄ、ﾉ|Vir-､ヽj ﾚ/ﾆﾄ､ !ﾉ , -ヽ/ .|l　_ﾉ　!　 |
.　 └＝ー‐ '´ ｀ ＝-ｰ'′　ヾ=ヽﾆ´'´｀'┴-=='L=-'



　　　　　　　　　　　,,,_　 _ｧｭ,,..__
　　　　　　　　ィﾁｭ::ミﾐ:.:三彡:.:: :.:.:ヽ
　　　　　 　 /::彡'':.: :.::/:.:{{.::r‐‐ ::_:.: :.:..､
　　　　　 ,ｨ/:.: /:..: ::{{:..川||::!　　　　 ヾ::;;:､
　　 　 ,ｨ:.: ::.: /:. ::川:.:ヾ:.:.!{::　　　　　　ヽ::!　 　「咲いた花なら散らねばならぬ、
　　　///:.: :.:.:||ll: :.: .::.:.:ヾ::.::.i　　　　　　 ':!　　　酔うた酒ならさめねばならぬ、
　　　!:|:.:::ミ:: :.;;;川:.: :.:巛､ヾ::! ､　　　 　 　l　　逢うた仲なら別れにゃならぬ、
　　　ﾞ::ミミh::. :;:.::||l|:.:: :.}}::!l {{ ヾ　　_,,...ｨ r'' ､　　花は桜木散るほど咲くな、
　　 　 ﾞ::ミﾐ:.: ::.;:.:ミミヾ:.: :.:| ヾ､　 '´　　,　 ﾏ　　酒はシャンパン、さて正宗よ、
　　　　 ヾ:: .:.:ミミ三 :.:州ﾘﾘ　　　 _,,..rﾃ'　　ヽ　　さめるほどなら初手から酔うな、
　　　　　 ヾ::;ｨ'´￣｀''ヾ州!　　　　　　　　 ,.　 ヽ　　人のあわれは博多の小女郎、
　　　　　 　 ﾞﾚ'⌒ｒ ｨ　,;;. ..　　　　　　　 .:'　,rｨ ’　　笑うた後では泣かねばならぬ」
　　　　　　 　 ヽ　し　 :.: ..　　　　　　　　 ､　 ヽ
　　　　　　　,,ハ｀ｰ- ..ｨ　　　　　　　 　 　 _,.. ｨ
　　　　　　ｨ:::!　＼　　　ヽ.　　　　　　　　　 ィ{:::...
　　 　 　 /:::::!　　 ＼　 　 ｀ - ..__　　　　 　 丿::::::ヽ　　（全て当時の鉱員が詠んだ歌）
　　　　／:::::::ﾍ　　　 ＼　　　　　 ` ーｧ-一'::::.:::.:::.::.!ヽ
　　 ／:::::.:..:::::::::ヽ　　　 ＼　　　　 　ﾘ::. :::.:.:.:.:::.:.:.:.::::!:::.::!








　　 ／￣￣＼
　／　ノ　　⌒ ＼　　　さて、エネルギー革命後に
　|　 （●）（●）　|　　石炭業界に取り入れられた施策は、
.　|　　（__人__）　 |　非能率炭鉱の閉山、
　 |　　 ｀ ⌒´　　ﾉ 　坑口の新規開設の制限、
.　 |　　　　　　 　 } 　といった「整理」だけではない。
.　 ヽ　　　　　 　 } 　　　　　　
　　 ヽ　　　　　ノ　　　　　　　　＼
　　　/　　　 く　　＼　　　　　　　 ＼
　　　|　　　　 ＼ 　 ＼ 　 　　　　　　＼
　 　 |　　　　|ヽ、二⌒)､　 　 　　　　　 ＼





　　　　　　　　　　____________________
　　　　　　＿＿/ ______l_____l______ヽ___
　　 　　　/┌───│　 │── _, ,_ヽ 　　　　不景気による合理化の波と
　　 　　 │|　　　＼│|　　　|│（　‘д‘）| 　　作業用機械の発達もあり、
　　 　　　|└───二二二二-──┘ |
　　 　　　|─┌二ﾆDD51 1143ﾆ二┐─|
　　 　　　|￣│○|│￣ │￣│|○│￣|
　　 　　　|Π │￣　|　　 │　　| ￣ │ Π|
　　 　　　|　/T￣￣||　ｒ ⌒ヽ　||￣ Tヽ　|
　　 　　　|/　│　　 ||（エルム）||　　│ヽ |
　　 　　 /|￣│＿　||　ゝ＿ノ　||　＿|￣|ヽ ゴォォォッ
　　 　　||　◎ T::::￣T￣￣￣￣T￣:T ◎ ||
　　 　　 ||:::-:::::ノ:::＼:::::::■〕:ノ::::＾:::::::::::::-:::||
　　 　　 ／∧￣￣￣＼ ┃ノ￣￣￣∧＼
　　 　　　￣丶━━　∧_∧　 　 ━━ノ￣
　　 　　　　ｒ─／／（；｀Д´）っﾟ ｳﾜｧｧｧｧｧﾝ
　　 　　　─／／　（つ　　 ノ　／─＼＼─
　　 　　　／／　　　 (,,つ .ﾉ　　　　 ＼ ＼　
　　ｒ─／／───　 　　し'　　　　──＼＼─、
　─／／─────────────＼＼─



　　　　　 ＿＿＿＿＿_
　　　　　 　 ／ ‖｀＞＜´‖ ＼
　　　　 　 　 　 ┣＝＝＝┫
　　　　 　 　 ＿‖__.|￣l.__‖＿
.　 　 　 ┌'"＿�普Q|＿l＿�普Q"'┐
　 ／￣￣○　 　 ＿＿＿ 　 　○￣￣＼
　 |‐━━─━━|‐＿＿‐|━━─━━‐|
　 |￣|￣￣￣￣||｜　 ｜||￣￣￣￣|￣|　　　／￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
　 | 　| 　 　 　 　||｜　 ｜||⊂（　＾ω＾）⊃|　<　炭鉱では機械化、省エネ化によって出炭量が増大。
　 |￣￣￣￣￣´|. ｀￣´ .|｀￣￣￣￣￣|　　　＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　 |. ￣￣￣￣　 |┌┐ 　| |EF64 1031l｜
　 |　　　　　　　　|└┘ 　| ￣￣￣￣￣ |
　 |. 　　 　 　　 　|　　ﾛ　｜　　　　　　　 |
　 |─||◎───|───|──○◎||─|
　 |.　 ￣┌ --+-|--┰--|-+-- ┐￣　 .|
.　 |￣￣｜￣○ |￣‖￣| 宙○｜￣￣|
　　|　　｢トヾ、 　 |⊂{図ﾛl}　! ノノノ｢ト　|
.　　| 　 ヾ、.＿　 | └':┘_|ノ ノノノ.　　 |
　　 |三ｺ＝──‐─┬─‐──＝L三|
　　　＼＿＿＿＿＿_|＿＿＿＿＿_／
　　　　　―／／――――＼＼―
　　　 ―／／――――――＼＼―





.　 　　,---┴───┴───┴---,
　　／ l"ｌ￣￣￣￣￣|￣￣￣￣￣ｌ"ｌ ＼ 　 ／￣￣￣￣￣￣￣￣￣
.　 | , l' l' V1. 　 　 　　| 　 　(´_ゝ｀)　'l 'l , | ＜　こうして「開発」政策が並行する形となった。
　 | l -'-─────┴─────-'- l |　 ＼＿＿＿＿＿＿＿＿＿
　 | 　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　 |
　 | 　 　　　　　　　　　　　　　　　　　　 　 |
　 || 　 　 　 　 　　　　　　　　　　 　 　 　 ||
　 | | 　 　 　 　　　　　　　　　　　　 　 　 | |
　 | .| 　 　 　 　　　　　　　　　　 　 　 　 |. |
　 |ﾆ,.　 　 　 　　_,,..──..,,_　　 　 　 　 ,ﾆ|
　 |-'' 　　　　　i'" 　 　 　 　"'i　　　　　 ''-|
　 |　　(二二) |. 　 　 　 　 　　| (二二)　　|
　 | 　　　　　　'l,,. 　　　　　　,,l'　　　　　　 |
.　 |____ 　　　　　"l'''──'''l"　　　　　 ＿_|
　　|　| ￣"""''''''┴-----┴''''''"""￣ |　|
　 　|　| 　　＿＿ 　 　 　 　 ＿＿　　 |　|
　 　 |.__|___ｌ___ｌ__ｌ＿＿＿＿_ｌ__ｌ___ｌ___|__.|
　　　　―／／――──――＼＼―




　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,, -‐ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　/'　　　 ヽ
　　　　　　 ／￣￣＼ 　　　　 ./　　　　　 i
　　　　　／ ._ノ　　ヽ､＼ 　　 /　　　 ...........i
　　　　　|　 （●）（●）　|　　/　　 ..:::::::::::::::|　　　
　　　　　|　　（__人__）　 | 　/　　..::::::::::::::::::l 　　　
　　　　　.|　　 ｀ ⌒´　　.} ./　　..::::::::::::::::::::! 　　　　　
　　　　　 |　　　　　　 　 }/　　.::::::::::::::::::::/ 　　　　　　　
　　　　　 ヽ　　　　　　 ./　　 .:::::::::::::::::::/　　　　　　 　　
　　　　　　.ヽ　　　　. .／　　.:::::::::::::::::::/　　この両面政策を
　　 ,. ‐'"´　 `'‐,r''"~　　　.:::::::::::::::::／　　　　　　　 　　　
..:.／,. -‐‐- ､　l′　　 　 ..:::::::::::::／|　　　　　　「スクラップ・アンド・ビルド」
:,'　　　　　　／　　　　 　 !.:::::::／:i..:..l
r　　　､　 / 　 　 　 　　　 !:::::::::::　i..:..i 　　　という。
l　　.......`:i　　　 i 　 　 　 　 !::::::::::　ﾞ､:.i
!　 ::::::::::/　　　　i　　　　　　 i::::::::::　ヽ:i
.!　::::::::/　　　　　i　　　　　 .....i:::::::::::　ヽ
.ヽ ::::::|　　`､　　 `､　 .....::::::::::::l:::::::::::: 　`,
/ ＼:::l.　　 `､　　　ヽ::::::::::::::::::::l::::::::::: 　/'''ー─----､
　　　`ヽ　　 `､　　.::::＼:::::::::::::::|:::::::::　/,,　　　,. ‐;''



　　＿ _　　 ＿＿＿　　　
　/　) ) )／ ＼　　／＼　　
　{　 　⊂)（●）　 （●） ＼　　
　|　　 / ///（__人__）/// ＼　　便利な機械が増えて
　!　　 !　　 　`Y⌒y'´　　　 |　　鉱員の負担が減るのはいいことだお！
　|　　 l 　　 　 ﾞー ′　　,／
　|　　　ヽ　　　ー‐ 　 　ｨ　
　|　　　　　　　　　　/　 |
　|　　　　　　　　　〆ヽ/
　|　　　 　　　　　ヾ_ノ



　　　 ／￣￣＼
　　／　─　　─＼
　　| 　　（●）（●）|
　.　|.　　（__人__）　.|　　　だが石炭産業の衰退に歯止めは利かず、
　　 |　　　｀ ⌒´ 　ﾉ　　　　1959年12月には炭鉱離職者臨時措置法が施行され、
　.　 |.　　　　　　　.} 　　　同時に炭鉱離職者援護会が設立された。
　.　 ヽ　 　　　　 　}
　/ 　 ヽ　　　　　ノヽ
./　/　　 ∩ノ ⊃|　 |
(　 ＼　／ ＿ノ　|　 |
.＼　“　　／＿＿|　 |
　. ＼ ／＿＿＿ ／




　　　　　　　　　／ ,　／,　 ､ 　 ＼. ヽ、
　　　　　　 　／／/ / /　|　 ＼　 .}　ｌヽ、
　　　　　　ノ // /　/､ | '､＼　 ヾ. | l　ｌへ、
　　　　　　　/ｊ/{ |/ﾉ_.lル' ｀_≧_ヽ}ﾙ',､ヽr'ｰ`
　　　　　　　' !ｨ|Y{ ｨ五`　 ´ r‐ｧ| /_ﾊ,lYゝ
　　　　　　　　 ﾘヽﾍ匕!　　　匕ﾒ/,ノ）/ﾘ　　これにより、炭鉱離職者が職業訓練を受ける場合や
　　　　　　　　　　}、!､　'_　　　//ｌl//　　　炭鉱地帯から外部へ移住する場合に資金が援助され、
　 　 　 　 　 ,､ 　 　ﾚ l＞ｪ .ィﾚﾘ人l　　再就職や事業設立の際にも、斡旋や援助が行われた。
　　　　f冫＾ｿ/　,-'T￣∠'　__,/｀!、
　 　　/　　 /　/.| ll　ヒﾆ二コ/ 　 へ.._
　　,,ｪｌ　　 / ./ ::| ll　|イ⌒ﾍ/　　　 〃７､
　　Y::｀'￣丿|::::::|.ll　|　　ｌ /　　　／／l　}
　 /:::::::::::::ﾞiノ::::/|ll　| ,n､.ﾚ′　／／:::::|_⊥
　 ゝ;:::::::::::::ｌ:::::|::::ｌｌｌ.| |jｌ./　 ／／::::::::::/
　　 |:::::::::::::ヾ丿::::lｌｌ| ／イ＜/:::::::::::::/
　 　 l:::::::::::::::ヾ::::::ヾllイ::::::::/_::::::::::::::|
　　　|::::::::::::::/::≧Z厶}カ-弋ヽ :::::::::|
　　　ヽ,r冖ﾅ´:::::::::::::::::|.|::::::::::::::::::::ｒ'′
　　 　r'　 （ :::::::::::::::::::::‖:::::::::::::;:/




　　　　　　　　　　　　 -‐ '´￣￣｀ヽ
　　 　 　 　 　 　 ／:::／￣｀ヽ::::::::::::::＼
　　　　　　　　　////　　 　　 ∨::､::::::::::::､　
　　　　　　　　 ,'/:l､{＼　 　 ／ |::|:::::|:::::::::l　　援護会は1961年に雇用促進事業団に業務継承、
　　　　　　　　 ﾚ|､ｌ ●　　　● ﾊl::::::|::::|::::|　　事業団は1999年に雇用・能力開発機構に継承されたにょろ。
　　　　　　　 　 ヽ|l⊃　､_,､_,　⊂⊃::|::::|::::|　　現在の機構は2004年に独立行政法人になったにょろ。
　 　 　 　 /⌒ヽ__|ヽ　　 ヽ._）　　|:::::|::::|／⌒ヽ　
　　　　　　＼ /:::::|::::l＞,､＿__,.　ｲ:::::|／　 　／　
.　　　　　 　 /:::::/|::::| 〈::l三/::::/ |::::::ﾄ､＿∠　
　　　　　　　｀ヽ{.｜::|　ヽ∨:／　.|::::::|::::::::::ノ












　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　,,r=''´::::::::::::::::::;;:''':::ヾヽ;;/ヽ;::::i,:::::::::::ヽ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ／''7/::::::/:::::::,ｨ'´　　　　　　　ヽ::l､::::::::::::::｀､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/i::::,,ｲ:::::::ｲ｀~'''ヽ､　　　　　　l::| .i;::::l::::ヾﾞヽ､
　　　　　　　　　,, -‐‐ ｨ''¨''ｰ- -.､_　　　　/:l::/ /l::::/:|　　 　　`､　　　　 ,;i}-ｷ::::l::::::l
　　　　　　,, ‐ ''::::;::ｨ'´　 Y　　　　　ヽ.　　/::|/:/:::ﾚ'::::|.,,ｨr'=〒ｪ､　　　 '´,,_　 l::::l|::::::|
　 　 　 r'f.l::::::::::〈　　､_,,≦､/　i　 l 　 ヽ /::::::::l::::|:::::::|ヾ P:::::| ｀　　　 "P''')ゞ |:::il|::::l
　　　　.{::l l::::::::::::ヽ､.　 __∠,,,ノ　 j__,,::<ﾞﾑ;;;:::::l::::l::::::::| 　loァﾘ_　　　　 b;;:/,　/ﾚ|::|∧
　　　　 ゝヾ､:::::::::::::.ヽ,,,,r''ヽ(,,ｨ='ﾞﾃ‐--ﾞ　　ヽ!::::|::::::::|i 　 ￣.ｒ- ､　_'_　￣　/:::::|:::':::::ヽ
　　　 ./　ヽ;;ヾ.､;;;::::::::::::::::::ｨ/-､/　　 ::　　　 ｀ヽl:::::::::ﾄ､　　 l　 　 ヽﾂ 　 ,/|::::::::l::::::::::::ヽ
　　　/　　 ,､_ヽ､,,-三三彡ﾞ　　 ￣｀ .::::...　　　　|::::::::::l:ｨ＼. ヽ､___／　／;;ｨl:::::::::|::::::::::::::ヽ,　,-､_..　r-- ｧ
／ ヽ､_　 /　　Z＿＿＿　　　|￣￣￣￣￣￣￣￣￣|､::::::ﾞ>､|￣￣￣￣￣￣ヾ:::::::::::::::::∨　　'‐┘　└─‐‐┐
＼　　>｀ﾌ　　　　　　　　〉　 .:|　 ┌─────┐　 |!.` /,f'ヾ￣ﾌ　'''マ　　,／.:ト､:::::::::::/ 　 　 　 　 　　 　　 |
　 丶'　/　　ｨ===-ｧ　　/~'' ｰ|　　| |￣￣￣￣ .||;|　　ﾄ, //ヾ::::ヾ`=､　　　´>::::::::i　＼:::_`_､　/二ｺ　　i二二二,,,,
　　 , ､_ ヽ,,/ | 　.|/　　/　　　|　　| |　　|￣ | 　 |.i| 　 .|:ヾ.ﾚ'|￣￣￣　　　 ￣￣￣＼. }|＿＿＿＿＿＿＿＿＿_|
　　/ 　 >　 / 　　ヽ ｰ'　　　 .|　　|_|　 └‐┘　 | |! 　 |:::ヽ'└──‐┐ .┌‐ｧ　　 .／V:::::::::ｒ─┴────‐┐
　/　　/　／　 x.　 ＼.　　　　|　　|::!＿_r─.i＿,,| .!　　|::::::ヽ.　　　 ヽi| 　 | く 　 .,ｲi;:::::.＼ :::| 　┌┬──┐　 |
/　　./,, '"　 ./　ヽ　　｀ヽ､.　 |　 └────‐‐┘　..|::::::::ヽ.　　　..ﾉ| 　 |　｀Y''i.|　ﾄ;::::::...ヽ|　 └‐┴‐─┘　 |
`'' ､/ ＼_ ／　　　..ヽ､_／　　|＿_r─────‐i＿_,,|:::::::::::ヽ,　r',i￣ 　ﾉ　　　.!.l ﾉ ヽ .::::i;:|＿_,r‐r─r─.i＿_,|
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　　　　　　　　　　　　　　　　　/::::::::::::;:;:;:;:;:;:;:;::;:;:;:;:;:;:;:l;::::::(/.::::::::::＼ 　 | `'':::::::r'ﾞ:;:;:;:;:;:;:;l:::::::l l::::l｀!　l::::::l
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　　 　 　 　 　 　　　　　　 　/::::::::::::::;:;:;:;:;/.:::;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:ﾄ;::::::::::i､:::::::､;;:.＼ ../.;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;l::::::ト,l:|　　ヽ∧{
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　　 　 　　　　　　　　　 /::::::::::::::／.::::::::;:;:;:;:;/_,,,=''´~ {,,f´｀ヽ､ ＼::.＼　>､丈;;;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|::lﾞ:;:;:＼ﾆ''-'':::,,へ
　　　　 　　　　　　 　 /::::::::::::／::::::::::::;:;;r''￣　 ./｀＞'´　　　 ＼. ヽ;::ヾ､　 ｀个-､:;:;:;:;:;:;:;jﾉ.;:;:;:;:;:;:`i-'''iﾞふ .,〉
　　　　　 　　　　　　/:::::::::／.::::::::::::;;／　,r-､_ /／　　　　i　　　ヽ;;ﾉ＼ヽ　　|ヽ､{;;;;;;_:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:|.　 ｀ｰ''ﾞ
　　　　　　 　　　　/::::::／.::::::::::::／　　 / 　 ,／　　　　　..::l.　　　　　　 ＼.　 l.　 ＼ ｀i;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:l




　　　　　　　　　　　　　　　　　　''';;';'';';''';;'';;;,.,　　　ザッ
　　　　　ザッ　　　　　　　　　　　　;;''';;';'';';';;;'';;'';;;　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,.〜＾,.〜＾,.〜＾..〜＾ 　　　　　ザッ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ⌒vv⌒yv⌒vv⌒yv⌒vv、
　　　　　　　　　　　　　　　　, '´￣｀ヽ −＾, '´￣｀ヽ −＾, '´￣｀ヽ　　　　　　　　　
ザッ　　　　　　　　　　　,‐ '´￣｀ヽ　,‐ '´￣｀ヽ　,‐ '´￣｀ヽ　,‐ '´￣｀ヽ
　　　　　　　　　　　,‐ '´￣￣｀ヽ＿＿‐ '´￣￣｀ヽ　＿‐ '´￣￣｀ヽ　　　　ザッ
　　　　　 　 -‐ '´￣￣｀ヽ､　　　　 　　-‐ '´￣￣｀ヽ､　　　　 　　-‐ '´￣￣｀ヽ､
　　　 　 ／　／" ｀ヽ ヽ　　＼　 　 ／　／" ｀ヽ ヽ　　＼　 　 ／　／" ｀ヽ ヽ　　＼　　　　　次回のテーマは
　　　　//, '/　　　　 ヽﾊ 　､　ヽ　//, '/　　　　 ヽﾊ 　､　ヽ　//, '/　　　　 ヽﾊ 　､　ヽ
　　　 〃 {_{ノ　　　 ｀ヽﾘ| ｌ │ i| 〃 {_{ノ　　　 ｀ヽﾘ| ｌ │ i| 〃 {_{ノ　　　 ｀ヽﾘ| ｌ │ i|　　　　「英雄なき百十三日の闘い」
　　　 ﾚ!小ｌ●　　　 ● 从　|、i| ﾚ!小ｌ●　　　 ● 从　|、i| ﾚ!小ｌ●　　　 ● 从　|、i|
　　 　 ヽ|l⊃　､_,､_,　⊂⊃　|ﾉ│ ヽ|l⊃　､_,､_,　⊂⊃　|ﾉ│ ヽ|l⊃　､_,､_,　⊂⊃　|ﾉ│　　　　にょろ！
　/⌒ヽ__|ﾍ　　 ゝ._）　 　j /⌒i !ヽ__|ﾍ　　 ゝ._）　 　j /⌒i !ヽ__|ﾍ　　 ゝ._）　 　j /⌒i !
　＼ /:::::|　l＞,､ __,　イァ/　 /│:;::::|　l＞,､ __,　イァ/　 /│:;::::|　l＞,､ __,　イァ/　 /│
　　/:::::/|　|　ヾ:::|三/::{ﾍ､__∧ |　::/|　|　ヾ:::|三/::{ﾍ､__∧ |　::/|　|　ヾ:::|三/::{ﾍ､__∧ |
　　｀ヽ< |　|　　ヾ∨:::/ヾ:::彡'　|ヽ< |　|　　ヾ∨:::/ヾ:::彡'　|ヽ< |　|　　ヾ∨:::/ヾ:::彡'　|




　　　　　　　 ／￣￣＼　　　
　　　　　　／　　　 u　 ＼ 　　　　　.＿＿＿_
　　　　　　|:::::: 　 　　 u　｜　　　.／　　 　 　＼ 　
　　　　　.　|:::::::::::　　　　　｜　 ／ ⌒　　　⌒　 ＼　本格的に笑うとこねーお。
　　　　　　 |:::::::::::u:　　　　｜／ 　（●）　（●） 　　＼
　　　　　.　 |::::::::::::::　　u　 } |　 　　（__人__）　　　　　|　
　　　　　.　 ヽ:::::::::::::: 　　 }　＼　　 ｀ ⌒´ 　　　　_／　
　　　　　　　 ヽ::::::::::　　ノ　　　|　　　　　　　　　　 ＼
　　　　　　　　/:::::::::::: く　　　　|　|　　　　　　　　 | 　|
-―――――|:::::::::::::::: ＼-―┴┴―――――┴┴――　　
　　　　　　 　 |:::::::::::::::|ヽ、二⌒)

しょ、しょうがないじゃないそういうネタだもの……。




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